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9月15日(木)・19日(月)1級キャリアコンサルティング技能検定対策講座(面接準備編)の様子

9月15日(木)・19日(月)1級キャリアコンサルティング技能検定対策講座(面接準備編)の様子

執筆者 | 八阪 義浩

9/15(木)および9/19(月・祝)に、
「1級キャリアコンサルティング技能検定対策講座 面接準備編」
を開催いたしました。

日に日に秋の空気になって、朝晩がずいぶんと過ごしやすくなりましたね。
「勉強の秋」にふさわしい時期になったと言っても良いのかもしれません。

19日は台風が日本列島を直撃する中でしたので、わたしも非常に心配をしておりましたが、
みなさま無事にご参加いただけて、そして熱心に学んでくださって良かったと思っています。

さて、この秋冬シーズンの1級キャリアコンサルティング技能検定対策講座は、
今回の「面接準備編」をスタートとして、ここから約6か月間続いてまいります。
座学も実践も交えながら、みなさんに学びや成長の機会をたくさん届けていく予定ですが、
その中でもこの「面接準備編」は絶対受講してほしい!とわたしがいつも訴えているものです。

今回参加した人はぜひ、講座の中で学んだ「基礎」をご自身の拠り所にしていただいて、
腰の据わった、安定した姿勢・心持ちでこれからの学びを続けて欲しいです。

それでは、ここからは講座の要点を振り返っていきます。
面接準備編は、要点だけをピックアップしてもすごくたくさんあるので、
ここではさらに絞り込んでお話をしますね。

当日ご参加いただいた方は復習に、参加できなかった方は新たな気付きのために、
指導レベル(1級)への到達・合格に向けて、成長に繋げていただければ嬉しいです。

「1級 面接準備編」の振り返り

指導者は目の前の事例相談者のお手本になることが第一。
自分の関わり方や指導によって、事例相談者が誤った学習をしていませんか?

この講座の中でも一番最初に、そして一番強調してお伝えしていた箇所ですから、
これはよく覚えているという方もたくさんいらっしゃるかと思います。

事例相談者のお話を聴いたり(面接試験)、事例を読んだり(論述試験)していると、
どうしても事例相談者の粗さや至らなさに目が行ってしまいますね。
“試験問題”ですから、粗い対応になるように・問題点が出てくるように作られていますので、
聴けば聴くほど、読めば読むほどおかしいところが出てきます。

そして、ほとんどすべての事例において、事例相談者が守ることができていないのが
「相談者を第一にした支援」という姿勢の部分です。
事例相談者の価値観で相談者を振り回したり、勝手な方向に誘導したり、
何かしら相談者を置き去りにしているシーンが見つかることがあるでしょう。

では、そんなときに指導者はどうやって指導をすればいいのでしょうか。

ここで思い出して欲しいのが、
先程挙げた「指導者はお手本になることが必要」という考え方です。
それに対して、この段階でやってはいけないことは、
「指導者からあれこれ指示やレクチャーをすること」です。

例えば、事例相談者が目の前の相手(相談者)の話を聴かずに
一方的に面談を展開していることを事例相談者の抱える問題点として取り上げているのに、
それを伝えようとしている指導者が目の前の相手(事例相談者)に対して、
一方的で誘導的な指導をしたり、勝手に自分の知識や理論をひけらかして解説する…。

そんなことをしていたら、いったいどうなるでしょうか。
まず第一に考えられるのは、

アンタこそ、人の話をちゃんと聴けてないじゃないか!

という事例相談者の不満ですね。
これだけでも大変なことです。
その先の指導者の話は、もう全然聞いてもらえないですよね。

そしてもう一つ、さらに危険性の高いリスク要因として、

自分と相手(CL)の意見や考え方が違う時は、
この指導者さんみたいに、どんどん自分の考えをぶつけて、
相手を修正していけばいいんだ!

という誤った学習を引き起こしてしまうことです。
これでは、指導の効果が無いどころか、むしろCL害を及ぼすCCを創ったことになります。

講座の中で、受検者全員に配布される”面接試験の概要”の書類から、
事例指導の目的について抜粋してお話したパートがあったのですが、
受講されたみなさまは覚えていますか?

事例指導とは、相談者へのより良い支援と、事例相談者のCCとしての成長を目的に、
事例相談者の担当する事例を通して指導を行なうものです。

この一文を改めて読んでみると、先程のような問題を引き起こす関わり方をしていては、
全然CLに対して良い支援ができるようにもならないし、
CCとしての成長にもつながらないですよね。

事例相談者がどんなに不出来な対応をしていても、不平不満や自己弁護を述べたとしても、
相談者第一の支援ができるようになってもらうためには、
まずは指導者こそが率先して、「目の前にいる人間(事例相談者)を受容・共感する」ことが
実践できなければ、指導に説得力が生まれない
のです。

事例相談者なりの面談の意図や試みは何だったのでしょう?
事例相談者は、本当はどんな面談がしたかったのでしょう?
そのために取り組んだ努力・工夫はどんなことでしょう?
そして、失敗した事例をなんとか受け止めようと葛藤している今の気持ちは…?

問題把握という名の粗探しをしたり、あれやこれやと理屈や理論を教え込んだりする前に、
いくらでも共感・受容できるポイントはあるはずです。

さらに言えば、事例相談者なりに頑張ったことに対して、
ちゃんと承認や称賛を十分に行なっているでしょうか?
せっかく事例相談者なりに頑張っていることがあるのに、
そこには一言触れただけで、すぐまた問題点に戻っていませんか?

繰り返しになりますが、指導者の役割は、良い支援ができるCCを育てることです。
自分の合格のために、事例相談者に自分の言うことを聞かせて「家来」を作ることでもなく、
テクニックや理論の解説を聞いて勉強してもらう「生徒」を作ることでもないのです。

自分のやっていることにどんな意味があるのか、事例相談者にどう映るのか、
どんな影響・効果があるのか、そこを厳しく、かつ客観的な目線で見れるようになってください。
それが1級合格に向けての第一歩になります。

ここから・今からでも全然大丈夫です。
健全なCCを増やすために、健全な指導者としての考え方・スタンスを習得すること
わたしたちと一緒に、頑張って取り組んでいきましょうね。

では、ここからは、今回の講座にご参加いただいた方のアンケート内容をご紹介します。

参加者の声

本日はご教示、ありがとうございました。
YouTubeで、八阪先生ご自身が1級受験時に技法・理論ではなく、先ずは事例相談者へ向き合う姿勢・なぜ1級が必要なのか、その点を先生ご自身で落とし込まれたということを観て、是非とも話を伺いたいと思っておりました。本日はその内容を具体的ご教示頂きとても有難かったです。
また、試験だけではなく、今後指導者となった場合、どうしたいのかとまで繋がり、目標を明確にすることに気づけとても有意義な時間でした。1級は難関・・・が先走り本質を忘れそうになりました。先ずは向き合う姿勢、なぜ1級なのか、シッカリと落とし込みたいと思っております。

今回の講座で一番響いた言葉が、社会の何の役に立つか?何のために1級を取得するか?ということです。前回参加した、1級座談会の時も取得された方がおっしゃっていました。その先を見据えることが大切と。私の受講前からの課題ではあったのですが、再度考えさせられました。
個別相談の質を高める大切さ(ミクロの視点)だけではなく、付加価値を生む人材の大切さ(マクロの視点)。このマクロの視点が私にはまだまだ欠けています。学生が就職活動するうえで、何のためにその企業に就職したいか?今何が問題で、その会社に入ってまた社会に出てどんなことをしていきたいか?何の役に立ちたいか?現在の職場でもよく学生支援で伝えている部分でした。
受検前に今一度考える必要があると実感しました。ありがとうございました。

遅い時間まで熱のこもった講義をありがとうございました。今回オンラインの座学だったので、やりとりがチャットのみでしたが、先生の「クライアント・事例相談者を傷つけない、クライアント・事例相談者の成長と社会に貢献できる指導者を育てたい」という思いが伝わってきました。
過去2回受検した実技試験を脳裏でふりかえりながら受講させていただきました。今回の講義では「3階建て構造」という考え方と、「ムリに最後まで行こうとしない」という進め方が非常に参考になりました。
次は10月2日の論述事例読み解き編を受講させていただく予定です。また講義を楽しみにしております。季節の変わり目ですが、どうぞ先生や奥様にもご自愛くださいませ。

2時間半が短いと感じるくらい内容の濃い充実した学びの時間になりました。他の講座もそうですが、ポイントを絞った資料で文字量が多すぎることなく後から振り返る際にも、とても見やすいです。

いつもありがとうございます。今回で4回目の受験ですが、基礎から「学びなおす」つもりで参加しました。参加して本当によかったです。お恥ずかしい話ですが、先生の他の講座(指導編や更新講習)で何度も聞いている話(たとえば「自分がお手本になる」「相談者のため」等)のはずが全く自分に落とし込めていないことが分かりました。特に後半の目標設定ダメな例は自分を見ているようでした。「見落としがちな視点をあるべき姿」に落とし込めるよう再度見直していきます。

1級試験の心構えを学びました。来年の受験を目指していますが、実技試験に向けてしっかりと八阪先生の講座を受講し、準備したいと思います。本日は、「品質管理」「社会貢献」「3階建て構造」など、たくさんのキーワードをいただき、マインドの醸成をいたしました。引き続きよろしくお願いいたします。

当日の講座の様子

アンケートにご協力をいただいたみなさま、ありがとうございます。
まだの方も、よろしければぜひご感想をお聞かせください。

面接準備編は「座学」の講座なので、話を聴き続けるだけでも大変だったと思います。
少しでも双方向になるように、チャットも使って質問を受けておりましたが、
「参加できた」という感触を得てくださっていれば嬉しいです。

そして、今回の講座で事後課題として渡ししたワークシートを使って、
ぜひもう一度、学んだ内容を復習してください。

自分自身が指導者としてどうなりたいのか、目の前の事例相談者をどんな風に育てていきたいのか、
そして社会全体に貢献し、付加価値を生む1級CC技能士になるために何をするのか、
受かった後の実際の活動シーンまでしっかり考えてみてください。

それでは、またお会いしましょう!ありがとうございました!

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弊社が企画・運営する1級キャリアコンサルティング技能検定対策講座について、
弊社ならではの特長やメリット、お客様の声、よくある質問(Q&A)などを
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この記事をご覧になって、「参加してみたいな」と思った方はもちろん、
まだ迷っている方や、他社と比較したい方も、ぜひ一度このページをご覧くださいませ。

詳しくは、「1級CC技能検定対策講座のご案内ページはこちら」の
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みなさまのお越しを心からお待ちしております。