2/2(木)に
1級キャリアコンサルティング技能検定対策講座 ~面接お手本編~
を開催いたしました。
※本講座は、過去に弊社の技能検定対策講座に参加されたことのある方限定の講座です。
みなさん、こんにちは。働く楽しさ研究所・八阪です。
世間はちょうど節分を迎える時期ですので、
「鬼は外、福は内。」という言葉にもあるように、
受検されるみなさまのところに福を運べるような、
そんな役回りになれればいいな、なんてことも考えてながらの講座でした。
できるだけ試験本番のみなさんと同じような状態になるよう、
事例相談者の方にはどんな事例を持ってくるのかは秘密にしていただき、
わたしもあまり教示的に・わざとらしくならないように、
「自分が本当に指導をするならこうするかな」というありのままの姿で
今回もSV役を務めさせていただきました。
理想通りにはいかない、予想と異なる反応がある、なんてことも含めて、
見学しているみなさんへの参考になっていたら嬉しいです。
それでは、今回も講座の内容をこの記事で振り返っていきましょう。
当日ご参加いただいた方は復習に、参加できなかった方は新たな気付きのために、
指導レベル(1級)への到達・合格に向けた成長に
繋げていただければ嬉しいです。
「1級 面接お手本編」の振り返り
冒頭のあいさつの段階で、すでに「問題を抱えてるな」とわかることもあります。
全5回のお手本編講座の中で、できるだけ多様な気付きになるように
振り返り箇所も分散するようにこの記事を書いていますが、
今回のロールプレイだと一番象徴的なのは、やはり冒頭部分でしょうか。
受講された方はロールプレイを見ていたのでよく覚えているかと思います。
お互いの自己紹介の後に、緊張をほぐすために簡単な応答をしていたシーン。
まだ事例の説明に入る前の段階でした。
事例相談者(CC)が、
自分が経験していないことを相談されるとわからないんです。
という言葉を言ったシーンがありましたね。
あのシーンへの事後解説で、すぐに動画を一時停止して
「この時点でCCの傾向が出始めてますよね」とお伝えした時には
驚いていた方もたくさんおられました。
ここでわたしがお伝えしたいのは、自己紹介の前の話にヒントがあるということではなくて、
30分の指導時間のすべてにおいて、ヒントがあるかもしれないという視点を持つこと、
平たい言葉で言うなら“最初から最後まで油断しない”ということです。
現実の試験では、多くの場合はあいさつもそこそこに事例を書いた用紙を
手渡されることが多いようですし、わたし自身が受検した時もそうでした。
今回のロールプレイのように、事例に入る前から対話が長く続くことは
そうそうないかもしれません。
ただ、CCがどのような反応をしてきたとしても、
どこかに何かあるかも?と考えて欲しいのです。
例えば、CCが自己紹介後にすぐに事例を手渡してきたときも、
- こちらが読む間もなく、割って入るように話すCCだったり、
- おずおずと自信無さげに渡すCCだったり、
- 質問しようとすると「そこに書いてるでしょ」と言ってしまうCCだったり、
これだけでも、ちょっとCCの傾向(面談への向き合い方・CCとしてのあり方)が
出始めていることがわかりますよね。
自分が試験に受かるかどうかばかり気にして、CCのことをきちんと受け止められていないと、
穏やかなCCで良かった
反発するCCで嫌だった
など、SV側の都合にばかり目が行ってしまいます。
それこそ、目の前の人を無視している状態になっていますよね。
そういう目でCCは見られたいかと言うと…もちろん、違いますよね。
自分にとって良いCCか悪いCCかは関係ない。
ただひたすら、目の前のCCが成長するために何ができるかを考える。
この考えが本当に自分の中に落とし込まれていると、
冒頭でお話していたように、事例説明の前から目を光らせることができるようになります。
CCが抱える課題点は、どこで、どんな形で出てくるかはSVにはわかりません。
事例を説明するまでの間は、決して前置きや休憩ではありません。そこも指導の本番です。
そして、自分にとって良い反応も悪い反応も、すべて指導の材料です。
選り好みをして良いはずがないのです。
常々お伝えしているとおり、1級・指導者はCCとしてお手本になる人です。
試験の合否はまだ何もわからない・試験が終わっていない段階ですが、
今のうちから「お手本レベルってどういう考え方なんだろう?」と考えられるように、
そしてそれを実践できるようになっていきましょう。
では、ここからは、今回の講座にご参加いただいた方のアンケート内容をご紹介します。
今回も、ものすごく内容の濃い感想をいただいております。
さらにその1つ1つがとても熱くて重厚なものでしたので、本当は全部ご紹介したいのですが…。
またどこかの機会で、あらためてご紹介したいと思いますので、ぜひ楽しみにしていてください。
1級 面接お手本編 参加者の声
八阪先生、本日はロープレを有難うございました。本当に勉強になりました。
できていなくても「私なりにはやりました」的なことを言われるCCさんも結構いらっしゃるので、今日はそういうCCさんということでやってみましたが、演じていても、素で「うわっ!」と思うこともあり、改めて「その場でわく感情」についても振り返ることができました。あんまりものわかりが良すぎるCCもよくないのかな?と、そのあたりの塩梅は正直難しかったです。
講座で申し上げた通り、今日わたしが事前にロールプレイの練習をした
(別の)方からのフィードバックで言われた3点について、
①事例をそのままなぞっても意味はない。SVとして意味のある言葉を投げながら振り返る
②承認すべきところはもっとCCが「そこはわかってくれたんだ!」と感じられるようにちゃんと褒める
③指導の意図、目的をはっきりさせ、何をしている時間かを明確にする
は、先生は全部実践されており、自分の足らないところ、何がどのようにでできていないかをはっきりと理解する機会にもなりました。
前半は、CCとしての意図や考えをしっかり承認いただくところが多く、嬉しい気持ちになりましたし、後半は明確に「指導」として踏み込まれているところがいくつかあり、こう伝えていくのかと参考になりました。ちなみに「鈴木さん(※)は~だったのですね」と主語と誰の視点をで話しているかを明確にされていた点もよく分かりました。有難うございました。
それと、前回も書きましたが、口頭試問の重要性についても、改めて考える機会になりました。今日は、難儀なCCとCLで、先生の意図通りに進まなかったところもあったかと思うのですが、それを口頭試問でSVとしての見立てをどう伝えるのか。ここにSVの力が出るのだということも見ていてよくわかりました。口頭試問は、もう少しきちんと対策をして臨みたいと思います。
あと10日となりましたが、できる限り振り返りから学んでいこうと思います。
(※)の箇所は弊社にて仮名に変更しました。
八阪先生、今回も本当にありがとうございました。
今回の講座も実際に受講してみないと分からないことがたくさん学べたと思います。
・冒頭で何に気をつけどこにアンテナを立てているのか
・関係構築ではどこに心を砕いているのか
・問題把握する際は何に神経を使っているのか
・どんな事例相談者であろうと「CCとしての成長のために指導がある」という視点がいかに大切であるか
・そもそもSVとCCは違う人格であり違う考えを持っている→落ち着いて面談を進める大事さ
などなどです。実際のスーパービジョンや事例指導でも活用できると感じました。
上記事項は、今からでも意識して面談をすることができると思うので実践で活用していきたいと思います。そのことによって、意識しなくてもそのような心持で面談ができるよう訓練していきたいと思います。
全5回の面接お手本編の講座を受けて、私にとって宝物のような生きた教材を頂いたと思っております。今後は、本動画を繰り返し視聴し自分自身取り入れたいと思うところは積極的に取り入れ、私なりの指導スタイル(独りよがりではない相談者第一の)を確立していきたいと思っております。今後とも引き続きご指導をお願いいたします。
1級受験の直前に参加させていただきました。資格試験の対策講座は「どうすれば通るか」のテクニックが多い中、自分のスタイルに応用できる、「やり方よりあり方」を見せてくれるような講座を求めて、こちらの講座に申し込みました。
先生のロープレを拝見して、多くの情報を処理しながら、多角的な視点で問題把握をし、同時に相談者への指導を主眼とした流れを考えるという、大変高度なジャグリングを観たような感じで圧倒されました。それと同時に、自身のキャリアコンサルティング時にクライアントと向き合う際に行っていることと似ている、という感覚もありました。
もちろん、視点や問題の層の数は増えるのですが、(ジャグリングで言うと投げるボールの数が増える感じ)、根本的な考え方やあり方に共通点を感じました。だから「私にもできる」とはもちろんなりませんが(笑)、一筋の希望の光が見えたように感じます。
当日の講座の様子
アンケートにご協力をいただいたみなさま、ありがとうございます。
まだの方も、よろしければぜひご感想をお聞かせください。
この日が最後の講座で、週末にはもう試験ですという方もおられましたね。
ここまで一所懸命に学び、気付き、時には悩んできたからこそ、
今持てる力を後悔の無いように発揮して欲しいです。
わたしも今回の講座が今シーズン最後の「お手本編」の講座でしたが、
決してわたしのロールプレイが絶対の正解や万能の回答ではない、とお伝えしています。
みなさんのロールプレイもそうですよね。
この対人支援の仕事は完璧や100点は出ない性質のものです。
何をやっても、どう進めても、心のどこかに引っかかりがあるのは当たり前です。
自分が受かりたいから、という動機で具体的展開(という名の誘導)をしようとしても
自己中心的な人間になるだけ、それでは指導者失格です。
SV側がその当たり前を受容し、理解し、覚悟を決めてCCに向き合うこと。
そうすれば、指導時に向き合うCCが抱える問題や、それに至る葛藤にまで
目を向けることができる、”温かい指導者”になれるはずですよ。
試験本番も、そしてその後に指導者として活動する時も、
その”温かさ”は忘れずにいたいですね。
それでは、またお会いしましょう!
弊社の1級CC対策講座 特集ページのご案内
弊社が企画・運営する1級キャリアコンサルティング技能検定対策講座について、
弊社ならではの特長やメリット、お客様の声、よくある質問(Q&A)などを
わかりやすくまとめたページをご用意いたしました。
この記事をご覧になって、「参加してみたいな」と思った方はもちろん、
まだ迷っている方や、他社と比較したい方も、ぜひ一度このページをご覧くださいませ。
詳しくは、以下の「CC技能検定対策講座のご案内ページはこちら」の
ボタンをクリックしてご覧ください。
みなさまのお越しを心からお待ちしております。