1/17(日)に、web会議システム・ZOOMを利用して、
「国家資格キャリアコンサルタントweb更新講習」
~ 相談者の思考転換につながる質問力アップトレーニング ~
~ 相談者を取り巻く環境への理解を事例とディスカッションを通じて深める ~
の2本を開催いたしました。
この度も、弊社の更新講習を受講いただき有難うございました。
年が明けて「よし!今年も頑張るぞー!」と新たな気持ちでスタートを切りたいところでしたが
コロナの感染拡大による2度目の緊急事態宣言が発出されました。
人と対面で話せない状況が続くのかと思うと、キャリアコンサルタントとして気が重いです。
しかしこれは、まだまだ更に適応していくことの必要性を問われているようにも感じられます。
それに、オンラインでも変わらず成果を出せるように進化さえできれば、それもまた善しではないかと
そんな開き直りも大事だと思うようになりました。特にいま外は寒いですし(笑)
さて、本日の講習では、午前の「質問力アップ」は20名さま(満席御礼!)に、
午後の「過去を取り巻く環境」は7名さまにご参加いただきました。
私(木上)がご一緒させていただいたのは午前の部のみでしたが
グループワークでも盛んに会話がキャッチボールされている様子が見られました。
その中でも、前述の緊急事態宣言の影響もあり、人と話す機会が減った方が多かったのでしょうか?
「まだ話し足りない!」といった感じで、少し頑張り過ぎな方もいらっしゃいましたが
今の状況的に仕方ないのかもしれません。
※お心当たりのある方は、次回からご配慮いただけると助かりますm(__)m
それではここからは、私と一緒に、講師から教わったことを振り返ってみましょう。
ご参加いただいた方は復習として、まだ参加されていない方は今後の検討材料として、ぜひゆっくりとお読みください。
~午前の「質問力アップ」の講習の振り返り~
ふと、童話『金太郎』の練習ワークで思うことがありました。
もしも、金太郎を見送っている熊がコミュニケーションが苦手だったら?
初対面だったら?金太郎以外の人間に心を許していなかったら?
この場合、どう問いかければ良いのでしょうか。
これは、相談初期にCLが「何から話せばいいか分からない」といったパターンに近いかと思います。よくあることです。
この場合CCとしては『情報収集型』の質問になりがちです。そういう時は恐らく、こう思っていませんか?
『まずは〇〇〇について知っておきたい。だって△△△のためには必要な情報だから』
しかし、いくらその情報が本当に必要なことであったとしてもCLは質問に答えたいと思えない場合があります。
それはCLが”その質問が課題解決との関連性に気づいていない時”です。
”関連性がない質問=答える必要がない=答えたくない”。この図式で考えれば、メリットがありません。
手詰まりの原因は、CLにとって答えるメリットがないことを聞き続けることにあります。
そういう時は、丁寧に意図を添えて質問するというのはいかがでしょうか?
『これは、△△△のためにどうしても必要なので聞いておきたいのですが…よろしいでしょうか?』
※Yes/Noの選択肢・決定権も相談者に委ねることが肝心です。
そして、課題解決のために必要だと理解したことなら答えてくれます。
その質問の意図に納得がいくのであれば、CLにとって答える意味のある質問になります。
このワンクッションを省いてしまうと、CLは「何でそんなこと聞くの?」と
無駄な質問であると判断してしまい口を閉ざしてしまいます。
このように、手詰まりになりがちな”CLが何から話せば良いか分からない”パターンでは
相手が話しやすくするために、丁寧に意図もセットにした質問をする工夫も必要となってきます。
しかし、これは相談初期の促しとして、主に初級者が使う程度のものです。
相談の流れが進みだしたら、もちろんCL主導でのキャリアコンサルティングへとシフトする。
CC主導で相談を進めてしまう事の危険性は、常に意識しておく必要があります。
相談者との信頼関係の度合いや意欲などに合わせて、
ただストレートに質問するだけでなく、意図に対する納得を得たうえで質問する。
そんな工夫も、手段の一つとして持っておいてはどうか?と考えています。
~午後の「相談者を取り巻く環境」の講習の振り返り~
今回は私(木上)は参加しておりませんので、皆さまのご様子を拝見できませんでしたが
講師から「本講習の重要なポイント」を預かりましたので、一緒におさらいしたいと思います。
●目の前のCLだけでなく、CLを取り巻く「人・環境」にも視野を広げよう。
今日の例題だと、最大で着眼点は90倍以上(!)増やせます。
これができれば様々なシチュエーションのCLとの相談が成り立ちます。
相談に手詰まり感があったCCにとっても、視野が拡がるのではないでしょうか?
また、似た悩みを持つCLを一括りにしてしまわないためにも
一人ひとり、全く異なる環境の中に居るという気付きにも繋がると思います。
●CLは自分が抱えている悩みを全部話してくれているわけではない。
言ったことだけでなく、言わんとしていることまで深く汲み取れるCCになろう。
⇒過去にあったネガティブな出来事など、話したくない事は誰にでもあります。
『悩みを抱えている』その原因となっている事の多くはネガティブな出来事ですので
直接的に聞くことが逆効果になる可能性は高いです。
そこでできることは、言わんとすることを汲み取る。
その材料を集めるために取り巻く周囲の環境へのフォーカスが必要となります。
●CLと周囲との関係性を見るポイントは複数ある。
「いる・いない」「太い・細い」「堅い・脆い」「健全・不健全」
これらを1つ1つ丁寧に見ていきましょう。
⇒環境面である、「いる・いない」だけで判断してしまい、その内情を見逃してしまいがちです。
例えば”両親が離婚した=苦労している”といった思い込みなどです。
もしかしたら一般的にはネガティヴでも、CLにとってポジティブに作用していることだってあり得ます。
思い込みや決めつけが起こりそうな時、一息ついて考える必要があります。
●CLを取り巻く環境がたった1つ変わっただけで、CLのわかって欲しいこともガラリと変わる。
今の環境だけでなく、現在と未来の環境の違いも、注目できます。
⇒本講習の肝はここだと私は思います。CLを取り巻く環境は常に変化し続けます。
周囲の環境に出てくる登場人物も、その人たちとの関係性もです。もちろんCCとの相談によっても変化します。
昨日までのCLとは違う部分に気づくことができるか?というアンテナは大事だと思います。
●CLの悩みは、CLの日々の生活の中から出てくるもの。
だからこそ、そのCLが生きている日常の様子をありありと思い浮かべて、
まるで自分がその場にいるかのように”汲み取る力”を鍛えてください。
この”汲み取る力”を磨くことができなければ…
『CC自ら経験した(職種や人生経験)に関することには対応できても、それ以外は分からない。』
といった幅の狭いキャリアコンサルティングを作り出してしまいます。
常日頃から色々な考え方や悩み方をしている人の気持ちをイメージする習慣。
それがキャリアコンサルティングの幅を広げ、深みを増すことに繋がると考えられます。
相談は1:1でありながらも、背景的には1:多であること
に気づけたのではないでしょうか?
手詰まりや視野の狭い相談を打開するための一手として『CLの周囲の環境』に目を配ってみてください。
それではここで、当日参加された方々の様子がわかるお写真と、受講者アンケートのご紹介をいたします。
ただ、webで開催している講習については、受講者アンケートは修了認定レポートともに、
後日お送りいただくようお願いをしております。
アンケートで分かる生の声は、弊社に到着しましたら順次このページにてご紹介いたします。
みなさま、ぜひお楽しみにお待ちください。
~当日の講習の様子~
※クリックすると、大きな画像でご覧いただけます。一部、参加された方のご希望により、お顔が映らないように加工しています。
~弊社講習のメリットと今後のご案内~
弊社の更新講習は、受講される方にとって価値ある講習となるよう、 特に以下の4つのメリットにこだわって企画・設計・運営をしております。
半日という短時間から参加でき、気軽に学べる
地方開催やweb開催が多く、どこに住んでいても学びの機会を得やすい
全ての講習を1級キャリアコンサルティング技能士が企画設計した、質の高い学びができる
受講後レポートを通した個別指導つきで、現場ですぐに役に立つ技術が身につく
また、弊社の講習は国家資格キャリアコンサルタントをお持ちでなくてもご参加いただけます。
例えば国家資格は持ってなくても、キャリアコンサルティング技能士や標準レベルキャリアコンサルタントの資格はある方、
ソーシャルワーカーなどで就労支援に関わる方、企業の人事・人材育成担当の方、
大学等の就職支援部門・キャリアセンターにお勤めの職員の方など、
キャリア支援に携わる方は国家資格保持者に限らずたくさんおられるはずです。
2020年度は、時限的措置ではありますが厚生労働省からweb形式での更新講習の実施も認められており、
弊社もできるだけweb開催の回数を充実させるべく、準備を進めております。
この記事をお読みの方にも、ぜひお会いしたいと思っておりますので、お気軽にご参加ください。
『講習内容の詳細が知りたい』『実際に参加してみたい』と思った方は、
このすぐ下のオレンジ色のボタン、 「お申込み・日程確認はこちら」から、
弊社主催の講習申込専用ページにてお手続きください。
みなさまのご参加を心よりお待ちしております。