10/16(日)の午前・午後に、ZOOMを用いたweb形式にて、
「1級・2級キャリアコンサルティング技能検定対策講座」(面接準備編)
を開催いたしました。
秋も深まって、日に日に涼しい風が吹くようになってきましたね。
最近は私も自宅勤務の日が増えているのですが、窓を開けて新鮮な空気を入れるのが楽しみになってきました。
もう少しすると、一気に寒くなるようですし、今が一番良い気候かもしれませんね。
今日参加されたみなさまにとっては「勉強の秋」の到来でしょうか。ここからしっかり学んでいきましょうね。
今回は午前・午後ともに、1グループ程度の少人数での開催になりました。
そこで、予定していた講座の内容はもちろん、1人1人の「今日学びたいこと」を反映させることで、
参加していただいたみなさまの理解の深まりや満足度アップを目指してお届けしました。
この冬に初めて試験に挑戦される方が「一から学びたい」とおっしゃる一方で、
何度も挑戦している方達からも「今までのやり方ではダメだから、一から学び直したい」という言葉もありましたね。
テクニック論や小手先の問い方・話し方をいじったくらいでは通用しないんだ、ということがよくわかるシーンでした。
弊社のこの講習で、しっかりと基礎を固めることで、次のジャンプアップ・合格につなげていきましょう!
それではここからは、講座内容を一緒に振り返っていきます。
ご参加いただいた方は復習として、まだ参加されていない方は今後の検討材料として、ぜひゆっくりとお読みください。
1級CC技能検定対策講座 面接準備編の振り返り
指導者と事例相談者の対立は不要。指導の効果を考えればわかるはず。
これは講座の中で何度もピックアップしたポイントですので、参加された方はよく覚えておられると思います。
事例相談者も、わざわざ対立をしたくて指導を受けに来るわけではないですし、
確かに、対立によって自分の考えや捉え方の偏りに気づくこともありますが、
それが必須かどうか、そして効果的かどうかを考えてみればわかりますよね。
事例相談者が持ってくる事例は、一言でいえば「失敗」しているものです。
その失敗についてどの程度の自覚があるかはさておき、少なくとも「今より上手になりたい」という動機は
事例相談者の胸の内に持っています。その「上手になりたい」という想いを叶えることが、指導の効果ですよね。
指導者は、指導効果の最大化を目指して自分の関わり方を決める必要があります。
そして、対立と言っても、見てすぐにわかるような意見の衝突だけが対立ではないですね。
一番よくあるパターンとして、事例相談者が訴える問題を差し置いて、
指導者が見つけた問題をもとに指導を進めようとする形を取り上げました。
3階建ての構造、というお話をしていた箇所です。
事例相談者の聴いてほしいことよりも、自分が伝えたいことを優先している、というその構図は、
相談者第一(目の前の相手を第一)というキャリアコンサルタントの基本から外れているのです。
指導者は事例相談者に対して、ただテクニックや技法をお伝えするためにいるのではありません。
指導者もいちキャリアコンサルタントとして、そして熟練レベルよりもさらに高いレベルで
キャリアコンサルタントとしてのあり方を身をもって示すことが求められます。
高いレベルとは、複雑なテクニックや最新の技法を知っているかどうかではありません。
キャリアコンサルタントとはどういう存在であるべきか、どんな心持ちが必要か、
今回の学びを機会にもう一度考えてみてください。
遠回りのように感じるかもしれませんが、それが一番、着実に合格に近づく道のりです。
真っすぐに、真ん中の道を信じて歩いてほしいです。
2級CC技能検定対策講座 面接準備編の振り返り
20分以内に事例を一定の場面まで進めないといけない、それこそが思い込みです。
今回の2級の講座では、ここを何度も念押ししてお伝えさせていただきました。
他所の講座で「○○分で目標設定して具体的展開に移らないといけない」と習った、という方もおられましたね。
弊社の講座に来てくださった方にはお伝えしましたが、それは今すぐ捨ててください。
理由は簡単で、かつ明確です。
その考え方自体がすでに相談者第一ではないからです。
自分の合格ばかりに気を取られて、目の前にいる相談者のことをきちんと見れていないこと。
自分がどう関わるか、何を言うか、どうやって面談を上手くやるかばかり考えていること。
その自分の姿が相談者からどう見られているか、よく考えてみてください。
どこからどう見ても、相談者第一ではなく、自己中心的ですよね。それでは熟練レベルには届かないのです。
相談者に対して本当に誠実でいられるのか、「受かりたい」という欲求に負けて歪んだ関わりをしていないか、
自問自答をする力や、自制をする力を問われるのが2級の試験なのです。
キャリアコンサルタントという職業が、社会でより信頼を得られるようになるために、
自分の都合ではなく100%相談者のための関わりができること。2級に合格したい人は、そこを目指していただきたいです。
例えば、堂々巡りをするならば、「面談が進んでない」と自分視点で考えるのではなく、
「この人が堂々巡りをしたくなる/してしまうのは、どういう背景があってのことだろう?」と
きちんと相談者の悩み・相談者のわかって欲しいことに焦点を当てましょう。
そして、その視点をもとに相談者のお話を聴くことが相談者理解の始まりです。
相談者の発言内容をキャリアコンサルタントが理解することが相談者理解ではないのです。
相談者のために面談の設計をすること。
そして「自分の合否」という自己都合の欲求を制御して、目の前の相談者が望んでいることをベースに面談すること。
相談者第一を本気で徹底できる人こそ、2級の合格に辿り着けるのだと、もう一度心に留めて欲しいと思います。
それではここから、今回の講座にご参加いただいた方のアンケート内容をご紹介します。
当日ご参加いただいた方は、他の方の意見からもぜひ学びを深めてみてください。
受講者アンケート(一部抜粋)
私は意図せずに対立になってしまうことが多くあるように感じており、言葉の返し方や、どの言葉をどのタイミングで使うのかなど、普段の会話から意識することが重要に感じました。今回の講座を受講して、キャリコンサルティングやそれらの検定に求められる条件として考えた仮説が間違えていないことに気づけました。ただ、その仮説がまだまだ浅かったことにも気づくことができましたので、再度、今日の資料と自分の受検目的を見直していこうと思います。
2級試験を受験する前に何が求められているのかがよくわかり、大変参考になりました。相談者の利益を第一とするというキャリコンの倫理綱領にについて、改めて本当にその通りだと思い、自分の独りよがりな進め方や考え方を反省させられました。ありがとうございました。これからもいろいろと学ぶことが多いと感じています。よろしくお願いいたします。
今回指摘を受けた3つのワナは、全て自分に当てはまり実践してきた内容で、他社の対策セミナーで指導されたことや、ネットで公開されている内容は何だったのかとショックを受けています。あらかじめ相談者のケース設定を知らされているなかでのロールプレイは、自分のなかで相談者のもつ悩みを想定し、20分を乗り切ってきたのですが、確かに先生の指摘はその通りで、相談者を第一に考えない面談などあり得ないし、勝手に自分の想定に当てはめてはいけない。良いロールプレイの見本(すすめかた)を学ばせていただきたいと思いました。
当日の講座の様子
※クリックすると、大きな画像でご覧いただけます。一部、参加者の希望によりお顔やお姿が映らないように加工しております。
みなさま、アンケートへのご協力をいただきまして、ありがとうございます。
面接準備編というタイトルで気軽にお越しいただける講座ですが、内容はすごく濃いものだったいうことが伝わってきます。
私自身も、一人でも多くの方のキャリアコンサルタントとしての成長に繋がって欲しいと思ってお話していましたので、
そのことが伝わっていたのかなと嬉しく思っています。あらためまして、ご参加ありがとうございました。
~今後のスケジュールのご案内~
弊社では、2021年度下期の技能検定対策講座を従来より1か月前倒しし、8月から開催しております。
今期は、試験合格に絶対外せない視点・考え方を学ぶ「面接準備編(旧称:基礎知識編)」と、
個別指導付きのロールプレイを経験できる「面接指導編」の2本建てでお届けします。
1級・2級それぞれに、試験直前までコマ数を充実させておりますので、
合格に向けて着実にレベルアップしていきましょう。
コロナ禍による緊急事態宣言が続く中で、集合形式での講座ができないことは寂しい事ですが
画面越しでもみなさまに学びの機会をお届けできることは、弊社としても嬉しいことだと思っております。
人気の日程は早くもお席が埋まり始めておりますので、参加をご希望の方は、どうぞお早めにお申し込みください。
なお、今後の開催日程・参加申込は、以下の各ボタンをクリックしていただき、
外部の講座・イベント予約サイト(こくちーず)にてお申込みいただけます。
この記事をご覧のみなさまとお会いできることを、楽しみにしています。
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