7/13(木)に
「1級キャリアコンサルティング技能検定対策講座 面接準備編」
を開催いたしました。
こんにちは。働く楽しさ研究所・八阪です。
1級のCC技能検定対策講座は実に2か月ぶりでしたので、
「お久しぶりです!」という方もたくさんいらっしゃいましたね。
そして、今回は「はじめまして」の方もいつもよりたくさん来てくださいました。
平日の夜間という参加するのも難しい時間帯にも関わらず、
みなさまお越しいただいてありがとうございます。
試験本番までは、まだずいぶんと日があるからこそ、できることってありますよね。
今のうちからしっかり基礎や基本を学んで土台を固めること、
まずはゆっくりでもいいからスタートを切ってみること、
そしてこれまでの自分の課題を振り返ること…。
そんな目的で来てくださったのかな、と思いながらお話させていただきました。
冒頭の質問タイムでの質問数が過去最多クラスに多かったので、
みなさまの学びたい・受かりたい意欲もひしひしと感じる中での講座でした。
その熱意が報われるよう、ここから一緒に頑張っていきましょうね!
それでは、ここからは講座の要点を振り返っていきましょう。
面接準備編の講座はお伝えするポイントがすごく多いので、
この記事ではその中から一部だけ、さらに抜粋してお話させてもらいますね。
(それでも相当な文章量ですが…それだけこの準備編が大事な講座だとわたしが考えているからです)
当日参加された方は、講座のテキストと共にお届したコーヒーを味わいながら、
リラックスしてもう一度学び直していきましょう。
「1級 面接準備編」の振り返り
事例相談者の訴える問題は、一般の相談者の主訴と同じ。
それをないがしろにして指導者視点の問題を提示しても、聴いてもらえなくて当たり前です。
おそらく、1級の試験を受検したことのある方のうち
非常に多くの方がつまずくポイントなんじゃないかな?と思って
今回の振り返りで取り上げました。
自分が問題点を把握したいから、あるいは把握したから前に進めよう。
そんなことばかり考えている指導をしていると、
事例相談者の心はどんどん離れていきます。
もしその時の指導内容が
相談者の話をもっと丁寧に聴きましょう
相談者のお気持ちを理解するように努めましょう
だった場合には、もう目も当てられませんね。
事例相談者から見れば、
お前こそ、私の話も私の気持ちも、何にもわかろうとしてないじゃないか!
と言われてしまいます。それでは指導者としては失格ですね。
でも、確かに指導者から見た問題点は存在しているし、それを放っておくわけにもいかない。
それをどう扱えばいいのか?ここで一番悩むんですよね。
では、過去に受検したことがある方は、指導面談の内容をもう一度振り返ってみてください。
次が初めての受検の方は、事例相談者の癖や問題点が見つかった瞬間を考えてみましょう。
まず、事例相談者は「面談に失敗した」という現実と、
「本当はこうしたかったんだけど…」という理想の姿があって、
自分の理想の姿にならなかったことで、悩んだり困ったりしています。
このときに事例相談者が考える「本当はこうしたかった」という理想の姿自体が、
実は非常にクセが強いものだったり、中には事例相談者の独りよがりだったりすることもあります。
でも、本当に大事なのは、CC歴2年生の事例相談者が、
自分なりに問題点を探したり、自分の課題と向き合おうとしている、その姿勢ではないですか?
その大事な姿勢があって、初めて事例相談者から見た問題点を教えてもらえるようになるのです。
指導者は決して上からモノを言ったり、賢いふりをして理屈を振りかざすためにいるのではありません。
事例相談者が自分の課題に向き合おうとしてくださる、
その姿勢があるからこそ、指導を「させてもらえる」のです。
そのことに対する敬意も感謝もなく、ただただ自分が見つけた問題点を投げつけていては、
事例相談者の勇気をくじき、やる気を無くさせるだけでしかありません。
事例相談者が挙げてきた問題点だって、CC2年生なりに考えた大事なテーマです。
だからこそ、最初に取り上げるのは、
事例相談者が挙げてきた問題点が改善・解消されたら、
自分自身が/自分の面談がどんなふうに変わっていくのか、どう変えていきたいのか、
事例相談者が考える、自分自身の「良くなった姿」を教えていただくこと。
そのうえで、「さらに上達を目指すなら、もう一段上があるよ」という形で
指導者視点の問題点についてお話して、
ちゃんと段階を踏みながら成長していけるんだ、それを支えてくれるんだ、と
事例相談者に実感してもらうこと。これが指導者視点の問題を出す意味であり、効果なのです。
あれを覚えろ、これをやれ、そこが違う…そんな視点が混じっている限り、
自分は正しくて事例相談者が間違っている、という態度になってしまうのです。
ご自身がそう言われたらどう思うでしょう?もちろん、嫌ですよね。
人にされて嫌な関わり方はしない。人が喜ぶ関わり方に徹する。
その当たり前のことを忘れて「試験対策だから」「受かりたいから」と
自己の欲求ばかりを前面に出すと、余計に合格から遠ざかってしまいます。
指導者は、目の前の事例相談者のお手本にならないといけない。
この言葉をもう一度思い出してみて、
自己の欲求にまみれている姿が本当にお手本と言えるのか、よくよく振り返ってみましょう。
指導者としてのあるべき姿は、どこまでも目の前の人に対して誠実であること。
これが一番の土台であり、この誠実な姿勢が無いと、
いくらテクニックでこなそうとしてもうまくいかないということを、ぜひ心に刻んでおいてください。
そして、最後に問いかけた「どんな指導者になりたいのか」という姿についても、
この機会にぜひ考えてみてくださいね。
良い指導が、良い支援を作っていきます。
それが、事例相談者の成長になり、最後には相談者の利益になります。
今回の講座に来てくださったみなさんも、自分の欲求やプライドのために合格を目指すのではなく、
良い指導・良い支援のために1級として何ができるのか、そこを考えてみましょう。
では、ここからは、今回の講座にご参加いただいた方のアンケートと、
当日の受講の様子のお写真をご紹介します。
受講者アンケートで寄せられたみなさんの感想やメッセージもまた、
4月・5月に負けず劣らずの充実具合でしたね。
受講されたみなさま、ありがとうございます。
合格率5~10%の超難関だからこそ、こうして学びの内容を「言語化」していくことで
自分の語彙力も発信力も鍛えられていきますから、ぜひこの姿勢は大事にしていきましょう!
それでは、一部だけですが、参加されたみなさまの気付き・学びを
ぜひじっくりと読んでみてください。
1級 面接準備編 参加者の声
昨日の講座では大変お世話になりました。
私自身は、国家資格キャリアコンサルタント養成講座で講師をすることもあり、もちろん「指導とは」という自分なりの視点は持っていると思っているのですが、それはあくまでも「自分なり」であり、1級技能士の試験を受け、合格することが「品質管理」の上で必要なことだと思っています。しかし、1級技能士に合格できないまま年数を重ねています。品質基準を満たしていないまま後進の育成をするのは良くないと考えており、私には見えていない視点を得たいと考え、今回参加させていただきました。
「お手本を示す」という言葉、もちろん理解していたつもりでしたが、講座を受けて、その深さを痛感させられたと感じています。共感的理解を示しながら面談をしなければ、という意識はありましたが、それはあくまでも「共感的理解をしながら自分のやりたいように進める」というレベルに留まっていたことに気づきました。対立構造を避け、三階建てにする、という考え方を“抹茶パフェの黒蜜きなこかけ”で例えられていたのがとてもわかりやすく、納得することができました。
また同時に、「国家や社会という視点を持つ」ことや、「品質管理ができていないキャリコンには退場してもらわなければならない、そうでなければ相談者が傷ついてしまう」ということには、我が意を得たりと思いました。私自身はそうした考え方で行動しようと思っており、今回の講座で「学び」として得られた部分とは別に、「自信」を持たせてもらえた部分だったと思っています。
いつかリアルでお会いできたら幸いです。今後ともよろしくお願いいたします。
事例相談者の「ありたい姿」を尊重し、3階を目指す支援をするとの話を聞き、だから論述の問いに「あなたが事例相談者の立場だったら」という一文が入るのだと考えさせられました。
自身の考えを押し付けるのでは相手は反発するかさらに落ち込んでしまいますよね。改めて気づきました。
また、具体的展開は3次元に考えてくださいというのも新たな気づきでした。1点を深堀して本人が気づき成長するきっかけとなれば、展開していますよね。全く盲点でした。前に進めることだけを考えて早く本人が気づいてほしいとの思いだけで相談を進めていました。
ただ、30分の中で相談者の「ありたい姿」を見つけさらに「あるべき姿」を提示し、承認してもらうだけの力量がまだまだ自分にはないと痛感しました。これから試験まで少しでも成長できたらと思いながら勉強いたします。
本日は本当にありがとうございました。これからも講座に参加させていただきますので、よろしくお願いいたします。
八阪先生、今回も有難うございました。今回の講座は、1級ってどんなもんかなぁ〜って思い軽い気持ちで受けてみました。でも、とは言っても申し込みをしてから当日を迎えるまで待ち遠しかったこと(笑)。新しいステップに進めるかもしれないワクワク感があったんだと思います。
実際講座を受けてみての感想は①“指導”という言葉にハードルの高さを感じてましたが、基本的には今までと何も変わらなくて『目の前の相談者に寄り添う』ことをすれば良いんだという事がわかり安心しました。
②“社会の役に立ててるか”この言葉も印象に残ってます。世の中には様々な社会問題があります。行政に勤めていると、もっとサポートできる事ってまだまだあるよねって思ってしまいますが残念ながらあまりそれが行き届いてないのが現状の様に日々感じています。せめて私の目の前に座った相談者さんには私が出来る最大限のことをしてさしあげたい、何かひとつでも前向きに仕事や人生のことを考えて頂けるような支援ができたらと思ってます。限られた勤務時間の中でそれをする為には、やはり私自身の質を上げなければいけないと考えています。
1級の勉強をして指導者になるというよりも自分の質を上げたい、そして私の近隣で同じ仕事をしている人達が私のその姿を見て同じ考えになって仕事をしてもらえたら良いな、なんて思ってます。そうすれば、例えば簡単に生活保護の申請を促すのではなく、本来働けるであろう人には就職のサポートをしっかりして自立してもらう。私達の大切な税金の行き先も私達CCにも掛かってるんだな、と思います。
試験を受けることを考えると、ついついどうやったら合格できるかという方に意識がむき、試験対策のテクニック的な面に目がいってしまう自分がいるのですが、八阪先生の講義を聞くと、クライアントのためのキャリアコンサルティングということを改めて強く認識しました。
また、指導者を目指すに当たっても、これまで自分の思う「相手に寄り添う」という姿勢がまだまだ足りていないことにも気付かされました。これまで私自身カウンセリングの中で、どこかで相手を評価して、自分の尺度で意見することがあったように思い、反省しました。
基礎となる理論の重要性はもちろんですが、ブレないための姿勢とメンタリティを日頃の実践で培うことの必要性を強く感じました。この度は貴重な講座をありがとうございました。
「3階建て」の構造は、私にとってもっと新鮮な考え方だった。
事例、相談者が気づいていない部分に対して、気づきを促すようにすることが指導であると頭では考えていたが、私は無意識のうちに、上書きすることのようなイメージを持っていた。しかし今回の説明を聞いて、上に乗せるようなイメージを持つと、なんとかしようという意識よりも、どう伸ばそうという意識に変わり、事例指導者として気持ちに余裕を持てる持てると思った。
また、事例相談者が次回の面談でやろうと思っていたこと、については、これまで考えたことがなかったので、新しい視点を得ることができた。一級の面接に向けて、ロールプレイを行う事はあったが、ケースに集中してしまったり、事例相談者ができなかった事を直そうと考えたりしていたが、事例相談者も面談の前後で、いろいろなことを考え、相談者の支援を行おうとしていることを今後は意識しながら、面接の練習をしたいと思う。
当日の講座の様子
アンケートにご協力をいただいたみなさま、ありがとうございます。
まだの方も、よろしければぜひご感想をお聞かせください。
学んだ内容・気づいたポイントは十人十色ですが、
そのポイントはおそらく、ご自身の課題点とも結びついていたのではないでしょうか?
気づいたことをアウトプットすることができたなら、それは改善の第一歩。
では二歩目は…日々の面談の中で、あるいはそれ以外のお仕事の中で、
そして日常生活の中で、自分の悪い癖をどう改善していくのかを考えること、ですね。
まだまだ、試験本番までは日がありますから、
少しずつでいいので、学んだ内容・気づいたポイントから自分の課題を抽出して、
コツコツと、一歩一歩、改善の道のりを歩んでいきましょう。
それでは、みなさんご参加ありがとうございました。
また次の講座でお会いしましょう!
2023年度の1級CC技能検定対策講座のご案内
弊社が企画・運営する1級キャリアコンサルティング技能検定対策講座について、
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まだ迷っている方や、他社と比較したい方も、ぜひ一度このページをご覧くださいませ。
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