10/29(日)にzoomを用いたオンライン形式で
「1級・2級キャリアコンサルティング技能検定対策講座」
~面接実践編~
を開催いたしました。
こんにちは。働く楽しさ研究所・八阪です。
この10月から、面接実践編の開催頻度を高くしていますので、
今回の面接実践編の開催は、前回から2週間ぶりとなりました。
8月からは、月に1回あるかないかのペースで開催していましたが、
受検申請の時期も過ぎたこれくらいの時期から、そろそろ本腰を入れる方も増えてきましたね。
午前も午後も、たくさんの方に参加していただきました。ありがとうございます。
特に2級では初めて参加される方がたくさんいらっしゃったので、
最初に実践系の講座から入って来た方には、
「面接準備編」の受講もご案内させていただきましたね。
1級も2級も共通ですが、テクニックやその場の応答の仕方をいくら学んでも、
上辺だけになってしまいますので、合格まではなかなか届かないです。
合格体験記(こちらでご覧いただけます)にメッセージをくださった
多くの先輩たちも、同じように熟練レベル・指導レベルとしての
より良いあり方を学ぶことの大事さを実感しておられます。
弊社の講座でぜひ、試験合格という自分中心の目標ではなく、
CLのために成長できるCCの姿をしっかり身に着けていって欲しいです。
それでは、ここからは講座の要点をわたしと一緒に振り返っていきましょう。
当日ご参加いただいた方は復習に、参加できなかった方は新たな気付きのために、
指導レベル(1級)、熟練レベル(2級)への到達・合格に向けた成長に
繋げていただければ嬉しいです。
「1級 面接実践編」の振り返り
SV視点の問題点は、特定のタイミングで剛速球を投げるよりも、
少しずつニュアンスをにじませて、自然に受け取れるようにしてみて。
今回の講座のチャットフィードバックでは、
“○○球目のボールとして投げます”という書き方をしている箇所がたくさんありました。
今回はその理由と、その時にわたし自身が考えていたことを
あらためて振り返りしてみたいと思います。
受講されたみなさんは、当日のチャット記録はもうご覧になっているでしょうか?
振り返りメールでも少し触れたとおり、1回のセッションの中で、
SV視点の問題点をお伝えしようという時に”ボール”を投げていたのですが、
そこに2つの共通点を持たせていました。
SV視点の問題点を共有するときの1つ目のポイントは、
ずっと同じ視点で投げ続けることです。
もちろん、その同じ視点の中身がとんちんかんでは意味がないのですが…。
そこはSV視点の問題点がきちんと捉えられている、という前提です。
そのうえで、同じ視点で投げ続ける意味ですが、
これは指導の軸、木で言えば幹に当たる部分です。
その幹に当たる部分を、とっかえひっかえするのではなく、1つのテーマで形作ることで、
SVもCCも、”このテーマが改善が必要なところだよね”とわかるようにする。
これが、SV視点の問題点のポイントです。
指導中に迷子になってしまう人は、枝葉の話を追いかけがちなことと、
少しでもCCが想定外の反応をすると、すぐにテーマを変えてしまいがちな傾向があります。
それではSVもCCも、どの方向に指導面談が進むか分からなくなりますし、
CCの良くない関わり方・考え方をそのまま追認してしまったり、
あるいは正面突破しようとしてケンカになってしまったり…良いことが無いですよね。
それを防ぐために、例えば今回の事例であったように
“CCが自分のやりたいようにやっていて、CL中心になっていない”
という問題がわかったのであれば、そこを幹として忘れない・離さないようにしてください。
そしてもう一つ。
SV視点の問題点を共有するときの2つ目のポイントは、
柔らかい表現で、CCの頭や心の中ににじんでいくようにお伝えすることです。
これが難しい、という方もたくさんいらっしゃいますが、
言葉のチョイス自体は、何度も訓練したり、自分で文章を書くことで
自分の頭の回転の速さを鍛えていくことが一番の近道です。
くれぐれも、聞いた・知った・読んだでは身につかないことに気を付けてください。
1級でも2級でも言っていますが、キャリアコンサルティング技能検定の面接試験は
「アウトプット」を測っている試験であって、インプットは測っていません。
アウトプットで訓練しないと、アウトプットの力はまず伸びることはないです。
では、どうやって鍛えていくか?という話ですが、そんなに難しいことではありません。
日常の中に、いくらでも溢れていますよね。
相手に気遣って言い方を変えたり、言葉に出すタイミングを測ったり、
あるいは想像する余地・反論する余地を敢えて残してみたり…。
わたしがよくやる方法の1つには、
おかしいと思っても、敢えてちょっとだけ味方になってみる、なんてものもあります。
どれが正しいというわけではないですが、少なくとも、
何が何でも話をさせようとか、こちらの話を言って聞かせようということではないです。
どういう言い方・関わり方が相手にとって受け取りやすいのか?を考え続ける力。
それを磨くことに、もっともっと注力して欲しいです。
「2級 面接実践編」の振り返り
CCが自分の欲求に沿って進めている限り、CLは決して心を開きません。
「○○と言わせる」「気付きを与える」「深堀りする」などの言葉を平気で使ってませんか?
今回は初めて参加される方もたくさんいらっしゃったので、
この記事での振り返りも、できるだけわかりやすい場面・ポイントを取り上げてみました。
今回ロールプレイにチャレンジされた方は、みな一様に”苦労している”ということは
見ていてわかっていただけたのではないでしょうか。
2級・熟練レベルがそうそう簡単な試験ではないということが
どんな言葉を並べるよりも分かりやすかったかと思います。
一所懸命にロールプレイをされたみなさんの努力はもちろん拍手ものですが、
大切なのはその後の振り返り。ここで、見学者も含めた全員が、
冒頭で書いているような発想になっていなかったか?ということです。
よく講座をしていて、質疑応答だったりアンケートでの回答を見ていると、
CLに○○と言わせるには…
CLに気付きを与えることが必要で…
CLの話を深堀りすることが大事で…
と言った言葉が出てきます。これ、全部レッドカードです。理由は簡単です。
言わせる、与える、深堀りする、その言葉が全部CC中心で物を考えている証拠だからです。
お話しいただく、気付いていただく、考えていただくと
CLを尊重した、CL中心の言葉で言えないのはなぜですか?
自分が面接試験に通るにはどうすればいいか、
自分が2級をGETするために面談・CLをどうコントロールするのか、
そんなことばかりを考えていては、いつまで経っても合格には届かないのがこの試験です。
でも、理由はすごく簡単ですよね。
CL第一の姿勢じゃない、というのはCCの基礎中の基礎が守れていない、ということだからです。
基礎が守れていない人が熟練レベルには・・・もちろん届かないですよね。
CLはあくまでも、自分の困りごとを、自分なりの理解の仕方・物の見方で捉えて、
その理解の仕方・物の見方ではうまくいかないから相談に来ているのです。
CLが一緒員見て欲しいのは、CL自身が見ている景色であって、
決してCCの合格後の姿を見るためにCLが相談に来ているのではありません。
いつも・いつでもCL第一でいること、それは決してお題目ではなく、
本当に実践しないといけないことです。それが細部まで行き渡っているでしょうか。
面接の時だけうまくやろう、試験のテクニックだけ上手く身に付けようと思っていても、
相談者(役)も試験官も、簡単に見抜いてしまいます。
小手先でその場をしのぐ方法を模索するCCと、
難しくても目の前のCLのために何ができるか考え抜ける人。どちらが信頼できますか?
言われてみれば当たり前のことでも、試験に受かりたい欲求が強くなればなるほど、
自分中心でCLのことが見えなくなってしまいがちです。
自分中心の言葉を使っていなかったか、あるいは頭の中がそういう発想になっていなかったか、
今のうちからしっかり振り返って、誠実なCC像を目指してください。
では、ここからは、今回の講座にご参加いただいた方のアンケート内容をご紹介します。
多くの方がすごく熱心にアウトプットしてくださっていて、
すごく真剣に考えてくださったのだなと思っています。ありがとうございます。
こういう1つ1つの場面・機会を活かそうという意識があるか、
教わったことをただ受け取っただけで終わるかで、成長の度合いは雲泥の差ですから、
ぜひこれからも今の姿勢を大事になさってください。
全部を紹介するのは難しいのですが、良い気づきをしてくださった方を中心に
なるべく意見や視点にバラエティが出るようにピックアップしてみました。
この記事を読んでいるみなさんにも、参考になれば幸いです。
1級・2級 面接実践編 参加者の声
1ケース目で指導者役(SV・受検者)をされた方が、ロープレ後に「関係性が崩れないようにしようと意識すると問題に踏み込めない」というお話(先生への質問)をされていました。私も日頃すごく実感していることで、SV視点の問題がなんとなくここかな、と掴めた後の関わりや進め方にすごく躊躇してしまいます。どんな伝え方をしたら受け取ってもらえるのか?自信がないため、です。そして躊躇して慎重になると、事例検討中心の話になってしまい、事例相談者(CC)の成長につながる指導ではなくなってしまう流れができてしまいます。
また、見学の立場でもどうしてもケース内容に入り込んでしまう癖を、改めて感じました。その癖をしっかり自覚し、指導の場面でも自分を俯瞰する力を付けなければ思います。
意図→関わり・発言→反応→結果、をしっかりアウトプットできるよう、意識して学習を続けて行こうと思います。何度も講座に参加させていただいていて、先生の在り方はいつも同じなのに、解説では新たな内容をお話してくださるので毎回新鮮な気持ちになります。
ロープレ実践を見せてくださったお二人、先生に感謝しております。ありがとうございました。
今日の講座では見学でしたが、久しぶりの試験の感覚を一緒に味わうことができました。
ロールプレイをしてくださったお2人にも感謝の思いです。そして自分事として、どう進めていいかわからない、どう応答したらいいんだろうか、とまだまだ路頭に迷うような不安が大きくなりました。その中で少しずつですが、講座を振り返りながら、キャリアコンサルタントは何をする人なのか、の原点に戻った気がします。
テクニックで進めるだけではなく、相手がやろうとした意図を理解することが大切であることを、改めて感じることができました。困ってしまうと漠然とした質問になりがち、その時こそ自分の焦りを意識して、相手に視点を戻すように心がけていきたいと思いました。本日もありがとうございました。
今回が1級のロープレを見るのも初めての機会でした。何度か受検を経験されている方、初めてロープレをされた方とお二人の面談を見学させていただけたことも私には大変勉強になりました。
講座内でもお話しましたが、「相談者(CL)」「事例相談者(CC)」のそれぞれの問題を見極めながら、CCがCLにより役立てる面談ができるようにSVが面談を展開する、という「入れ子のような構造」は非常に難しく感じました。
また、今回のロープレと八阪先生の解説から、私がこれからまず行動として実践することは
●30分間集中力を切らさないこと。
→そのために、ロープレの練習をする機会を作る。
●CCが面談を振り返って気づけることがあり、CCの成長に繋がる。CCの原則に立ち返る。
→日頃行っている面談でも経験を振り返ることでCLの成長に繋げる関わりをする、
私自身がCCとして成長できるように面談を振り返る
●自分のアウトプットや意図が他者に説明できること
→どんな意図を持ってアウトプットをしているのか(していたのか)
日頃の面談シートの記載で言語化する習慣をつける。
まずこの3点を実践していきたいと思います。
CCはどんなCLに対してもずっとCLの心の声・叫びを聞き続けること。改めて厳しい仕事だなと、3ケースを通して教えられました。
1ケース目では、CLのことはわかったけれども、CLの「俺は、まだまだやれるんだ。なんで会社はわかってくれないんだ。」という胸が締め付けられるような思い。
2ケース目は「はじめての挫折による退職、早く就職しなければと頭では思っていても、こころは動けない」重たい事例でした。
3ケース目は「自分で考えて決めるのが大事とわかって決めたのに、いろんな情報に揺れてしまう」自分で決められなくなってしまう事例。
どのケースも、誰にも相談できずCCを訪れた相談者です。また、答えを他人からいわれても納得のいく話ではない事例でした。そこにじっとCLを第一に考えていくことは生半可な気持ちではとてもついていけないと思ったのが率直な気持ちです。それを3ケースそれぞれのCCが真剣に向き合い考えている姿が目に焼き付きました。自分なりに意図を考えそれがどんな効果となるのか、悩みの根拠はなにか、悩みの解消のためにどこに焦点をあてるのか、自分なりに整理する糧となりました。
八阪先生のチャットのコメントは、まさに共感的な言葉に満ちています。CLが口に出さずに押しとどめた言葉は、私達の日常に溢れています。私自身もそうですし、そんな日常からも練習していこうと思います。また、情報がありすぎて要点がまとまらないことも(今回の一つ目の相談者の問題点)、それは自分の内側にもそんな傾向があると思いました。その部分は自己一致していないところ。なので、なぜ自分の考えを簡単に覆せてしまうのかは、自分の考えよりも、他者や周りに合わせるという依存的な傾向があるのだと思いました。長女の役割が沁みついているのでしょう。もうひとつは、自信のなさ。
以上から、自己一致するには、本当にこれでいいのか、自問自答すること。ひとつひとつチェックし、点呼してみることで改善していきたいと思います。今回の相談を通して、私自身がCLから学べたことに限りなく感謝しています。CL役の方、キャリコン役の方、チャットを書いてくださった木上さん、八阪先生、参加者の皆様に感謝しております。ありがとうございます。
実務から入り、国家CCを取得し1年10か月が経過しました。国家CC取得後すぐに2級技能士試験にチャレンジしたものの、国家CCと技能士のレベルの違いさえ理解しないまま受験してしまいました。今日、八阪先生がおっしゃっていた通り、まだスタート地点にも立てていない状態でした。
今まで関係構築とは「私の問いかけに頷いてくれたから」「笑顔が見られたから」それが関係構築だと思っていたのです。今日、講座に参加させていただき、それが関係構築を築けたこととは違うと理解できました。しかし「では関係構築を築くってどんなことか」と聞かれると具体的に説明できるほど自分の中に落とし込めてはいないです。なぜなら先生から最後にいただいた言葉、CCのあるべき姿勢「相談者が言われたいことをいう」漠然と漠然としか理解できていないのです。
私は頭で考えすんなり理解できるタイプではないため、明日からの実務でこの言葉を胸に1に意識、2に意識で臨んでみます。その他、「他に相談する人がいないからこそ私にたどり着いた」「相談者の発する言葉にクエスチョンを抱くのではなく、受け止めることを第一に傾聴する」「CC視点はCC視点のまま、CL視点が第一であること」を意識します。
今までは、私のところにせっかく相談に来てくれたのだから、何か一つ為になるような、役立つ知識や情報を提供しようと考えながら相談を進めていました。これからは、この相談者が訴えたいこと、最も言いたいことは何か。それを言える場所を提供したいと考えています。
本日はありがとうございました。大変勉強になりました。
CCとして、多くの課題を自覚しました。
●CLの心の叫びをキャッチすること。
表面だけ、言葉だけを拾って寄り添った気持ちになっていないか?CLの叫びを受け止めるためには、うまくやろうと思わないこと、急がないこと、の大切さを味わいました。
●抽象的にならないこと。
なぜそう思ったのか、自分の質問や発言に意図性と根拠を持てるような、冷静さを面談時に持つためには、練習の場数を踏んで、考え抜くこと、それをアウトプットすることが大切であると感じました。
●すべてはCLのために。
この面談や、この発言がCLにどう映るか、それがまずは基本であり、究極であることを再認識いたしました。
当日の講座の様子
アンケートにご協力をいただいたみなさま、ありがとうございます。
まだの方も、よろしければぜひご感想をお聞かせください。
ロールプレイではにこやかにしている様子の画像をピックアップしましたが、
実際にはみなさん、すごく悩みながら・苦労しながら面談をしておられましたね。
ロールプレイ中は相手への印象もあるので、一所懸命に温かい雰囲気を出そうとしますが、
実際は心の中では焦っていたり、冷や汗をかいている場面もあったかと思います。
それでも懸命にチャレンジされている姿を見て、
勇気の出た方や刺激をもらえた方もたくさんいたのではないでしょうか。
終わった後にミニ交流会もさせていただいて、仲間を見つけられた方もいましたね。
難しい試験だからこそ、孤独ではなく、同じ目標に向けて
一緒に頑張っている人がいるんだ!ということを、ぜひ前向きに受け止めて欲しいです。
それでは、今回はこのあたりで。
また次の講座でお会いしましょう!
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