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1月28日(土)29日(日)1級キャリアコンサルティング技能検定対策講座(面接指導編)の様子

1月28日(土)29日(日)1級キャリアコンサルティング技能検定対策講座(面接指導編)の様子

執筆者 | 八阪 義浩

1/28(土)1/29(日)に
1級キャリアコンサルティング技能検定対策講座 ~面接指導編~
を開催いたしました。

みなさん、こんにちは。働く楽しさ研究所・八阪です。

この週末も、試験を控えたみなさんの真剣なロールプレイを見せていただきました。
参加したみなさま、ありがとうございます。
人前で自分の面談を披露するのはすごく勇気の要ることですし、
今シーズンは特に見学を希望する方が増えているので、
プレッシャーもかかる環境だったのではないでしょうか。
わたしも、「お手本編」講座で人前で披露するときのドキドキ感を思い出します。

そんな環境の中でも、勇気を出してロールプレイをされたみなさんが
回を重ねるごとにレベルアップしていますよね。
新しい方法を試みたり、前回の失敗を踏まえて改善してみたり、
みなさんの試行錯誤と努力の様子が見えることが、わたしとしてはすごく嬉しいです。

あとは結果が出れば最高なのですが…そこまでなんとか、
わたしもできる範囲の指導・支援をさせていただきますね。

それでは、ここからはその「学びのポイント」をあらためて振り返ってみましょう。
今回もたくさんの学び・気付きのポイントがあったかと思いますが、
このセミナー・講座開催報告の記事では、そのたくさんの学び・気付きのポイントから
毎回1つをピックアップしてお届けしています。

当日ご参加いただいた方は復習のために、
今回参加できなかった方はご自身の新たな気付きのために、
ぜひこの記事を通して学びを深めていってほしいです。

「1級 面接指導編」の振り返り

CCが何か気づいたかのように見えることを口にしたとしても、
それを褒めれば良いかというと、そんな単純なことではないです。

指導のロールプレイを見ていて、最近気になり始めたクセを今回はピックアップしました。
前回の試験から、結果発表後に「面接官の所感」も併せて発表されていますが、
このままいくと受検者の傾向問題点としておそらく指摘されるんじゃないかなと
そう思えるくらい頻出している課題点
なので、今のうちによくよく振り返っておいて欲しいです。

例えば今回の講座のロールプレイでは、
過去の経緯が非常に複雑で、ナーバスな事情を持っている事例がピックアップされましたね。
(設定を用意したCC役の方の創り込みが、とてもリアルにされていた事例でした)

そして、その複雑でナーバスな事情を持っているCLとの面談が
うまくいかなくて悩んでいるというCCが、面談内容を振り返っているときに、
ふとこんなことを口にしていました。

やっぱり、CLの過去のお話を聴けば良かったのかな…

ここまでは、指導面談の流れ次第ではありうるのですが、
今回問題にしたいのはその直後のSV側の態度・応答の部分です。

そう、そこですよね!

それは良い気づきですね!

などのように、その発言に対してすぐに褒めようとするシーンがしばしばあります。

今回の講座に参加された方にはすでに「振り返りメール」などでお伝えしていますが、
これって、本当に承認してもいいことですか?

この部分を褒めたり承認したりすることは、
CLのトラウマや嫌な出来事であっても、CCが知りたいと思えばえぐっても良い、
という誤ったメッセージをSVが伝えたことと同義
になります。
そのリスクはどこまで理解しているのでしょうか?
傍から見ていて、すごく心配になるシーンです。

CCはCCなりに、SVからのコメントや指導を受けて、自分の面談を振り返りますよね。
その中で、指導内容を理解するのに時間がかかったり、
受け止めること自体に苦労していると、まだ考え中の段階で言葉を出すこともあります。
時には自分で自分に疑問をぶつけるように、納得していない段階で口にすることもあります。

それをさも「良い気づき」であるかのようにSVが言うと、
その場の思い付き程度のものを、深く理解したかのように誤認することになります。
(そもそもCCが思考を深め、内省をしていく過程をSVが遮っている行為にもなります)

CCとしての成長につながる気付きと、その場の思い付きは全く違います。

気付きには深い内省はもちろんのこと、
これがCCとしての良い成長につながる改善になるんだ、という見通しが必要です。

その見通しは、今目の前の1ケースでつまずいてしまっているCCには
なかなか見る余裕が無いものです。
だからこそ、客観的・俯瞰的な視点で見ることのできる
SVがそばにいることは必要なんですね。

その大切な役割があるはずなのに、

CCが発した言葉が何か「気づいた”風”の言葉」だったら即褒めてやろう。
そこを褒めさえすれば喜ぶんだろう

と考えていて、結局、SV自身もどっぷり1ケースだけにはまっていないでしょうか?

指導者であるならば、自分の発言・関わりがどんな意味や効果をもたらすのか、
いつでも気を付けながら・考えながらアウトプットできるようになる。

そのレベルを目指して学び続けて欲しいです。

では、ここからは、今回の講座にご参加いただいた方の参加者の声をご紹介します。
今回はさらにパワーアップして、みなさまの意欲の高さ・気付きの大きさが伝わるアンケートが
たくさんございましたので、この記事を読んでくださっている方にも
それが少しでも伝われば嬉しいです。

1級 面接指導編 参加者の声

八阪先生、ありがとうございました。今回も大変多くの学びがありました。

その中でも、「CCが今まさに気づこうとしている最中や、振り返ろう・咀嚼しようとしている最中に出てくる言葉を承認することが必ずしも良いとは限らないこと」は、この先、事例指導を実施していく上で本当に気をつけなければならないことを思い知らされました。事例指導をロープレで練習しているうちに、事例相談者に何かに気がついていただくことが目的となっており、その気がついていただいたことの中身を考えることなく承認していた自分がおりました。事例相談者が誤った学習をしてしまうと、事例相談者の成長にもつながらないし、何より相談者のためにならないと痛感しました。

以前の講座で、受容と承認は違うと教えて頂いたこととも重なるところがあるかと思います。今後は、事例相談者に新たな気づきがあった場合など、事例相談者が発言してことばについては、その内容をしっかり吟味したうえで最新の注意を払いつつ事例指導が進められるように訓練していきたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。

初めて受講いたしました。
もっと早く知っておくべき講座だと思いました。試験本番直前になったことが残念です。

ついつい言ってしまいがちな「良い気づきですね」という言葉の怖さを実感しました。「聴いちゃいけないことを聴いていいんだ」とCCが思ってしまうという発想がありませんでした。そのことに気づけただけでも今回の講座を受講した甲斐がありました。また、自分の主張を繰り返すCCに当たったこともありますが、承認することに終始し、CCの「改善したい、上達したい」という思いにたどり着けなかったこともあります。今思えば、上記2つを完全にやっちゃってました。もちろんそのほかにもありますが。

CC-CL間とSV-CC間が同じ構造になることもよくあります。CCの問題点が自分にもあることに気づきます。見学をさせていただいただけでしたが、自分自身の問題点によく気づけた講座でした。そもそも自分は1級レベルではないのではないかと練習していて思うのですが、本番まで残り少ない時間ではありますが、少しでも今回の講座での気づきを改善し、本試験に臨みたいと思います。ありがとうございました。

本日2回目の参加でした。先週初めて受講した際に「こんなにも内容の充実した講座が存在していたなんて!」と非常に感動しすぐに追加申込をし、勉強仲間の友人に紹介しました。事例指導者役をされている方への先生からのフィードバックがチャット機能を通してタイムリーに行われるので、事例指導の場を中断することなく、見学者であってもどの部分について先生がコメントされているのかを理解することが出来ます。おまけに、終了後にはチャット記録を送って頂けて、振り返ることができるなんて、至れり尽くせりで大満足です。和やかな雰囲気で質問もしやすかったです。
終了後は頭がパンパンでおなか一杯でしたが、どうしても引き続き受講したくなり、午後の部も追加申込をいたしました。夜は頭がパンパンから破裂しそうな状態になっていましたが、多くの学びを得られた充実感がありました。

●ロープレ中に、チャットで講師の意見を聞けるとこんなに見方が変わるのかと驚きました。自分が見ているだけでは、気づかないことをたくさん指摘していただいて、本当に勉強になりました。私自身では、事例相談者を承認する場合、「必ずしも良いとは限らない」というのは理解していますが、事例相談者が頑張った点をスルーせずに、気づいてもらうことが具体的にその場でできるか自信がありません。ただ、モヤモヤしている自分の気持ちを意識して、表現に工夫していけることを目指します。

●CLでもCCでも、発言と行動に違いが出て来た時は、指導の大事なポイントの1つと受け取ればよいのですね。少し安心しました。また、「あなたが今、感じているようなことを、CLさんも感じておられたのですから、何をして欲しかったのか、想像できませんか?」が、介入のきっかけにできるんですね。目から鱗です。相手の気持ちを使うことでしょうか?

今日は学びが多すぎて消化できません。また参加させていただきます。よろしくお願い申し上げます。



内容については、先週は自分の面談が「点検」になっていたことに気付きましたが、今回はまず午前中は、指導を受けに来ているはずなのに態度が頑なな事例相談者に対し、どうすれば面談を進め、展開させることができるのか。難しいケースに、自分だったらどうするだろうと思いながら見学をしていてどんどん困惑していきましたが、事例相談者が十分にコップの水を吐き出したうえで、今までの自分のやり方では今回の事例はうまくいかなかった、だからこそ、別のやり方を考える必要があるのではないかと働きかけて気づいていただくアプローチをご教示いただき、今回も目からウロコ状態でした。
事例指導者はCC2年生なりのやり方で、頑張って支援しているという想いが存在している。だからこそ、コップの水は先に吐き出させてあげなければ、次の新しい水を受け入れる余裕は無いのですよね。事例指導における温かさと厳しさを改めて感じることができた時間でした。

ご指導いただきありがとうございました。講座受講の目的は、試験に合格するためでしたが、合格に必要なのは「テクニカル」な面に加え、より重要なのはキャリアコンサルタントとしての姿勢やあり方を見られると改めて感じました。それは、八阪先生の、初めての参加者に対するご説明や、講座終了後のアンケートへの回答についてのご説明からも感じられました。キャリアコンサルタントとしての素養が大切であること、それが備わってないと土俵にも上がれない、勝負に値しないのだろうと感じました。
その点でいきますと、事例相談者との時間をどのように扱っていくのか、誰に対して、どういう時間にしていくのか、そこをしっかり踏まえていく必要性があると感じました。事例相談者にどうなっていただきたいか、コンサルティングの質の向上に向けて、何に気づいて、どんな行動に移していっていただくか、行動を変えていくかを考えてもらい、実践していただくことですから、そこから外れることのないように、関わっていくことが大切だと感じました。その面から、SVの自分に何が足りないか、どういう偏りがあるか、どこに視点が向いているか、特徴や傾向も掴んでいけると思いますし、対策がとれていけると思います。そういったことに気づきをいただけた3時間でした。

今回は、ケースの内容から抜けれない事例相談者がご苦労されていました。見学していてとても難しさを感じました。
「CCさんの上達のためにという今日の目的のところをお話ししたいのですが・・」の言葉は、以前に先生にご指導いただきましたが、なかなか使える機会がなく、自分でもタイミングでハードルがあります。主語をあなたに変えて、「あなたはどう思いますか」「あなたはどうしたいですか」は、CCに焦点が当たり、CCも受け入れやすい関わりだと、すごくヒントを頂きました。主語に注目は、「私」になっている場合は、バイアスがかかっている。自分がやりたいように引っ張っている。主語の意味付けを意識するとより事例相談者を理解できる。その後の具体的展開もイメージが付きました。パターン化は良くないですが、気持ちの余裕にもつながると思います。
「自分の課題について今だったらどうしますか」たまに取り入れていました。先生のご指導を受けてからは、投げかけてはいませんが、以前はよく投げかけていました。実は答えづらい質問だったと気付かず。オープンクエスチョンの難しさ理解せずパターン化してたところがありました。選択肢を出すや、yesかno式が事例相談者は答えやすい。私は、〇か〇か〇どれに近いですか。これは一番シックリきたのでぜひ取り入れたいと思いました。

当日の講座の様子

アンケートにご協力をいただいたみなさま、ありがとうございます。
まだの方も、よろしければぜひご感想をお聞かせください。

今回は特にアンケートのボリュームがすごくて、
みなさんがたくさんのことを学び取ってくださったことが、
文面からひしひしと伝わってきました。もちろん、1つ1つ大切に読ませていただいています。

最近では講座の開始直後や終了前など、折に触れて
「アンケートの自由記入欄も、自分の考えをアウトプットする大事な機会ですよ」
伝えていますので、それを真摯に受け止めてくださった方々が
こうして回答をしてくださってるのだな、と思っています。
その意気込み・真剣さが結果に繋がるよう、最後までサポートさせていただきますね。

また次の講座でお会いしましょう。
みなさま、ご参加ありがとうございました。

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みなさまのお越しを心からお待ちしております。