6/14(火)に、ZOOMを用いたweb形式にて、
「2級キャリアコンサルティング技能検定対策講座 面接準備編」
を開催いたしました。
この日は平日の夜間講座で、しかも2日前に学科・論述試験が終わったばかりということで、
参加者のみなさまにとってはまだまだHOTな状態だったのではないでしょうか。
学科や論述の出来栄えも気になる中で、間近に迫る面接試験の準備もしないといけない…
技能検定のチャレンジャーのみなさまには、ハードな6月ですよね。
そんなハードなスケジュールで、しかも合格率が低い難関資格に挑まれているみなさまに、
少しでも合格に近づいてほしい、勘違いや誤解をしたまま面接試験に挑むようなことは
できる限り無いようにしたい、そんな想いでお話をさせていただきました。
どうしても面接試験対策となるとロールプレイにばかり焦点が当たるのですが、
わたしはこの「面接準備編」にこそ、合格の秘訣があるというスタンスで
いつもお届けしていますので、その熱意が少しでも伝わっていれば嬉しいです。
それでは、ここからは講座の要点を振り返っていきます。
面接準備編は要点だけでもたくさんあるので、さらに絞り込んでお話をしますね。
当日ご参加いただいた方は復習に、参加できなかった方は新たな気付きのために、
熟練レベルへの到達・合格に向けて、成長に繋げていただければ嬉しいです。
「2級 面接準備編」の振り返り
CLと関わる1つ1つの場面・言葉は本当にCL第一になっているのか?
2.5時間の講座の中で、最初から最後までこの点を一番強調していました。
参加された方も、よく覚えておられるかと思います。
特に、個別の質問をいただいた際の補足などで、具体例を挙げてお話していましたね。
例えば、「具体的展開に持っていくためには…」というご質問がありました。
その時にわたしが返した言葉は「そもそも”持っていく”の時点でCC主導でしょ?」でした。
こういう1つ1つのポイントで、本当にCL第一になっているのかがわかりますよね。
CLって、そもそもCCの思う方向に”持っていかれたいのか?”という視点や、
そして、CCに持っていかれているCLを生むことは”本当に相談者への支援と言えるのか?”という視点で、
支援とは何なのか、キャリアコンサルティングとは何なのかという原則に立ち返ってみましょう。
良い支援って何なの?
CCって、誰のためにいるの?
それを今一度・真剣に考えてみて欲しいです。
小手先の問い方・テクニックばかり追い求めて、
対人支援の仕事をしているわたしたちの一番の原則すら、見落としてしまう方もいます。
時には、その原則を置き去りにしてテクニック的な応答をどこかで教わってきたり、
試験のことだけを考えてCLを置き去りにするような対応が正しいという話を
どこかから拾ってくる方もいらっしゃったりします。
※20分で面談終結までor目標合意まで進まないと合格しない、などは誤った支援方法の典型例です
そして、もう一度CCの役割を思い出してみてください。
CLひとりひとりがその人らしい生き方・働き方ができるようになること、
それを支える関わりをすることがキャリアコンサルタントの役割ですよね。
ここが一番の土台であり、標準・国家資格レベル(事実上の3級)でも持っていなければなりません。
つまり、「支援者としてのあり方・誠実さ」はきちんと持っている前提で、
それを土台にして、どんなCL・どんな相談内容であっても、
安定的に・質のブレができるだけ少なく面談を進めることができること。
これが2級・熟練レベルに求められています。
土台がひっくり返るような考え方・関わり方をベースにしていては
うまくいかないのも当たり前ですよね。
自分の考え方・関わり方は本当にCLに対して誠実で、CL第一になっていると言えるのか、
細部まで自分で点検してみましょう。
それから、もう1つだけ。
抵抗は悪いことではない。スイスイ進む面談なら、CCがやる必要もない。
実はこれは、弊社が主催する更新講習の
「事例検討の効果的な進め方と倫理綱領の上手な活用法を学ぶ」
の中でお話していることと共通なのですが、
2級CC技能検定のチャレンジャーの方にとっても大事なことなので取り上げました。
2級の面接試験で出てくるCLは、複数の問題を同時に抱えていたり、
相反する選択肢を同時に抱えていてどちらにも動けなかったり、
あるいは1回の面談では到底解決しないほど混乱してたりするなど、
簡単ではないな、と感じられる悩みを抱えていることがよくあります。
そして、その状態で「まずはAの方から…」とお話しても
「いや、Bがあるからできなくて…」と断られてしまったり、
「わかっているけどそれができないから困ってるんです」と言われたりと、
簡単にはYesとは言ってもらえない、という場面にもよく出会うでしょう。
特に優柔不断だったり、見えているはずの道筋に進もうとしないCLの場合だと、
焦って面談を前に動かそうとする方が多いですね。
※動かす、の時点でもうおかしいのは、先程の段落のとおりです。
でも、冷静に考えてみてください。
ちょっと話を聴いて、その場でパッと思いつくレベルの提案をして
「はい、わかりました。それでやってみます」と回答できるような
スムーズに進むような面談だったら、そもそもCCのところに来るのでしょうか?
そのレベルだったら、普段から親しくしている友人や職場の先輩・同僚、家族など、
CCではないけれども関係性ができている人に相談すれば済む話です。
プロとしての支援者・CCには何が必要なのか。
CLの周りにいる一般の方々には相談できない・しても効果が無かったような内容を
CCだからこそ話せるのです。まずはその部分に注目してください。
それは、CLの心の中にある葛藤です。
ああでもないこうでもないと逡巡する時間。
自分なりに考えたのにうまくいかないもどかしさ。
周りに相談できない恥ずかしさやプライド。
道筋が見えていたとしてもなかなか勇気が出ないでもじもじする気持ち。
一般の方々は、そんな細やかな心の動きや、
CLが起こしてしまう抵抗に付き合えるほどの時間も技術も持ってないのです。
CLがウダウダ言いたくなってしまう気持ちを、CC自身は汲み取れているでしょうか?
どんな話でもお伺いするとお約束したなら、ウダウダも含めて全部受け止めてください。
誰でもできるレベルの対応をしていても、2級・熟練レベルには届きません。
それではどう頑張っても標準レベル・国家資格レベル(事実上の3級)止まりです。
そこは肝に銘じてほしいです。
そして、抵抗は何も悪いことでもないし、CLのおかしな反応でもありません。
むしろCLの「わかって欲しい気持ちの発露」なんだ、と
前向きに受け止められるようなりましょう。
では、ここからは今回の講座にご参加いただいた方のアンケート内容をご紹介します。
参加者の声
今日の学習で一番心に残った事は、面談に臨む前段階としてのキャリコンの在り方についてです。そして、勇気が出たのは「抵抗は関係構築を深める機会」という部分。以前別の講座でも口にされていた事と記憶にあるのですが、わかりやすくスライドをもとに解説していただいた事で腹落ちできた気がします。
日常業務でもついついこちらの都合の良いようにまとめてしまったり、誘導してしまう部分があるな…と気付きました。目の前の成績は上がるけど、それは本当に良いサービスと言えるのだろうか…。おそらく試験の時にもその態度が出てしまっていたのだと思います。改善します!
前回、国家資格の更新講習を受けた際にCCとしてだけでなく、八阪先生の「真のCLファースト」の素晴らしさに触れ、少しでも近づきたいと思いながら本日も受講しました。毎回、目から鱗ではないですが「受検に受かることが目的」のみにはならないように、学び続けたいと思っています。今日もありがとうございました。
自分ではCLファーストを心掛けているものの、講義を聞いているうちにまるっきりできていないと気づかされました。
何回口頭試問失敗してるんだ…と悩んでおりましたが、落とし穴3つともにはまり込んでおりました。実業務は型があるので、CLさんに確認しなくてはならないことも多く、試験のようには進まない部分もあるのですが、実業務の面談で悩むところにも活かせる気づきがいただけてよかったです。CLが一番CLのことを知っているし、したいことで物事は進むわけですし、主語が誰になっているのか常に気を配りながら、スキルを上げていきたいと思います。
初めての面接試験で試験テクニックのことで頭が一杯でしたが、気が楽になりました。ありがとうございました。
自分の実力不足を痛感しました。分かっているつもりでいましたが、どこかで試験と実際の面談を切り離して考えている自分の過ちに気付かされました。幾度となくされた「熟練レベルとは試験に合格するだけではなく実際の実力が熟練レベルでないと意味がない。実際の面談で、実際に悩みを抱えた相談者にその対応をするのか」という声がけに何度も襟を正しました。何度も繰り返されるその言葉で、いつも通りで、だけど習熟者としてプロとしての向き合うように心掛けよう、という気持ちにしっかり切り替わったと思います。
また2級技能士試験は初挑戦ですが、口頭試問に対する疑問点などにも答えていただいて、もちろん試験対策としても受講してよかったと思います。キャリアコンサルタントだと言える面談を試験だけに向けてでなく早速翌日から意識するようになりました。これからずっと熟練レベルであれるように努め続けたいと思います。ありがとうございました。
当日の講座の様子
アンケートにご協力をいただいたみなさま、ありがとうございます。
まだの方も、よろしければぜひご感想をお聞かせください。
面接準備編はいわゆる「座学」の講座なので、ずっと話を聴いているというのは
かなり大変なことだったと思いますが、みなさま最後まで熱心に耳を傾けてくださいました。
6枚目の集合写真は講座終了後の様子ですが、「しっかり学んだぞ!」という様子が
伝わってくるような感じがするのは、わたしだけでしょうか?
今日学んだこと・気づいたことも含めて、ワークシートを使いながら、
自分自身としっかり向き合って、「真っ当なCC」を目指して努力してほしいです。
それでは、またお会いしましょう!ありがとうございました!
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