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可視化と認識化

可視化と認識化

執筆者 | 八阪 義浩

このコラムは、弊社が発行しているメールニュース『LABO Letter』に載せているコラムから
毎月1本ずつ抜粋して、バックナンバーも兼ねて掲載しています。

日常生活の中でふと気づいたことや、ちょっとした話題で楽しんでもらえるように
ライトな読み物として作成しているコラムなので、
この記事をご覧になっている方も、肩肘張らずに気楽に読んでくださいね。

今回は前から目にして気になっていた言葉をピックアップしてみようと思います。
専門用語の解説ではなく、身近な場面などを例にとりながら
わかりやすくなるように書いてみますので、
短時間でさらっと読んで、ちょっとした気付きを持って帰ってもらえると嬉しいです。

なんだか良く似た言葉のようですが、わたしの中ではこの2つは結構違うなぁ、と
感じた体験があったので、今回のコラムではその体験談から気づいたことに触れてみます。

実は日々の仕事の中でわたしが特に苦手というか、
やりたくないと思っているものとして、PCを使った単純作業があります。
例えばエクセルで細かい数字・データを確認したり、修正したりするのが苦手です。

あれっ、ここチェックしたっけ?

と同じところを複数回見ていたり、その割には見落としがあって
印刷やPDF化してからやり直したりと結構負担が大きかったりします…。

まあ、この話だけだと本当に仕事の愚痴になってしまうのですが、
先日、手帳にあれこれメモしているときに

今、一生懸命電卓で計算して書いてたけど、
よく考えたらエクセルでやった方が早いな…

と気づいたことがありました。この時に、

じゃあ何で自分は、手間も時間も余計にかかる
手帳に手書き+電卓計算を選んだんだろう?

と思ってひらめいたのが、今回のコラムのタイトルです。

自分はいくらPCで作業をして資料を作っても、全然頭に残っていないんだなと。
それはつまり「見てるけど認識できてない」ということです。

よくビジネスの世界で何でも「可視化」という言葉をすぐ使いたがる人・会社・シーンがあります。
可視化が絶対正義であるかのような発信をするのを見かけては、
どうにもそこに納得いかない自分がいたのですが、ようやく自分の中で腑に落ちた感じでした。

ただ「見た」だけでは意味が無くて、記憶にも残らないし、
それこそ、流れゆく車窓の風景をぼんやり眺めてるのと変わらない。
とはいえ、視界に飛び込んできた以上は、
間違いなくわたしは「見た」し、その資料なりデータは「可視化」している。

でも、そこからもう一歩、ちゃんと注意深く、意味を持って
「頭に入れよう、留めよう、記憶しよう」
と意識や意図を持って見ることによって、それが自分の中に蓄積されていく。

可視化すればいいのではなくて、認識化しないといけない

自分はエクセルで資料を作っているときに
それを作ること・その作業を終わらせることに必死になっていて、
内容をじっくり検討したり、そのデータの持つ意味まで
考えながら作業をしていないから、なかなか腹落ちできない。

一方で、手帳に書いていた時は、手で書くというその行為が
PCでのタイピングよりもはるかに「遅い」から、自然と何度も同じ箇所を読み返す。
書きながら文章も吟味しているので、途中で書いて・消してと繰り返していく中で
内容が腹落ちして、認識されていく。そういう違いがあったんじゃないかなと。

ただのエクセル作業だったんですが、

見えてるのにわかってない自分って、何なんだろう?

という疑問から、こんな話に辿り着きました。

でも、これってなんだかCCの世界で言う
「ただぼんやりと聞く・聞くだけに終わる」と「意識や意図を持って積極的に聴く」の差
というところにも非常に似ているなと感じます。

先日、ある方との個別指導でお話ししたのですが

『ただ聞く”だけ”・聞いてる”だけ”』なんて言葉は、CCは絶対に言ってはいけない。
 それは聴くことへの意識・意図性の低さを自ら示しているようなもの

とお話ししたシーンがありました。ほら、似てませんか?

ただ「見る」のと「意識的に見る」の違い。
ただ「聞く」のと「意識的に聴く」の違い。

同じような構図ですよね。

可視化すればいいんじゃない、ただ見えるようにすればいいんじゃない。
それと同じく、ただ聞けばいいんじゃない、耳に入れればいいんじゃない。

今回のコラムで取り上げた出来事は、いつも以上に小ネタも小ネタですが、
1つ1つの反応・対応の意味を大事にしていかないといけないんだなと実感できる、
そんな経験だったのかな、とあらためて感じています。

さて、今回の記事はいかがだったでしょうか?
いつも読んでくださってる方、今回初めて読んでくださった方、
どちらもここまでお付き合いくださって、感謝しています。ありがとうございます。

今後も、弊社発行のメールニュース・LABO Letter(ラボレタ―)のバックナンバーとして、
そして、弊社やわたし自身の考え・視点をお伝えする場として、
ぼちぼちペースで発信していきたいと思っています。

今回のひとりごとも、何か少しでもみなさまの良い気づきになれば幸いです。
よろしければ次回も、わたしのひとりごとお付き合いくださいませ。

それでは、また。