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10月16日(日)1級・2級キャリアコンサルティング技能検定対策講座(面接指導編)の様子

10月16日(日)1級・2級キャリアコンサルティング技能検定対策講座(面接指導編)の様子

執筆者 | 木上 和裕

10/16(日)に
「1級・2級キャリアコンサルティング技能検定対策講座 面接指導編」
を開催いたしました。

こんにちは。働く楽しさ研究所サポーターの木上(きがみ)です。

今シーズン初めての面接ロールプレイの講座でしたが、
午前・午後ともに見学希望の方が大勢いらっしゃって、賑やかな講座になりました。
40名超えは、弊社の面接指導編講座では、過去最高記録かもしれません。
あらためまして、ロールプレイにチャレンジした方も、見学ご参加の方も、お疲れ様でございました。

ロールプレイの練習をする講座として、これだけたくさんの方に来ていただけるのが嬉しい一方で、
普段の面談業務でリハーサルなんてできないんですよね。
普段どおりの面談をするイメージで挑戦するほうが、
自然な対応ができて上手くいく方もおられるかもしれません。

それとは逆に、試験の雰囲気に慣れるためにロールプレイを重ねたい、という考えもあります。
これはどちらも正解だと思います。つまり、どちらが自分に合うかどうか?ですね。
記事を読んでいるみなさんは、どちらでしょうか。
ロールプレイをしっかり練習したい、見て学びたいという方は、
特に継続して学習することを大事にして欲しいです。

それでは、ここからは講座の要点を振り返っていきます。
当日ご参加いただいた方は復習に、参加できなかった方は新たな気付きのために、
指導レベル(1級)、熟練レベル(2級)への到達・合格に向けた成長に
繋げていただければ嬉しいです。

「1級 面接指導編」の振り返り

講師曰く『CCなりの意図をきちんと丁寧に聴くことによって
 自分の問題に向き合おうという姿勢だったり、改善したいという意欲が出ます。』

事例相談に訪れるCCは誰しも、CLの役に立とうとして面談しています。
今回のロールプレイで取り扱ったケースでは
CCが「この方策、この関わり方ならCLの力になれるはずだ」と面談を終えたものの
次の面談予約の日にCLは訪れなかった、というものでした。

〇〇さんが来なくなってしまった…何を間違えたんだろう?

CCは、時にボタンを掛け違えたり、CCの役割をそのものを誤解していることもあります。
でも、自分なりにCLの役に立とうとしていたこと、これはCCの中では真実です。
前向きな気持ちがあるからこそ、改善するためにSVを受けに来ているのですから。

そんな、これからも頑張ろうとしているCCに、ミスを指摘するだけでは

力不足は分かってるけど、そこまで言わなくても…

と、CLが次の面談予約の日に来なくなってしまうのと同じように
CCも自らの課題に向き合うことを避けてしまうようになる
かもしれません。
最悪の場合、CCであることを辞めてしまう可能性だってあります。
せっかく向上心をもって事例相談を受けに訪れたのに、
そんな向上心を持てるCCがいなくなってしまうのは、残念な結果です。

また、講師は『CCは往々にして「自分なりにやったんだ」と自己弁護をしてきます。』
とも解説していましたよね?

CCが自己弁護しているその考えや意図は、SVから見ると間違っているのかもしれません。
でも、そのCCなりに・経験2-3年なりに、精一杯考えていたことは確かです。

ミスに対する自己弁護、言い訳の一つもしたくなる気持ちは誰にでもあります。
そんな『つい恥ずかしくて誤魔化したくなること』を、ただ間違っているからと
無遠慮に暴いてしまうと、CCは逃げ出したい気持ちになるでしょう。

…それはSVの本望ではありませんよね?

つまり、たとえCCが取った選択に間違いがあったとしても
その意図や考えを一刀両断することが改善に繋がるわけではないということです。

SVは冷静に改善点を見立てながらも、直接的に間違いを指摘するのではなく

SV「例えば…私(SV)が、あなた(CC)の事情も知らずに
  ”キャリアコンサルティングとは…”と延々と語りつづけたらどう感じます?」

など、CCが自分で考えて『あっ、そういうことか!』と気づいてもらう関わり考え方が大事です。

それに、他にも上手くできている部分だってあるでしょうし
改善のために事例相談を受けるという向上心も持っている『見込みがあるCC』です。

つまり、事例相談をダメ出し”だけ”の場にせず、CCなりの意図を受け止める。
上手くできていること、改善しようとする向上心も汲み取ったフィードバックが
できてこそ、効果的な事例相談が成り立つものだと考えられます。

「2級 面接指導編」の振り返り

講師曰く『CCから見た問題があったからといって、そこに誘導するのは厳禁です。

これは、キャリアコンサルティング技能検定が”検定試験”だからこそ、
制限時間内に正解を出したいという考えが強くなりすぎるのでしょうか。
そして、試験だからこそ「答えはこれだ!」と飛びつきたくなる、焦りが生まれてしまう…。
そんな構造が原因なのかもしれないな、と思っています。

このテーマについて、私なりの結論からお伝えすると…
CLは、自分が解決したいと思っていることから優先して取り組もうとするものです。
たとえ『CCが見た問題の方が的を射ていても』です。

特定の答えに誘導する行為は、説得に近いものがあります。

CC「応募書類に問題があるから、これを改善しましょうね。ね?」

たとえそれが正確な見立てによって割り出された、CLが訴える問題よりも有効な方策だったとしても
CL自身が必要性に気付いていなければ、そこには”誘導されている感”が生まれます

実技試験でのCL役の方は「うーん…」と沈黙するか、拒否するでしょう。
現実の面談だったら、CLは勢いに負けて「はい」と返事をしつつも
次の面談には来なくなるという結果になるかもしれませんね。

つまり…
応募書類を改善するべきだと考えているのは誰ですか?
CCが改善すべきだと思っているだけではないですか?
CLは応募書類を改善することに必要性を感じていますか?

もし、本当に応募書類がネックとなって、CLの就活が進まないのが明らかなら

CC「あなたが人事担当者なら、この応募書類を見てどう評価するでしょう?」

と、視点を変えることでCLに考えてもらい、改善点に気づいてもらう必要があります。
ただし、その提案をしたときに、CLに真剣に考えてもらえるくらい
関係構築が深まっていることが絶対条件です。

もし、改善点をお話ししたのにCLがピンときていない様子なら、
それは、CCが伝えた改善点よりも、他にもっと気がかりなことがある
ということです。

企業選び? 自己分析? それ以前に自信がなくて進めないのかも?

優先すべきは外側から見た問題ではなく、CLが気になっていることへの取り組みです。
つまり、問題を見つけたからと焦らず、じっくりと向き合って
CLが何を望んでいるかを汲み取るということです。

そんな”他に気がかりなこと”が改善できれば、その次に応募書類を見直されるかもしれません。
道筋が見えているCCには少々じれったいでしょうけど、そこは根気よく寄り添いましょう。

世間では使い古された言葉ですが、人が人を変えることはできません。
でも、これはキャリアコンサルティングの鉄則だと思います。
いくら外側から見て正しいことでも、自分で気づかなければ変わろうとされないからです。

CLは何をどうしたいのか? 何を聴いてほしいのか?
何を優先したくて、どんな方法で課題を解決したいのか?
誘導せず・説得せずに、丁寧にトコトン話を聴いて、CLが改善したいことから一緒に考える。
そのために傾聴が必要なんだと思います。

では、ここからは、今回の講座にご参加いただいた方のアンケート内容をご紹介します。

1級 面接指導編 参加者の声

いつもありがとうございます。「理解できたこと」を「できるようになる」レベルまですることの難しさを改めて感じました。振り返りメールの「CCの関わりに対して「意味づけ」をできるようになってください。」について、そのための関わりはどこでどんな風に出来そうだったのか、それをするとどうなるのか、再度映像とチャットをみながら振り返っていきたいと思います。自分の課題の多さと、できなさ度合いに毎度落ち込みますが、「すべては相談者の為になる」と研鑽を続けていきたいと思います。ありがとうございました。

事例相談者の話すことに対し、強弱を付けて捉えること、意図や背景を汲み取ることに関して、オブザーブしている時は、頭ではだいぶ理解できるようになりました。但し自身が指導者として実践するとなると、まだまだ力不足を感じます。録画とチャットで振り返りを積み重ね、自身を成長させたいと思います。

この度もお世話になりました。ありがとうございました。八阪先生の説明は毎回わかりやすくありがたいです。ロープレ見学は、オブザーバーとして冷静にとらえることができますが、実際の面談では冷静には難しいことですので、いかに落ち着いて自分自身を捉えるかであると感じました。たいへん学びになりました。ありがとうございました。

本日ロープレをされた3名の方々が、否定せず丁寧に寄り添っておられたのでとても勉強になりました。先生のフィードバックから、意図をもってどうしてその質問をするのか、伝えることが大切だと思いました。

2級 面接指導編 参加者の声

初めてロープレに参加しました。ありのままの自分の状況を先生に見ていただき、忌憚のないご意見とご指導をいただき、とても勉強になりました。
キャリコン全体の力を底上げしたい、それがひいてはクライエントのためになるという先生の信念に心打たれました。技術的にまだまだの私ですが、その志に少しでも報いることができるように頑張ろうと思いました。これからもよろしくご指導ください。

今日の面接指導編は28回受験の時に1回・本日2回目の参加でございました。関係構築がいかに大事なのか今日のロープレの中でも教えていただきました。
●相談者が感じていることをあたかも自分に置き換えて言葉にあらわせることが大事。
●相談者が困っているのか、ただ起きたことを話したいだけなのか、
 ただの説明なのか(CLのお話の)波をつかめることが大事。
●CLの気持ちを汲み取れる人になること。
チャットに【八阪さんだったらこうする、こう考える】書いていただいた言葉,逐語を読み返し深めてたいと思います。柔らかい物腰の中にもハッキリとズバっと的確に指導してくださるからこそ、ありがたいとなぁと感じています。受験する仲間にも声かけました!ありがとうございました。

長時間に渡り、貴重な時間をありがとうございました。
今回は第28回の事例ということで、つい数ヶ月前まで私自身も必死に練習していましたので、『自分がCC側だったらどう応答するか』を意識して見学させていただきました。
CLが話したい事に沿って話が進んでいるのか、CCが主導権を握っていないか、客観的に把握する力は、以前よりも身についてきたかなと思っています。先生の細かいフィードバックと振り返りのできる逐語が、毎回勉強になります。
実技試験に向けて練習の機会があまりないため、コミュニティへの入会も検討してみます。
ありがとうございました。

色々な教材やYouTubeなどのロールプレイを見て勉強をしていたのですが、試験で、なかなか合格に届かず、どう学べばよいのか分からなくなっていたところ、今回この講座があることを知り、見学者として参加させていただきました。
生のロールプレイを拝見して、大変、勉強になりました。講座終了後も先生のお話された言葉を振り返り、学びを深めていきたいと思います。ありがとうございました。

本日も見学させていただきありがとうございました。前回試験終了以来なかなか本腰を入れて取り組む気持ちになれませんでした。
今日、あらゆる機会を学びとして取り入れていく貪欲な気持ち(言い回しは違ったかもしれません)がなければ、技能士は合格できない、との先生のお言葉を聞いて、はっとしました。
自分はまだまだ基礎的なこともできていない上に、貪欲な気持ちも足りないことを痛感しました。少なくとも気持ちがなければだめなんだと思いました。
日々の業務において力をつけるために受験することを決めたため、結果は伴わなくてもまあいいや、というようなぼんやりした気持ちで前回は受験しましたが、それでは本当の意味での実力もつかないだろう、と今日お話しを聞いて思いました。
できる限りのことをして、試験に臨みたいと思います。ありがとうございました。。

当日の講座の様子

アンケートにご協力をいただいたみなさま、ありがとうございます。
まだの方も、よろしければぜひご感想をお聞かせください。

今回も1級、2級ともに多くの方にご参加いただきました。
もっと向上したいという意欲を持たれている方が沢山おられるのは
講座を運営している側として、とてもやりがいを感じられます。

私(木上)も1級CCチャレンジャーですので、あわよくば
ロープレされている方の応答を聴きながら勉強したいのですが…
応答をチャットに流し込むために、キーボードを叩くことで精一杯で
自分のことまで考えている余裕もなかなかありません。
もしかしたら、いつか受講者側で参加することになるかもしれませんね(笑)
その際は、どうぞ宜しくお願いします。

何はともあれ、今回も弊社の講習にご参加いただきありがとうございました!

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まだ迷っている方や、他社と比較したい方も、ぜひ一度このページをご覧くださいませ。

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