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11月5日(土)1級・2級キャリアコンサルティング技能検定対策講座(面接指導編)の様子

11月5日(土)1級・2級キャリアコンサルティング技能検定対策講座(面接指導編)の様子

執筆者 | 木上 和裕

11/5(土)に
「1級・2級キャリアコンサルティング技能検定対策講座 面接指導編」
を開催いたしました。

こんにちは。働く楽しさ研究所サポーターの木上(きがみ)です。

まずは何より、ロールプレイの方も見学の方も、お疲れ様でございました。
全国各地からのご参加、そして休日に1講座3時間という時間を
弊社の講座に使っていただけることに本当にありがたい気持ちです。
ロールプレイの会話をチャットに流すためにキーボードを連打する努力も報われます(笑)

そして、今回の講座だけでなく毎回のことですが、
サポーターの私にとっても痛感していることがあります。
それは、八阪講師が1級・2級の講座ともに
『全ての関わりに根拠をもって』と解説していることです。

私も根拠は持っている”つもり”ですが、その根拠を説明するのが下手なんですね。
1級CC試験を控えている身としては口頭試問が怖いです(笑)

だから日頃から考えを論理的に言葉にする訓練を行うようにしています。
『言葉の訓練は、実際にアウトプットしないと身につかない』というのが持論ですが
みなさまは、どのような勉強をされているのでしょうか?
効果的な方法があれば共有したいと思う今日この頃です。

それでは、ここからは講座の要点を振り返っていきます。
当日ご参加いただいた方は復習に、参加できなかった方は新たな気付きのために、
指導レベル(1級)、熟練レベル(2級)への到達・合格に向けた成長に
繋げていただければ嬉しいです。

「1級 面接指導編」の振り返り

講師曰く『SVとCCは、そもそも見ている問題点が違います。

SVのもとに持ち込まれる事例には、CCの考え方のクセや思い込み、
キャリアコンサルティングへの誤解、勉強不足など様々な問題点が含まれていますが、
その事例で見られる問題点は、他のケースでも共通して出現している可能性を見据える。

『木を見て森も見る』とでも言いましょうか、
木(この事例)を見て、森(CC固有の問題)も見るという視点。
そんな視点で問題を捉えていく必要があるという事でした。

例えば、事例相談ではCCの考えや想いが先行していたり、
CLに対してCCが教える/CCが与える、という思考で接するなど
『CCの傾向』が浮上してくることがあります。

そんなCCの傾向、言い換えれば、概ねいつでも起こしているであろうCC固有の問題』に
SVは気づかなければならない
ということでした。

また、講師は続けて、

SV視点の問題共有は、一番難しい局面です。

という話もしていました。
SV視点の問題を出そうとすると、
CC側から「今日はそんな話しに来たんじゃないよ」となりがち、という補足説明もありましたね。

もし、SVがCCの固有の問題に気が付いたとしても
CCがそれを問題だと思っていない限り、どんな助言をしても響きません。
むしろ、余計なお世話だと思われる可能性だってあります。
それを避けるために、SVとCCの両者でCC固有の問題を共有し、
改善することの大切さに納得していただく必要がある
ということでした。

このプロセスを省いて、CCが陥りがちな傾向の話をしても
先ほど触れたように「今日はそんな話をしに来たんじゃないよ」となってしまうでしょう。

CCが事例相談に来る目的である”今回の相談事例での問題点”から話し合いをはじめ、
『なぜ、その問題が起こったのか?』を一緒に振り返りながら、CC固有の問題について触れていく。
焦らずに、自然な流れの中で考えてもらおうということでした。

だからこそ、SV視点の問題点は特にゆっくり・スモールステップで丁寧に。
川を渡る飛び石を1つ1つ置くように進めていきましょう。
そして、CCが訴える問題を「使いながら」指導を進めてください。

SVが行うのは、改善を求めて事例相談に来たCCへの指導・助言です。
しかし、忘れてはいけないことがあります。

それは『改善』というとポジティブな言葉に聞こえても
CCが今まで信じてやってきたことの否定が、どうしても含まれてしまうことです。

CCは、その否定を前向きに受け取れる状態になっているでしょうか?

そういえば、前に相談したケースでも、同じようなことがあったかもしれません…

と、気づいてもらえるかどうか?
ここがSVの腕の見せ所なのかもしれません。

CCが『指導を受けたい』と積極的に耳を貸してくれる問題(CCが訴える問題)に
そのCC固有の問題(SV視点の問題)を紐付けて、連想的に考えてもらう工夫をする。
さらに、CCが経験が浅いなりに上手くできていることは、しっかりと肯定しながら
最初は否定的に聞こえがちなCC固有の問題さえも、前向きに捉えてもらえる関係構築をする。

私は1級チャレンジャーですが、この講座と八阪講師の解説を聞いて
このように感じましたが、みなさまはいかがでしたか?
ぜひ振り返りメールなども活用して、みなさまなりの今回の講習での学びを深めていってください。

「2級 面接指導編」の振り返り

講師曰く『原材料のわからない料理を出してきたらどう思う?そんなレストラン信頼できる?』

これは、ごくごく身近な外食産業1つとっても、根拠が説明できないものを
お客様や目の前の人に出すなんてことは、ありえないことだという話でした。

そして、そのありえないレベルのことを、CCという業界では当たり前のようにやっている。
そのことを問題だとは思わないですか?と、厳しいながらも真正面から問いかけるメッセージ
でしたね。
これには、サポーターとして聴いていたわたしも、とても共感しました。

例えば、サラダに使う生ハムを選んだ際に

なぜ、この生ハムのサラダにイベリコ豚を選んだの?

と、お客さんから聞かれたら、シェフは例えば

イベリコ豚には霜降りの良質な脂があり、
さっぱりとしたサラダのアクセントになるからです。

のように、数ある生ハムからイベリコ豚を選んだ『根拠』を答えられる。
でも、それはすごいことではなく、シェフなら、外食産業でプロとして働くなら
当たり前のレベルのことですよね。

キャリアコンサルティングでも同様に、関わりの全てに根拠が必要です。

その一言は、何のために伝えたの?

そこに根拠がなければ、それは何となく・気まぐれでの応答になります。
そんないい加減な考えに基づいたキャリアコンサルティングだったら
CLは怖くて相談なんてできませんよね?

料理に使われる食材や調理法をシェフが当たり前に説明できるように
CCは、CLとの関わりの全てに明確な根拠がある支援をしましょう!ということでした。

講師は続けてCCという職業の持つ責任の重さにも触れていました。

CCは、他者の人生に関わる、重大な責任を背負うのがCCという職業です、という話でした。
そして、本当に自分の一言・1つの関わりに責任感を持って発信できているか、
小手先のテクニックや面談の進め方ばかりに溺れて原点を忘れていないか、
今からでも自問自答してみてください
と、振り返りメールでも促していましたね。

『他社の人生に関わる仕事』

これがキャリアコンサルティングという仕事の魅力の一つですが
同時に、とても大きな責任と怖さもあります。

面談をとおして、CLが人生の選択肢から1つを選ぶシーンに立ち会いますが
CLが喜んでくれた時なんて、本当に「役に立てて良かった」と思う瞬間です。
しかし、先述したように怖い面もありますよね。

CCはキャリアの専門家という立場ですから、
その言葉を無条件に正しいと受け取ってしまうCLも少なくありません。(特に若年層に見られる傾向です)
そんな背景がある中で、CLにかける『一言』を間違えてしまい
修正できずに間違った方向に突き進んでしまったら…本当に怖いです。

講師は、その一言の怖さを十分に理解して面談に臨む必要性を訴えています。

私・木上も大学生のキャリア支援をしていた現場で、
隣の相談ブースから、特定の業界・職種を強く否定しているCCや、
CL(学生)が挙げた企業を否定したり低く評価するなど、
およそ支援者と思えない発言が聞こえてきて、すこぶる嫌な思いをしたこともありました。

人生のベテランともいえる年齢のCCが学生に投げかけた一言のせいで、
その学生は就活を頑張ったものの希望の就職先での内定は取れず
最終的にそのCCから否定された業界を選ぶしかなかった…そんな事例も実際に見てきました。

もちろんその学生は、内定を取っても全然喜んではいませんでした。
「僕は負け組としてスタートするのか…」という感じだったのではないでしょうか。

客観的にはきちんと結果を掴み取れているのに、無責任なCCの一言で作られたコンプレックス。
それを抱えて社会人デビューするのです。あまりにも辛いですよね。

小手先のテクニックや、目先のCC側の成果ばかりを追い求めた質の悪いCCのなれのはてです。
私もそうですし、講師もこんなケースをたくさん見てきたからこそ、
根拠と責任感を持つことの大事さを、何度も繰り返し伝えているのです。

我々は言葉のプロですから『一言』を大切に取り扱いましょう、という事でした。
自分の試験の合否ばかり追いかけるのでなく、CCとしてどうあるべきか、
気を引き締めていきたい
ですね。

では、ここからは、今回の講座にご参加いただいた方のアンケート内容をご紹介します。

1級 面接指導編 参加者の声

今回も数々の学びがありましたが、私にとってのハイライトは、次の2つでした。

まず、事例で困って相談に来られたCCは、事例の対応の「答え」を求めているのに対し、私たちSVは、「CCの固有の問題を共有した上で、CCがその問題を克服し成長することを支援させて頂く」ことを目指している、つまり、目指しているところが違う前提からスタートした上でSVとしての使命を果たさなければならないところに、事例指導の難しさがある、と理解することにより、2重構造のもやもやが晴れたように感じたこと。

次に、そのSVの使命を果たすためには、事例の中身、細部にとらわれず、その事例の中でのCCの行為の前にあったCCの意図や意思に焦点を当てることに加えて、「事例の答え」(CC視点)を求めているCCと「CC固有の問題」(SV視点)を共有するためには、スモールステップで、池に飛び石を置いていくような、丁寧な寄り添いが必要であること。
もちろんそこに至る前に、CC理解を深め、関係構築をしておく必要があること。

この2つの学びにより、私の中で、事例指導が、これまでより高いレベルで、すーっと繋がったように感じています。 毎回、貴重な学びを賜り、本当にありがとうございます。

いつもありがとうございます。本当に少しづつではありますが、面談を振り返り考える機会を増やすことで、客観的にみることができるようになってきました。
(ただし面談中はまだまだ気づくことができないのですが…)
なぜ、自分は誘導して話を進めてしまったのだろう?結局、自分はCCさんと同じ過ちをしているだけ。CCさんは、なぜそこまで勢いよく話を続けるのだろう?CCさんはなぜ自分が正しいというのだろう?それはすべてこちらが言わせてしまっているだけ。
いろいろなタイプの方と練習することで、「自分の関わりは、相手に何をさせたのだろう」「なぜそれをしたのか」「それをするとどうなるのか」を言えるようにしたいです。本日も貴重な機会をありがとうございました。

自分の課題というか苦手なCCのタイプは、「精一杯やった、私は悪くない」という態度を1㎜も譲りたくないCCです。今回のロープレ見学で新たな発見がありました。これまではSVの言動や表情しか見ていませんでしたが、今日はSVの関わりに対するCCの反応も見るようにしてみたら、いろいろ違うところが見えました。
詳細は書ききれませんが、お陰で昨夜の八阪先生の振り返りメモの内容が染み込みように腹落ちしました。ありがとうございました。

2級 面接指導編 参加者の声

面接指導編に見学で参加いたしました。CLの今の相談内容だけではなく、CLが今後再び同じような状況になった時にもCL自身で乗り越えていけるように関わるのが、CCなのだと感じました。キャリアコンサルタントとは何か…原点や基本的なことについて、自分自身の理解が不足していると思いました。

私は、「目の前の相談者第一」ではなく「目の前の相談者の”言葉だけ”第一」になっている気がします。

相談に来てくださったCLにどのように対応するのかはもちろんですが、相談者の今後の人生まで想いを巡らせるということがどういうことなのかというのを考えるヒントがありました。ここから自分で理解して、実践出来るようになりたい、ならなければ…と思いました。本日はありがとうございました。

初めて参加させていただき、他の方はどのように面談を進めているのかがわかり、自分だったらどうするのか、こんな関わり方があるのかと改めて気づかされました。また、ロープレの20分間の使い方は、「相談者の好きなようにお使いください」と先生がお話しされていて、わかっているようで全く出来ていない自分がいるなと、改めて考えさせられました。20分の中で無理にでも目標設定まで持っていかなければいけないと考えていたので、少し気が楽になりました。ありがとうございました。

今まで3回、他の講座を受講していました。そこでは、8~9分で課題共有して、18分位で目標設定して、最後具体的方策を入れて終わる…といった、時間に囚われた面談をしていました。

先日の面接お手本編を拝見し、これまでやってきた面談がいかに自分主導の面談かと思い知らされました。今回ロープレされた4名の方たちはともすれば目標設定まで行ったか行かないかといった感じの時間配分の中で、CLに寄り添って「この相談者の問題は何か?」と一生懸命面談を進められていて、今まで自分のやっていた面談は何だったのかと急にはしごを外された様な感覚に陥っています。

最後の質問で、目標設定する準備が整っていないCLにはまずは不満を吐き出していただいて、そのうえで気持ちの準備が整ったら、そこで初めて目標設定して良いと伺い、試験だと思わずに普段の面談としてCLに向き合って良いと知り、「それで良いんだな」と思う反面、試験で本当にそう思えることが出来るのか不安な気持ち半々です。
(だから、試験だと思うからダメなんですよね。分かっちゃいけるけどそう思いきれない自分もいます)

だらだらと自身の気持ちを吐き出してしまいましたが、総じて言えることは先生のCLファーストの考えはとっても好きだなということです。チャットの内容も拝見しましたが、あの面談の中で【】の中身を書いて送れることがすごいです。自分なりの答えを探しながら、引き続き勉強させていただきます。今後もどうぞよろしくお願い致します。

当日の講座の様子

アンケートにご協力をいただいたみなさま、ありがとうございます。
まだの方も、よろしければぜひご感想をお聞かせください。

今回も1級、2級講座ともに大盛況で終えることができました。
本当に、いつもありがとうございます。

ご存じの方もおられると思いますが、私・木上も1級CC試験のチャレンジャーです。
そんな私ですが、このブログ記事(特に1級CC向け)を書きながら
「どのクチが言ってんの?」と自分にツッコミたくなる瞬間があります(笑)。

基本的には八阪講師の解説に沿った記事を書いていますが
それでもたまに、その解説からはみ出したことを書いては、
自分で自分にツッコミを入れている感じですね。

1級CCに合格できれば結果オーライなのでしょうけど…実技の合格率4~7%の壁は厚い!
わたしもみなさんと同じ立場ですから、一緒に頑張って行きましょうね。

今回も弊社の講習にご参加いただきありがとうございました。

弊社の1級・2級CC対策講座 特集ページのご案内

弊社が企画・運営する1級・2級キャリアコンサルティング技能検定対策講座について、
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わかりやすくまとめたページをご用意いたしました。

この記事をご覧になって、「参加してみたいな」と思った方はもちろん、
まだ迷っている方や、他社と比較したい方も、ぜひ一度このページをご覧くださいませ。

詳しくは、1級・2級それぞれの「CC技能検定対策講座のご案内ページはこちら」の
ボタンをクリックしてご覧ください。

みなさまのお越しを心からお待ちしております。