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11月19日(土)1級・2級キャリアコンサルティング技能検定対策講座(面接指導編)の様子

11月19日(土)1級・2級キャリアコンサルティング技能検定対策講座(面接指導編)の様子

執筆者 | 木上 和裕

11/19(土)に
「1級・2級キャリアコンサルティング技能検定対策講座 面接指導編」
を開催いたしました。

こんにちは。働く楽しさ研究所サポーターの木上(きがみ)です。

ロールプレイの方も見学の方も、お疲れ様でございました。
リピーターさんもたくさんお越しいただいて、大盛況で終えることができました。
『技能検定対策の常連さん』というと、
それってあまり良くない意味かな、と感じる方もいるかもしれませんが
やっぱり継続的に弊社で学んでいただけることは、ありがたいことでもあります。

しっかり学び、できればサクっとご卒業(試験合格)していただいて
その後は弊社の更新講習やコミュニティーで盛り上がっていただく。
そこを目指して我々も頑張らせていただきます。

さて、この日は1級、2級とも講座にご一緒させていただきましたが
見ていて共通していると感じるところがありました。
それは『相手に向き合う姿勢は1級も2級も同じ』ということです。
1級なら相手はCC(事例相談者)に、2級なら相手はCL(相談者)になりますが
相談される側の立場としては、相手が誰であっても
スタンスや原則に大きな違いがないという事です。

  • 相談者(事例相談者)第一であること
  • 信頼関係がプロセスも結果も左右する
  • 焦って問題解決に走らず、とにかく聴く

など、級ごとにレベルは違っても、どちらも『聴くプロ』としての
あり方が問われているのではないかと感じています。

そう思うと、自分からどんどん話したいCCや積極的に関与してたいCCにとっては
とても難しい資格だろうなとも思います。
人の話を聴くって、本当に難儀なことですね。

それでは、ここからは講座の要点を振り返っていきます。
当日ご参加いただいた方は復習に、参加できなかった方は新たな気付きのために、
指導レベル(1級)、熟練レベル(2級)への到達・合格に向けた成長に
繋げていただければ嬉しいです。

「1級 面接指導編」の振り返り

講師曰く『CCが指導を受ける意味をもう一度自分の中に落とし込みましょう。』

CCが指導を受ける意味を落とし込むために
まずは、SVのもとに訪れるまでの経緯を想像してみよう、ということでした。

そこで活かせるのが『その時、そこで』をイメージする事です。
これは、相談者理解を深めるために講師がよく解説する考え方です。

CCは、以前の面談で何かのミスをしてしまったことも考えられますし
面談している中で行き詰まり感があったのかもしれません。
(1級CC試験では、多くの場合CCのミスが前提になっていますね)

もう同じミスを繰り返したくない
もっとCLの役に立てるCCになりたい

そんな想いがあり、SVの指導を受けるために時間を割いて逐語録を作る。
過去に面談した気がかりな事例について、記憶を辿って経緯を思い出す。

その時、CCはどんな気持ちで逐語録と向き合っているのでしょうか?

CLが次回面談の予約日に来談しなかったことや
CLの反応が芳しくなかったことなどの失敗を振り返りながら
そして、自分なりに最善を尽くしたつもりでいたことも確かです。
そんな気持ちで作成した逐語録を持ってSVのもとを訪ねて来られます。

SVに相談しようと思うほどですから、強い気持ちがあるでしょう。
自分の”相談品質”の低さを痛感しているかもしれませんし
思っていた結果と違ったことで、自信を失っているかもしれません。

このままCCとしてやっていけるのかな…

という想いは持たれていると思います。さらには…

ミスをさらけ出すのは恥ずかしいな。
SVに責められるかもしれないし…

このようにも感じているかもしれません。

わたし自身、若者・学生支援を数多く経験してきたからイメージできるのですが、
なかなか内定をもらえない学生が、それでもひねり出して応募書類を作って
大学のキャリアセンターを訪れる。そんな気持ちに近そうですね。

そして、業務で忙しい中、事例相談を受けるために
相当な準備をされていますので

これでなんとかなるかもしれない!

といった『期待感』も持たれているのではないでしょうか?

中には「事例相談にかかる費用の元を取らないと」という
期待もあるのかもしれませんね。すごくリアルな話ですが(笑)

更に掘り下げてイメージしてみます。
事例相談をする相手、つまりSV(1級CC)に対する気持ちです。

1級CC試験という難関を通過した指導者なら、きっと凄腕のCCなんだろう

ご存じのとおり、1級CC試験はとても狭き門です。
そこを通過したというだけでも、CC側が持つ期待値は相当なものでしょう。

1級CCの腕前が、どんなものか見せてもらおう

このような、穿った気持ちも含んで来談される可能性もあります。
多くのCCが目指している、羨ましく思う最高峰の資格ですから
そう思われる可能性がゼロとは言えません。

こうしてCCの経緯と気持ちを深掘りするほどプレッシャーになりますが…。

『自責』と『成長へ強い意欲』
『ミスを知られる怖さ、恥ずかしさ』と『1級CCという存在への期待(もしくは、見定め)』
など、”事例相談に訪れる”という行動には、そこに込められた想いがあるとイメージできます。

さて、そんな想いを抱えて訪れたCCに対して
SVが間違いを指摘するばかりだと、CCはどんな気持ちになるでしょう?

自分が失敗していることは分かっています。
だから私はどうしたらいいんでしょう?

SVのもとを訪れるまでの経緯をイメージすると
この言葉が、とても意味深なものだと感じることができますよね?

事例相談の目的はCCの期待に応えることです。
つまり、CCが失敗を乗り越えて成長することが目的です。
そのためには、CCが事例相談に訪れるまでの経緯と、その際の気持ちを推し測り
CCの気持ちに応える関わり方がSVには必要であると学びました。

なお、私自身も、みなさまと同じ1級チャレンジャーです。
この講座と八阪講師の解説を聞いてこのように感じましたが
みなさまはいかがでしたか?

ぜひ振り返りメールなども活用して、
みなさまなりの今回の講習での学びを深めていってください。

「2級 面接指導編」の振り返り

講師曰く『話が逸れてしまいそうなCLについて、関わり方は大きく2つ。
1つはCCが腹をくくって、本当にどんな話であっても全部聴くこと。

CLは「困ったことがある」と言いながらも、話が逸れてしまうことがよくあります。
何か上手く行っていない事実を直視しなければならないのですから
それはすごく勇気の要ることですよね。
時に、その勇気が湧いてくるまでに、寄り道が必要になることだってあります。

そこでCCが焦って本筋に話を戻そうとしても、CLには響きません。
CLがいま話したい(聴いてほしい)のは当初の目的についてではなく
今まさに話している寄り道の事だからです。

つまり、話が逸れているときに焦っているのはCCの方だということになります。
もしCLが本当に結論を急いでいるなら、
寄り道なんてしないで、解決に向けて真っすぐに話しているはずですから。

CLは話したいことを話し、聴きたいことを聴きます。
CCから見れば来談目的と離れていくことに焦るかもしれませんが
その不安はCC側が抱えている感情であって、CLのものではありません。

このことに気付かず、CCの不安な気持ちを解消するために
話を戻そうとすると、面談が『相談者第一』ではなくなってしまいます。

だから、CLが話したいことがどんな内容であっても
CLの気が済むまで、とことん付き合って全部聴こうということです。

とはいえ、ただ流れるがまま聴いていれば良い、というワケではありません。
話が脱線すること自体が何かしらのシグナルかもしれないからです。

  • 問題について考える気分・状態ではない
  • 他に気になることがある
  • 気持ちや状況を整理しきれていない
  • 関係構築ができておらず、CCに話そうと思えない

他にも沢山の理由はあると思いますが
これらを冷静に、頭の中にしっかりとストックしておいて、
どれに該当するのか面談内容を冷静に見極める必要があります。

話がアチコチに脱線すると、ソワソワするかもしれません。
でも、辛抱強く、どっしりと構えて受け止めることができれば
『何でも話せるCC』として、信頼関係の構築も進みます。

CLには思いのままに話してもらい、CCは全部受け止めて
関係構築が進んだらタイミングを見計らって

今日は、この話だったのでは?

と、来談目的に話を戻していく。
それでも本筋に戻らないのであれば、また話を聴く。

最短ルートではない寄り道で、CLの問題を解くカギが見つかるのはよくあることです。
さらに、問題を解くカギに加えて、関係構築も進められるのだと分かれば
ソワソワせずにCLの話に耳を傾け続けられますよね?

だからこそ、焦らず落ち着いてCLに歩調を合わせる。
それでも不安な時は

焦っているのはCC/CLのどっちだろう?

と、自らに問いかけると、ふと我に返ることができます。
忘れちゃいけないのは、やっぱり『相談者第一』の大原則だということでした。

では、ここからは、今回の講座にご参加いただいた方のアンケート内容をご紹介します。

1級 面接指導編 参加者の声

私自身、口頭試問で、面談の中で起きたことを具体的に取り上げて、自身の面談を評価することがうまくできません。
特にできないのが、面談の中の具体的なやりとりを例示し、根拠として使うこと、例えば「○○を意図して□□という関わりをした際に、事例相談者のかたが、△△という反応をされたのは、私の関わりによって事例相談者の中に●●という気づきがあったように感じたので…」といった表現をすることです。本日のロールプレイをなさった方は、そこができていました。

何が違うのか、ということを考えたときに、SVとして話す言葉、問いかける質問等、面談の中におけるSVの言動がすべてSVの意図に裏付けられた意味のある言動であるから、30分経過しても面談の流れが頭に残っていて、その流れの中の部分を自在に取り出せるのではないか、ということを考えました。

それに対し、私の面談は、もちろん意図を持った部分も多少あるとしても、大部分が、事例相談者とのやり取りの中で、その場その場で場当たり的な対応をしていて、そこに明確な意図がない、したがって、自分が話した言葉も、その言葉に対する事例相談者の反応も、極言すると、意味のない雑談に近いものになっていて、表面的に流れてしまっているのかもしれない、という考えにも至りました。 そう考えていくと(仮説ですが)、口頭試問で話せないのは、つまるところ、自分の事例指導が意図のない表面的なものだからではないか、と愕然としました。

どのように関係をつくり、どのように話してもらい、どのように話してないところまで汲み取り、どのように真の問題を捉え、どのように共有していくか、そのために、どのような言葉、どのような質問を選択するか、これらひとつひとつに意味を持たせる面談ができれば、事例指導の品質が上がり、その結果として口頭試問で自身の面談を頭の中で巻き戻し再生することができるのかもしれない、という新たな仮説に考えが至ったことが、今日の収穫のひとつでした。

今回の講座を受講して、スーパーバイズの進め方は、SVの意図通りには進まないことを改めて感じました。
「事例を一から説明する」という行動にも、CCなりの意味がある。
状況を一から知ってもらいたかった、ここまで詳しく覚えていることを知ってもらいたかった、あるいは、質問の意図がうまく伝わらなかった、ということは、CLとの会話の中にも同様のことが起こっていなかっただろうか等。
その時に自分ならどのように対応するだろうか、詳しく説明していただいたことへのお礼を伝える、その中でも今日相談したいことは何ですか、と再度促す、相手が望んでいることは何なのか、考えてもらう。改めて関係構築の重要性に気づき、それが出来ていると相手の気づきにつなががる「友達に相談しなかったのはなぜか」といった突っ込んだ質問でも受け入れてもらえることになると思いました。
また、口頭試問で自分の行った内容を客観的に伝えられるよう、一つ一つのやりとりに意図をもって行うことも基本ですが、意識したいと思いました。

今回、3ケースのロープレを見学させていただきました。 ご対応いただいた皆様のSV、CC役が非常に素晴らしく感動いたしました。どれだけ準備されて今回の講座に臨まれたのか、今回の方々と私自身の今のスキルを比較してしまい改めて準備不足を痛感した次第です。
また、口頭試問やその後の振り返りについても、ロープレ中の場面や状況を具体的に客観的にお話しできているため、第3者にも大変わかりやすくまた、理解しやすかったです。

さらに、ロープレ実施後に八阪講師がSVにフィードバックを行いますが、その際の承認の仕方も大変勉強になりました。 講座終了後のミニ交流会では、実際にロープレした方とお話しする機会があり、CC体験についても伺うことができました。
SVからの問いかけで気づきや内省が随分変わること。また見学だけではなく、講座内で実際にSV、CCを体験すると、より自身の気づきが実感できるとのことでした。やはり、単に見学だけではなくロープレを実践しアウトプットする大切さも必要と感じました。

「成長支援」は今回の講座で印象に残った言葉です。
事例指導の本来の目的を再度確認し、継続して勉強していきたいと思います。ありがとうございました。

2級 面接指導編 参加者の声

CLに語っていただき、それに対して応答や質問を重ねていく中で、その出来事の詳細(各論)に入ってしまった時に、タイミングを見計らってCLの主訴に触れて話の本筋に戻すという対応方法を学びました。
主訴に触れることで、ちらかった(よく言えばいろいろ話してくれる・内省を深めてくれている)CL視点の本当の問題を明確化していくことへの効果も大きいと思いましたし、面談の軸をぶらさずに面談を進めていけると改めて気づきました。早速実践したいと思います。

CLに語っていただき、それに対して応答や質問を重ねていく中で、その出来事の詳細(各論)に入ってしまった時に、タイミングを見計らってCLの主訴に触れて話の本筋に戻すという対応方法を学びました。
主訴に触れることで、ちらかった(よく言えばいろいろ話してくれる・内省を深めてくれている)CL視点の本当の問題を明確化していくことへの効果も大きいと思いましたし、面談の軸をぶらさずに面談を進めていけると改めて気づきました。早速実践したいと思います。

相談を見学しながら、リアルタイムで1級技能士の着眼点を知ることが出来たり、助言を一緒に聞かせて頂けることは、大変貴重な機会だと思いました。
実際の相談では、CCである自分の相談についてなかなか客観的に見ることが出来ません。また、他のCCの相談を見学する場面もありません。私の場合は、見学だからこそ、自分だったらどうだろうかと冷静に考えたり、気づくことが出来るように感じています。
試験対策をはじめてから、「CLのお話を一字一句漏らさず聴かなければ…」というようになっていましたが、その考え自体がCC主体だったと反省しています。CLのお話に強弱があること、話の本質と枝葉があること…今回参加して、やっと少し掴めてきたように思います。 ありがとうございました。

いつもチャットでいただく逐語とアドバイスを紙に印刷して振り返っています。先生に教えていただいた「真の主訴の理解」を意識した傾聴のおかげで、緊張せずに質問や受容を行うことができ、安定的な関係構築を少しずつ築けていけているかなと感じています。
CC視点の問題把握と方策についての具体的な展開を中心にさらに磨きをかけていきたいと感じています。オブザーバー参加のときに「自分だったらこうする」の視点で常に考える癖をつけるべく頑張ります。

(追伸)オリジナルドリップコーヒーが届きました。京都のコーヒーというと、イノダや小川珈琲など東京でも売っててたまに買いますが、このオリジナルのものもパッケージデザインや豆の量も多く、とてもおいしいコーヒーでした。メッセージも含めありがとうございました。ごちそうさまでした。

当日の講座の様子

アンケートにご協力をいただいたみなさま、ありがとうございます。
まだの方も、よろしければぜひご感想をお聞かせください。

毎度ながら、いつもありがとうございます。

筆記・論述の試験日が、残すところ1か月を切った影響でしょうか?
1級、2級対策ともに皆様の表情がとてもシビアに感じられました。
年に1~2度のチャンスですから、何としてもモノにしたいですよね。
毎回お伝えしていますが、私も1級チャレンジャーですので分かります。
この先のCC人生が変わるかもしれない!と思っています。

そして、この先しばらく(2023年2月上旬まで)は
弊社も技能検定対策講座をメインに予定を組み立てていますので
ご自身が納得できるまで、弊社をフル活用いただけると幸いです。

なお、対策講座でのロールプレイだとみんなの前で見られるので、
それはちょっと恥ずかしいな、と思われる方は
八阪講師の個別指導・SVを受けていただくという選択肢もありますので
ぜひ、この機会にご検討ください。

ではあらためて、弊社の講習にご参加いただきありがとうございました!

弊社の1級・2級CC対策講座 特集ページのご案内

弊社が企画・運営する1級・2級キャリアコンサルティング技能検定対策講座について、
弊社ならではの特長やメリット、お客様の声、よくある質問(Q&A)などを
わかりやすくまとめたページをご用意いたしました。

この記事をご覧になって、「参加してみたいな」と思った方はもちろん、
まだ迷っている方や、他社と比較したい方も、ぜひ一度このページをご覧くださいませ。

詳しくは、1級・2級それぞれの「CC技能検定対策講座のご案内ページはこちら」の
ボタンをクリックしてご覧ください。

みなさまのお越しを心からお待ちしております。