1/14(土)1/15(日)に
「1級キャリアコンサルティング技能検定対策講座」
面接事例読み解き編・面接指導編
を開催いたしました。
みなさん、こんにちは。働く楽しさ研究所・八阪です。
1級の面接試験までいよいよ1か月を切り、みなさんの意欲・熱意もさらに一段高まる時期ですね。
毎年そうなのですが、この1~2月の時期の講座は本当にたくさんの方がいらっしゃいます。
この2日間も、4講座合計で50名以上の方が参加してくださいました。
あらためて、感謝とともに弊社への期待の大きさに気持ちが引き締まる思います。
夏から秋にかけて座学で学んだり、仲間同士で交流や意見交換したことを
実践できるのかどうかの腕試しだったり、「それで合ってるのか」を確認したり、
本番が近いからこそ、やっておきたいことがあるかと思います。
この日の講座でも、できるだけ実践的なお話(小手先のテクニックではないですよ)を
お伝えするようにしましたので、みなさまの支援・指導力のアップにぜひ役立ててください。
それでは、ここからはその「学びのポイント」をあらためて振り返ってみましょう。
当日ご参加いただいた方は復習のために、
今回参加できなかった方はご自身の新たな気付きのために、
ぜひこの記事を通して学びを深めていってほしいです。
「1級 面接事例読み解き編」の振り返り
CCなりの判断の仕方や基準を知ることを目指してください。
ケース内容を知ることが指導の目的ではありません。
事例読み解き編というタイトルだけを見ると、事例で出てくるエピソードだったり、
その領域ならではの情報・知識を学ぶ場だと思ってしまう方がいるようですが、
実際に参加された方は「読み解きってそういうことじゃないんだ」と気づかれたかと思います。
大切なのは、文章では直接書かれていないけれども、CCがわかって欲しくて訴えていることや、
その事例の面談中に感じていた苦労・不安・不満などの心情も含めた困り具合の方です。
実際に指導面談が始まると、CCは確かにケースの内容を説明しようとします。
毎回ロールプレイをしていると、その説明だけで5分、長ければ10分近くかかることもあります。
せっせとお話をしてくださるのですが、お話の内容ばかりをいくら追いかけても、
「SV(自分)が知らないことを知ろうとする」という一方的な事例把握から抜け出せません。
それでは、SVがCCに対して共感的理解を示すこともできないですね。
本当に、事例の内容自体を把握してもらうことを目的に、CCが話をしていると思いますか?
CCがその指導面談の場で”わかって欲しいこと”は、いったい何でしょうか?
それに気づくために「読み解き」があるのだと思って欲しいです。
自分が上手く指導をするためではなく、このCCがどこでどんな風につまずいて、
どんな葛藤や不安・不満を抱えてこの指導を受けに来ているのか、
そこを何となくではなく、可視化して分かりやすくすることで、
SV-CC間の関係構築をより強固にするための土台にする。
事例の読み解きをする際にも、ちゃんと目の前のCCと、
その向こうにいるCLを大切にするという精神がないといけないです。
そこが欠けたままの姿勢だと、勝手にCCを分析し、わかったつもりになって、
大上段からモノを言うような「嫌な人」になってしまうだけです。
実際に、今回学んでいただいたように
折れ線グラフを使って事例の推移を描いてみると、
CCはなぜそこで提案しようと思ったのかなぁ?
ここって問題点なんだけと気付いてないのかなぁ?
などなど、気になるところはたくさん出てきます。
でも、それを「問題」として取り上げる前に、
CCなりの目線・CCなりの考え方で事例を見るようにしてみてください。
CCがやりたかったことは何だろう?
どんな面談を目指していたんだろう?
うまくいくとしたらどんな流れなんだろう?
そうやって、CCの考えをSVが理解しようとする時間・プロセスを十分に味わうのです。
SVがCCに共感的理解を示すこと。
それはすなわち人に”指導”する前に、自分ができるようになることです。
当たり前のことですが、その当たり前をきちんとできるようになってください。
その第一歩として、読み解きを通した共感的理解がある。
そんな風に受け止めてくださると嬉しいです。
「1級 面接指導編」の振り返り
受容と承認は別物です。CCの立場になって受け止めることと、
CCの行為・発言を認めることの意味合いの違いを理解しましょう。
今回の2日間のロールプレイ(全6ケース)の中で、
共通して指導が必要かな?と思った項目の1つがこれでした。
CCの良いところを探そうとする姿勢は良いのですが、
良いところを見つけたときや、肯定できそうな部分を肯定するときにどう関わるか、
今回の振り返りではそこに注目してみましょう。
SVを務めるみなさんにとって、最初の関門になるのはSV-CC間の関係構築の部分です。
関係構築がどれほど大事になってくるか、という点については、
弊社の講座で何度もお伝えしていますので、もう十分分かってくださっているかと思います。
では、その良いところや肯定できるときに「どのように」肯定するのか。
その肯定のしかたによって、CCにもたらす意味や価値が変わってきます。
例えば、CCが自分の価値観や考え方をベースに面談を組み立てていて、
CC主導で面談をしてしまい、CLが離れていったケースだとします。
このときに、CCにはCCなりの理屈があって、
CLに何とか問題点に気づいて欲しい
CLがそのまま突っ走るのではなく、立ち止まって考えて欲しい
もっと〇〇ができるようになって欲しい
など、CC2年生なりに考えてやったんだよ、ということを教えてくれます。
一方で、指導するSV側からすると、
CLのためを想って支援したというマインドはわかる
でもやってることはCC主導になってる
などのように、肯定できる部分と改善して欲しい部分を
1つの話題からその両方を見る、ということをしますよね。
※これくらいは、できなきゃいけないです。
この時に、あなたがやったことは良いことだ・ちゃんとできているよ、などのように
発言や行動などの部分を承認をしてしまうと、
やってはいけないはずのことに、指導者(SV)がお墨付きを与えたということになります。
ここが非常に問題になるんです。
もし、その誤ったお墨付きをSVがCCに与えてしまうと、
CCは「自分の関わりは正解なんだ、だって1級の指導者が認めたんだから」と
やってはいけないはずのことに、さらに確信を深めてしまうのです。
そうすると、指導を受けたCCは、やってはいけないはずのことを現場に戻って
さらに積極的にやろうとしてしまいます。
結果的に一番不利益を被るのは…CCの向こうにいるCLですよね。
これでは、「CCの専門家としての成長と、CLへのより良い支援のために行なう」という
指導の原則をも破ってしまうことになります。
CLのためを想って、良い未来になるように、あるいは気持ちが少しでも楽になるように、
一所懸命に自分なりに努力したんだという姿勢はわかるとしても、
それを「頑張ってやろうとしたんだね」と受容することと
「それは良いことをしましたね」と承認をすることでは、その意味や価値が全然違うのです。
SV-CC間の関係構築を深めるために、CCのことを肯定しようという試みはわかりますが、
そのCCへの肯定も、やり方・言葉選び1つで、全然展開が変わってきます。
目先の・今の指導事例を上手く乗りこなすことばかり考えて、
ロールプレイをどうにかこなそう、試験にどうにか受かろうということばかりに
囚われていると、こういった落とし穴にはまってしまいます。
最終的に一番大事な「CLのためのより良い支援」という部分でズレを生まないよう、
指導者の役割をもう一度、ご自身の中で落とし込むようにしてください。
では、ここからは、今回の講座にご参加いただいた方の参加者の声をご紹介します。
最近は「アンケートにどれだけ真剣に向き合えるか」なんてお話もしていますので、
本当にお一人お一人のメッセージが濃い内容に
1級 面接事例読み解き編 参加者の声
いつも例え話やエピソードを交えた楽しい講座をありがとうございます!
「信頼の貯金」という考え方、すごく腹落ち感がありました。同じことを言われてもAさんからなら素直に聞けるのに、Bさんからは嫌味に聞こえてしまう、等・・講座が終わってから振り返ってみると、私自身の日常でも当てはまる事がありました。CL⇔CC⇔指導者 の関係ではなくても、普段の人間関係でも意識してみたいと思います。実際の試験では30分の中で初対面の方と関係性を作りながら・・なので、厳しい試験なのだということも改めて感じました。受検日までの残りの期間も、有意義に過ごしたいと思います。
チャートでの整理方法を知れて本当に参加して良かったです。事例相談者が具体的にどこつまずいているのか、とてもわかりやすかったです。また、与件文についても自分一人だと、普通に読み飛ばしていました。ここまで読み取れることがあるということを試験前に知れて本当によかったです。ありがとうございました。
八阪先生、ありがとうございました。大変勉強になりました。
ケースをしっかり読み解くことによって、こんなにもCLのことを見立てることができるんだ、CCの対応について承認できるところや課題について仮説を立てることができるんだということが理解できました。今回のケースをここまで細かく分析していなかった自分自身を恥ずかしく思いました。逆に事例相談者に失礼なことをしてしまっているという思いにもなりました。
特に学んだ点は、「単語一つ、ひらがな一文字にも意味がある」「面談のグラフ化」については、今回の3ケースで実際に分析しある程度仮説を立てて試験に臨みたいと思います。また、「受容と承認の違い」「判断の仕方や基準を知る」ことについては3つのケースで分析するとともに、実際の面談でチャレンジしてみたいと思います。
いずれにせよ、今回学んだ切り口については、ロープレの練習の時だけでなく、日常生活においても意識してできることもあるので、今から取り組んでいきたいと思います。本日は本当にありがとうございました。
1級 面接指導編 参加者の声
みなさんの真剣なお姿に、自分ももっと真剣に取り組まないといけないと反省しました。事例そのものでなく事例相談者に関わろうとされていること、大変参考になりました。ありがとうございました。
また、先生のお話しをお伺いする中で、一昨年、更新講習を受講させて頂いたことを思い出しました。特に、『学生・若者支援に関わるキャリアコンサルタントに本当に必要な面談技術と心掛け』でお話しされていた「フラットな関係」「自己決定の機会」を思い出し、今回の事例でも大変参考になるなと感じました。さっそく、先生に添削して頂いたレポートを読み返しています。
他にも、3つの更新講習を受講させて頂きましたが、「質問力」「品質管理」「倫理綱領「環境」などなど、1級に必要なキーワードがいくつも浮かんできました。更新講習とのことでしたが、今、振り返ると1級準備編といった感じがしています。ありがとうございました。
1級のロープレ自体何もわからないまま見学をさせていただきました。2級までと比べるともう一つ高い視点でCLとCCを見る必要があると感じました。目の前のCCの相談を受けつつもそのCCの先にいるCLにも心を届ける事になるのかなと思います。
また、実際ロープレを行うと舞い上がってしまい疎かになってしまうのですが、相手と声のスピードを合わせたり、息を合わせたり、話の抑揚など基本的な事が関係構築には重要だと思いました。関係構築がうまくいけば相手から聞ける事、相手に伝えたい事が通じやすくなるだろうと思います。
口頭試問でのSVの問題点など答える自信は全然ないですが、できるだけCCがどんなタイプであれ平常心で高い視点でロープレを観察できる視点を持ちたいと思いました。
違うかもしれませんが、私なりに特に心に残っている事は以下のことでした。
・ノンバーバルをあまり気にしていないCCにノンバーバルについて質問しても…
・CLやCCの属性も大事?
・CCが事例を前進させる事に傾きすぎ?
とても勉強になりました。ありがとうございました。
八阪先生、サポーターの木上さん、本日も面接指導編に参加させて頂き、ありがとうございました。そして、本日事例指導者等をご担当されましたみなさん、お疲れさまでした。そして、本当にありがとうございました。今日も皆さんから、たくさんのお土産を頂きましたが、今もお腹いっぱいで消化しきれていない自分が…。木上さんの文字起こしと八阪先生の解説をチャットで再度確認させて頂き、事例相談者と事例指導者の関係構築の維持と深さが大切なことを確認できました。
「ケース記録を受け取った瞬間褒めるって、早すぎない?」とか、
「ケース記録を読むと時間がかかるって、書いたCCはどう思うか」とか、
更に「そのあたりは確認されましたか?」→この聴き方NGですなど…。
振り返ればなるほどと思えることが、自分も相談場面ではやってしまいそうと思います。気をつけようです。八阪先生の言われた事例指導者の”受容”はしてもいいけど、間違っていることを”承認”するとズルズルと違う方向に…」は本当に心に響きました。
【講座内容のレベル】の評価は今まで5か4の難しいレベルでしたが、今回は八阪先生の解説が理解できたと思い、初めて3の評価をつけました。これからも努力してとてもやさしかったの評価に行けば良いと思っています。今後も宜しくお願いいたします。
いつもありがとうございます。論述試験が終わり、今年初めての面接指導編の参加でした。
本日、最大の気づきはRP中の先生のチャット(振り返りメールにもありましたが)で、
~みんな表情とかノンバーバルなところを最初の切り口にするの、好きですね
~ホント不思議なんですけど、なんでノンバーバルから入るんでしょう?
~今回どのケースもそうですけど、受け取った瞬間褒めるのって、早すぎない?大丈夫?
というところは本当に、ドキッとしました。
見本ロールプレイでは、SV(先生)自身の発言に意味や意図、その効果についての見本を見せていただきました。勿論、良い悪いの話では全くないのですが、自分はその発言に対して意図をもって、またどんな効果を期待して発言したのか?もし聞かれたら答えられません。「徹底的に相談者の為に」と何度もご指導をしていただきながら、まだまだ「こう言おう」などと考えていたのだと猛省しました。
今まで私自身、承認されても全くピンとこなかったことがあります。表面的な承認だったり、その意図が伝わらないと感情が動かず、関係がその言葉では深まらなかった理由が理解できました。何のための承認なのか、自分は関係構築をするために承認をするという下心はなかったのか、と考え直すことが出来ました。この期に及んでまだまだ実際にできることが難しい状況ですが、小さな積み重ねの1つ1つが関係性を維持・構築していくのだと引き続きトレーニングを重ねていきます。ありがとうございました。
当日の講座の様子
アンケートにご協力をいただいたみなさま、ありがとうございます。
まだの方も、よろしければぜひご感想をお聞かせください。
今回もたくさんの方にご参加いただきまして、ありがとうございます。
ロールプレイの講座でこんなにいい笑顔でチャレンジしてくださる方は
なかなかいらっしゃらないので、シンプルにいい表情だなぁ、と見ていてホッとしますね。
こんなに温かい笑顔で接してくださるなら、ドキドキで事例相談に来た方も、
「この人なら大丈夫かも」と前向きになってくれそうです。
一方で、事例読み解き編の方は、みなさんのすごく真剣な表情が印象的ですね。
1つ1つの細かい説明を聞き漏らすまいとしている様子が伝わってきます。
明るさと真剣さ、どちらも1級合格に向けて大事な要素です。
学びの”姿勢”は常に意識していきましょうね。
それでは、また次の講座でお会いしましょう。
今回のご参加、ありがとうございました。
弊社の1級CC対策講座 特集ページのご案内
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