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1月19日(木)1級キャリアコンサルティング技能検定対策講座(面接お手本編)の様子

1月19日(木)1級キャリアコンサルティング技能検定対策講座(面接お手本編)の様子

執筆者 | 八阪 義浩

1/19(木)に
「1級キャリアコンサルティング技能検定対策講座 面接お手本編」
を開催いたしました。

※本講座は、過去に弊社の1級CC技能検定対策講座に参加されたことのある方限定の講座です。

みなさん、こんにちは。働く楽しさ研究所・八阪です。

ずいぶんと寒い日が続きますが、みなさんは変わらずお元気でしょうか?
わたしは毎朝、毛布やおふとんが恋しくて、ついつい遅くまで寝てしまう日が増えています。
寒い時ほど暖かい日が恋しいのは、悩んでいるときほど良かったころの話に囚われる
CLやCCと同じなのでしょうか。そんなこともふと頭をよぎったりします。

この日は久し振りに「自分が指導面談をする」という形の講座でドキドキしていました。
年が明けてからはずっと、参加者のみなさんのロールプレイを拝見して、
そこにわたしがフィードバックや指導を行なう形の講座が続いていましたが、
やっぱり自分が実践できないと、教える側になっても説得力が無いので、と
プレッシャーもかけながら臨んでいました。

あくまでも数多ある指導面談の1つでしかありませんので、
絶対的な正解があるわけではないのですが、
受講されたみなさんにとっては、自身との違いを見つけ出すこと、
そこから取り入れられることに挑戦することにつなげて欲しいなと思っています。

それでは、ここからは講座の要点をわたしと一緒に振り返っていきましょう。

当日ご参加いただいた方は復習に、参加できなかった方は新たな気付きのために、
指導レベル(1級)への到達・合格に向けた成長に
繋げていただければ嬉しいです。

「1級 面接お手本編」の振り返り

SV視点の問題点をお伝えする時も、極力CCがお話になったことを拾って使います。

面接お手本編は、その内容のほぼ全部が
「受講者のみなさんに伝えたいメッセージ」だったりするので、
どの項目をピックアップするか非常に悩むのですが、今回はこれにしました。

例えば指導をするときに、今回のケースであれば
「自分の経験や価値観に基づいて支援している」という部分が随所に出ていましたよね。
それを、どこかの段階で・何らかの工夫を加えた伝え方でSVはCCにお伝えして、
CCにしっかりと受け止めていただく、納得していただくプロセスが必要になります。

いわゆるSV視点の問題把握(本当は問題共有です)になります。
そして、ここが一番指導の難しいシーンでもあります。
どんなに優しく丁寧に言っても、前置きや確認を繰り返したとしても、
SV視点の問題点は、突き詰めると「あなたのダメなところの伝達」になるから
です。

このときに、どうお伝えするかで悩まれる方がたくさんいるので、
わたしが今回行なったロールプレイでのやり方が、
方法の1つとして、ヒントとして考えてもらえると嬉しいです。

絶対こうしないといけないとか、これだけが正解ということではないです。
くれぐれも誤解の無いようにお願いします。

わたしが今回のロールプレイで多用していたのは、

“CCさんは”そのように理解したんですね。

と”CCは”の部分をあえて言語にする・時に少しだけ強調することでした。

これは、あなたはそういう捉え方価値観かもしれないけど、わたしやCLなど、
あなた以外の人は違う捉え方・価値観をしているんですよ、というメッセージ
です。
もちろん、ハッキリと言っているわけではないので、こういう表現を使いながら、

なにかちょっとでも、気づくかな?

という観察は欠かせません。
全然気づかないCCさんもいれば、少しずつ染み渡るように理解し始めるCCさんもいます。
その気付きの度合いで、また次の関わりが変わってくるから、観察は大事なんですね。

いずれにせよ、敢えてちょっと線を引くような、
あなたとわたしを区分けするような言葉を使っているシーンが多かったかと思います。

もう一つ、参加者のみなさんにわかりやすかったであろう言葉としては

だって、これは”CCさんが自分で”言ったことですよ。わたしが言ったのではないですよ。

というものもありましたね。

これは、先程の1つ目の言葉以上に、よりはっきりとSV視点の問題把握・共有を行ないたい時に
わたし自身がよく使う言葉
です。ちなみに、指導だけでなくCLとの個別面談でも頻繁に使います。

特にSV視点の問題となると、CCからは全く気付かないことや、
想像もしていないことを提示することがしばしばあります。
今回の指導ケースでも「考えたことも無かった」という言葉が出てきたりしました。

そんなときに、○○って知ってますか?と問われたり、聴きなじみのないカタカナ語の用語を並べるのと、
間違いなくCC本人がその場で使った言葉を用いてお話されるのと、
どちらがCCにとってわかりやすいでしょうか?

そう、指導で大事なのはここなんです。

わからないもの・受け取ってもらえないものは、効果ゼロかないのです。

SV視点の問題把握・共有は、指導の具体的内容にも直接かかわってきます。
「あなたは確かにこう言いましたよね」と本人が言葉にした内容を使うことで、
その際のわかりやすさ・受け止めやすさを少しでも高めていくこと。

もう少し言い方を変えると、SVがCCの理解を助けること

決して指摘やダメ出しではなく、あくまでもCCとしての成長や、
その先にいるCLへの良い支援のために、わたしたちSVはそのサポートやお手伝いをするんだという
指導者としての立ち位置・スタンスも大事にして、それを言葉の1つ1つに反映させて欲しいです。

では、ここからは、今回の講座にご参加いただいた方のアンケート内容をご紹介します。

今回はものすごくたくさんの方からの感想をいただいておりまして、
さらにその1つ1つがとても熱くて重厚なものでしたので、本当は全部ご紹介したいのですが…。
またどこかの機会で、あらためてご紹介したいと思いますので、ぜひ楽しみにしていてください。

1級 面接お手本編 参加者の声

ありがとうございました。お手本講座の受講は今回で3回目になりますが、今回もとても
勉強になりました。今回講習を受けて、自分自身の指導で取り入れたいこと、自分自身の不足しいているところは以下のとおりです。

(1)事例指導の進め方について
まずは、事例相談者がお話になったことを極力拾って使い面談をすすめているところです。この進め方は、1回目と2回目のお手本編でも八阪先生は実践されておりましたが、是非身につけてたいスキルです。このことができるようになってしっかりと関係構築を行うとともに、事例相談者に理解していただき受け取ってもらえるような事例指導ができるようになりたいと思います。


(2)八阪先生の振り返り
今回の口頭試問において、八阪先生が関係構築が不足しているとおっしゃったことには衝撃を受けました。八阪先生の関係構築については学ぶとことで一杯のであると見学しておりましたが、それでも不十分と振り返る八阪先生。

そこで真っ先に思い浮かんだ言葉が「真の誠」です。
私の好きな言葉で「真の誠とは自分の仕事に自己の一切を傾け尽くしてこれにあたるところから始まり、もうこれ以上尽くしようがないというところをなおもそこに不足を覚えて、更に一段自己を投げ出していくことである」というものがありますが、八阪先生はまさにそのことを実践されていると思いました。私も1回1回の事例指導や面談を大切にして、しっかりと振り返ることによって課題を見つけ、その課題が改善できるように取り組みたいと思います。

(3)事例指導を進めているときに考えていること
事例相談者向けの承認をしたり、問題の共有をしている傍らで、頭の中ではSV視点の問題を考えて、それがズレていないかを考えておられることにも驚きました。これを実践しようとすると目の前の事例相談者のお話が聞けなくなってしまうのではないかという恐れも感じております。しかし、これをすることによって、事例相談者本人が、話したいことをより気軽に話してもらう状態を創ることができて、SVから見た問題もより鮮明にわかるようになる効果もあることから、それができるように訓練していきたいと思います。


今後とも引き続きご指導をお願いいたします。

アウトプットすることによって、学習効果を高められればと思いまして、感想だけでなく、学べたことも記載させていただきます。

(中略)

CCの言葉の中から「〇〇さん(CC)がヒントを出してくれたんですけど」という枕詞をつけてCCが表面的にしか認識できていなくて、自身の対応がCLに対してどういう意味合いを持つかを指摘し意識付けする(×深堀りではなく、意識を向けるというニュアンス)というようなことをされていたのが印象的でした

また、CCの理解の進み方(マラソン・水泳のイメージで)に合わせる形での面談を進めて、30分の到達地点をおおよそ想定し進めるというアドバイスがあり、30分で収まらなかったことは口頭試問でフォローするという面談の具体的な進め方の視座もいただけたと感じております。
そもそも、前提としてキャリコンは何のために存在しているか・支援の目的を明確化する、標準・熟練・指導者レベルのそれぞれの意義を考える、というようなアドバイスもいただきました。

飲食店で言えば「秘伝のタレ」のレシピを教えてくれるくらいに貴重な、本当に学びの多い講座でした。ご企画いただきまして本当にありがとうございました。

今回のお手本編は、八阪先生が事例相談者に気づきを促す関わりがいつもと違っていると感じながら、見学させていただきました。いつもは、辛抱強く、気づくまで寄り添っている印象でした。今回の事例相談者は、気づくのが早いから、積極的に問題共有されたのかなと考えていました。
私は、気づきを促すのが苦手で、促すよりは気づいてほしいと思っていることが、事例相談者にわかってしまうからうまくいかない、または指導者視点の問題に焦点を当てるのが怖くて、なんとなく承認して、関係構築を構築した気になってしまう。効果のある指導をしたいと意識していますができないので、迷い道に入っています。成長過程だと捉えるようにしています。

今回の講座では、ロープレももちろんではありますが、何よりも「口頭試問」の受け答えが落ち着いてできるのか・・・不安な気持ちになりました。難しい・・・。

今回、お手本見学をしてみて、まず良かった点は、「難しく専門用語や知識量を多用する試験ではない」ということがわかったこと。SVとしてCCにしっかりと向き合い応答していく、カウンセリングの基本姿勢を徹底することが重要なのだと理解しました。また、逐語録を労いながらも、内容そのものはCC本人に語っていただくという進め方が、非常に現実的で自然な流れに思えました。また、そのように進行しても構わないのだ、と理解できてよかったです。
どうしても試験と身構えて、「出されたものは読まねば」と時間が足りないのではないか、と気になっていました。先生はいつもよりも急いだ展開と振り返られたのを踏まえて、「どれくらいまでに、どこまで進まねば」とフレームワーク的に身構えなくてよいのだと気づくこともできました。さらに、素直に受け取り間違いをした点を謝罪された流れも、本番の試験だとパニックになりそうなところですが、普通ならば起こりうるし、普通に軌道修正するものだよな・・・と、試験への変な身構えを軽くすることができました。

心配な点は、やはり口頭試問です。あれだけのやり取りをしながらも、先生は口頭試問で、細かに流れや応答に対して振り返りながら回答されていたところに圧倒されました。すぐに頭をCCから切り替えて、試問応答できるかとえば、私は不安しかありません。現に2級の際には、CLとのやり取りを反芻してしまい、即座に、客観的に自身の面談を言語化し試問応答することが難しかったです。ある意味、目の前のCLに全力集中したとも言えますが、試験的には、なんだか不安しかない、苦手意識をもってしまった部分なので、今回、基本的な想定質問とされていた内容に関しては、心づもりだけでもしておこうと思いました。
今回の講座はやはり難しかったです・・・。まだ消化不良な状態ですので、動画を何度か見て、再度振り返りながら整理してみようと思います。ありがとうございました。

当日の講座の様子

アンケートにご協力をいただいたみなさま、ありがとうございます。
まだの方も、よろしければぜひご感想をお聞かせください。

画像でご覧いただければわかるように、今回は事例相談者役の方が
ご自身なりに作成された事例の詳細を使ってのロールプレイでした。

これまで2回の開催時とはちょっと違った形式でしたが、
実際の試験ではA4用紙に印刷された事例が手渡されますので、
そこがちょっとリアルな試験に近づいたかな?と思っています。

そして、ロープレ後の質問タイムの様子もお写真で用意しましたが、
本当にたくさんの方が学びに来てくださって、つくづくありがたいなと実感します。
少しでも、参加されたみなさんにとっての成長につなげていただければ、
わたしも頑張ってロールプレイをした甲斐がありますので、
取り入れられそうな部分から取り入れてみてください。

それでは、また次回の講座でお会いするのを楽しみにしています。

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