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6月15日(木)2級キャリアコンサルティング技能検定対策講座(面接準備編)の様子

6月15日(木)2級キャリアコンサルティング技能検定対策講座(面接準備編)の様子

執筆者 | 八阪 義浩

6/15(木)に
「2級キャリアコンサルティング技能検定対策講座 面接準備編」
を開催いたしました。

こんにちは。働く楽しさ研究所・八阪です。

先週末は学科試験と実技論述試験の本番でしたね。
受検されたみなさまには、「お疲れさまでした。一息つきましょう」と
頑張ってチャレンジされたことへのメッセージを送りたい気持ちもあるのですが…。

実際には最難関の面接試験が目の前に迫っていますので、
きっと「すぐ切り替えないと!」「面接試験の準備もしないと!」と
もう一度気を引き締めているところではないでしょうか。

この日は、論述試験の翌週すぐの段階で、平日の夜間の開催にも関わらず、
10人以上の方に来ていただきました。みなさん、本当にありがとうございます。
それだけみなさんが真剣に「合格を目指したい、CCとして成長したい」と考えている、
そのお気持ちの表れかなと受け止めています。

そして、わたしもその期待に沿うべく、質疑応答も含めて3時間(延長戦)となった講座の中で、
2級合格に向けて、これだけは絶対に外してはいけない、守らないといけない
熟練レベルCCに求められる考え方・CLとの向き合い方
のお話をさせていただきました。
たくさんの気付きを、ぜひ本番に活かして欲しいです。

それでは、ここからは講座の要点を振り返っていきましょう。
準備編はお伝えするポイントがすごく多いので、
この記事ではその中から一部だけ、さらに抜粋してお話させてもらいますね。
(それでも相当な文章量ですが…それだけこの準備編が大事な講座だとわたしが考えているからです)

当日参加された方は、講座のテキストと共にお届したコーヒーを味わいながら、
リラックスしてもう一度学び直していきましょう。

「2級 面接準備編」の振り返り

2級・熟練レベルに求められる”安定的”とは、
条件や属性、話の流れ、CLの反応などによる面談の質のブレを小さくすることです。

今回の講座では特に参加者の方からの質問がたくさんあって、
みなさんの意欲の高さを感じたのですが、今回はその中から振り返りテーマを1つ選んでみました。

標準CCや国家資格CC(ともに標準レベル・3級)と、2級CC技能士(熟練レベル)では、
面談の技量としてどこがどう違うのか、どこを改善・成長させていけばいいのか、
受検する方は一度は気になったのではないでしょうか。

試験の要綱には、安定的な面談ができることという記述がありますが、
その安定的とはどういう意味なのかも、なかなか解釈が難しいところかと思います。
これについて、わたしなりの解釈という枕詞はついてしまいますが、
冒頭に書いた「条件によって面談の質が左右されないこと」であると考えています。

例えば、2級に挑戦するCCさんの中でも特によく耳にするのが、
年配の男性CLが苦手という声です。
おそらく上司か父親か、あるいはどこかで出会った過去の男性像から、
意固地になって意見を曲げない人だったり、表情・雰囲気・語気の威圧的な方を想像して、

そういう人は来てほしくないなぁ…
面談やりづらいんだよなぁ…

なんて考えているのではないでしょうか。
そして、それと同時に、事前に明かされる5ケースのうち、

このケースが来てほしい!
このケースだったらできる!

と、特定のケースであればうまくできそうだ、ということを考えてしまう人もいますね。
これが典型的な不安定な状態です。

CLの属性や反応、話題など、ある特定の条件によって
面談の質がガクッと落ちてしまっていたら、それは安定的ではない

ということです。

安定的に面談をするなら、どんな条件の相談・どんなCLであったとしても
一定の品質を保つことができることが必要ですよね。
Aさんの時はできるけど、Bさんの時はできないという状態では熟練レベルとは呼べないのです。

もう少し踏み込んで考えると、特定の層・条件だと面談ができるけど、
そうでない場合はうまくできない(から嫌だ)という考え方は、
“自分が”うまく仕事をこなすために、CLを勝手に吟味・選別する行為ですよね。
CLって、そんな選別をされたくて来所するでしょうか?

普段の業務の時はこういうCLだから…

私はこの領域は専門じゃないから…

なんて考えているようでは、
厳しいようですが熟練レベルの試験では通用しないということです。

そうはいっても、CCも一人の人間ですから、感情もありますし、意見や好みもありますよね。
それに、本当にどのケースも完全に同一にするというのは、機械のやることです。

そこで、考え方のヒントとして、一定の面談の質を”保つ”ためのポイントを
講座の解説パートでお話させていただきました。

もし質が下振れしそうな場面・相手・展開になった時には、
いったいどうやってその下振れをカバーするのか、説明ができて、かつ実践もできること。

ここを目指しましょう、ということもお伝えしました。
そして、この自分の面談の質の変化を感じとりながら、上手に手当てができることが、
「面談を設計すること」でもあるのです。

講座に参加してくださったみなさんには、やや昔話になりますが、
わたし自身が20代の時にCCとして試験を受けたときの話もしましたね。

人生で一度も会ったことが無い50代のシングルマザーのCLと当たった時、
そこでどう考え・どう対応したか。
CLからの見られ方・CLの見ている景色をベースにして、
年代も性別も経験もまるで違う自分が、いったいどうすればCLに信頼していただけるのか、
そこに心を砕いたことをお伝えさせていただきました。

やったことがないから、詳しく知らないから、なんとなく苦手だから…。
そんな理由でCLを忌避しようとしたり、実際に避けてしまったとき、
その行為は
CLから見れば”あなたから見放された”のと同じのです。

誠実にCLと向き合うとはどういうことか、もう一度考えないといけないですね。
そして、誠実にCLと向き合う姿勢があれば、CLを選別するのではなく、
面談の質が下がってしまってはCLに対してよろしくないということに気付き、
どういう手当てがどの程度いるのかを考える、という自分の工夫に繋げられるようになります。

最後にお伝えしたメッセージでも挙げましたが、
わたしは「本物のCC」を目指して欲しいと思っています。

目先の問題をいかにかわすか、自分にとって都合のいい方向に持ち込むかではなく、
どうすればCLにとって良い面談ができるか、を考えることを徹底していきましょう!

では、ここからは、今回の講座にご参加いただいた方のアンケートと、
当日の受講の様子のお写真をご紹介します。

受講者アンケートで寄せられたみなさんの振り返りやメッセージは、
今回も4月・5月に負けず劣らず、とっても充実した内容で読みごたえがありますよ!

全部の感想を紹介しきれないのが残念ですが、
参加されたみなさまの気付き・学びの大きさ・深さが少しでも伝われば嬉しいです。
ぜひじっくりと読んでみてください。

2級 面接準備編 参加者の声

2級受験に向け、まず何を準備したらいいのかを知れたら…という気持ちで受講しましたが、普段の相談のあり方、日常からの自分の在り方、そうしたことに目を向け立ち返る機会をいただきました。試験対策ではなく、CCとしてどうありたいか。それに尽きるように感じます。

■「誰でもわかるようなたとえ話を沢山もっておく」、例え話を探すことが、自分自身の日々の鍛錬になると感じました。日々の視点を増やすことにもなりますし、たとえ話に落とし込むまでには、何度も思考する必要がある。洞察と脳みそに汗をかいて日々思考しつづけたことが、相談のシーンに生きるのだとわかりました。

■「相談の場だけやろうなんて無理、日々練習が必要」という言葉はその通りだと突き刺さる気持ちでした。相談の場以外の、職場の仲間や、家族への対応はどうだろうか、瞬発的に反応して次々と返していないだろうか、相手が気づいてほしいことに焦点をあてる努力はできていただろうか。相談じゃないからと蔑ろにしていたんじゃないかと反省することばかりが浮かんできました。
相手の見えている世界を一緒にみる視点で、言葉をかけてみることはいつでもできることだったのに、おろそかにしていた自分に気づいたので、今晩からさっそく家族への一言を変えてみました。聞いてるよ、見ているよ、気づいてほしいことに目を向けているよ、理解したいよ、を相手に安心して受け取ってもらえるようにしっかりと伝える関わりを、当たり前の関係性だと相手に甘えておろそかにしないこと、これもキャリコンとして、人として鍛錬し続けたい部分だったと改めて認識できましたし、この鍛錬が、1回1回の相談に本気で向き合うことに繋がると感じます。

■抵抗については、何かに抵抗したくなる自分を振り返って、相談者側の気持ちになって大きくうなづきたくなることばかりでした。キャリコンの資格をとるきっかけのひとつが、職場への不信や抵抗だったこともあり、その時の自分が相談しにいったとしてどんな言葉が欲しかっただろうかと振り返ると、やはりまずは自分をわかってほしい、この気持ちをまずはだれかに味方担って聞いてほしいだったなと思い返しました。
どこか「抵抗して欲しくない気持ち」が出て相談者に失礼なことをしていたのではという視点を持てるようになり、目の前の相談者に集中できていない自分への警告を感じ取るヒントが得られました。ありがとうございます。

20分で完結させなくてもいい、それをお聞きできたことで安心できました。時間とにらめっこしながら、型にはめた面談で2回落ちてしまい、破れかぶれで何の準備もせずいつもの私で、と思ったら前回は合格点でした。何が良いのかわからなくなっておりましたが、仕事を調整して受講して良かったです。
日頃の面談では、メンタル不調の方や、発達に凸凹が大きい方も多く、話が止まらず2時間、3時間になることもあります。20分での試験はひたすら頭で考えて計画するもので、心で感じるものではないと思っておりました。口頭試問も、相談者さんに、もっとこうしたら楽になるのではないですかと話しかけるように、自分らしくやってみたいと思います。

今回の研修を受けて、いかに今まで自分本位の面談をしていたのだろうと自覚し恥ずかしくなりました。相談者への問いかけも相談者の話を聴くのではなく、自分がどうしたいかという気持ちが強かったため相談者第一という視点が欠落していたと感じました。相談者は何かを話したくて、いろんな気持ちを抱えながら話しているにも関わらず、かたやキャリアコンサルタントがそれに応えないのはとても失礼なことだと講話の中でハッとさせられました。
身近な人が「この人は何て言われたいのか」相談者がわかってほしいことは何か?を考えながら日々取り組むことで相談者第一に考えられるような人になれるよう、自問自答をしながら行動していきたいと思います。相談者が抵抗することにも自分自身に理由があり、自分の振舞いを振り返り、そこでいったん立ち止まることの大切さも学ぶことができました。倫理綱領を改めて読み直したいと思います。ありがとうございました。

二級面接対策だけでこの講座があるのは勿体無いくらいです。
もっといろいろな方に知って頂きたい内容だと感じています。

「ニ級試験をなぜ受けるのか」と改めて自分に問いかけた時に、恥ずかしながら矢印が全て自分に向いている事がわかりました。「相談者のために‥」頭では理解しているつもりですが、今現在は「自分が成長するため」という思いがやはり強く、矢印が内向きになっていることがわかります。もっとカウンセラーの本質を理解しないといけないと感じています。試験までに変わることができるか、現時点ではわからないまま、試験に臨むことになるかもしれません。

先生のおっしゃっている「〜不足は相談者に失礼」「20分で○○をしなければいけないなんて、相談者は全く考えていない」「仕事の話をするためにここに来ているのではない」「誰にも相談できなくてやっとの思いでここに来た」「相談者も考えに考えて、でも答えが出ない」この講座を受けるまで、こんな基本的な事が理解できていませんでした。自分のことばかり考えて、相談者さんの気持ちを置き去りにしていました。

前回試験の時も同じ講座を受講しました。おかげさまでロープレは合格しておりました。
今回も(面談時間の)20分を、相談者さんの時間と意識して向き合っていきたいと思います。

当日の講座の様子

アンケートにご協力をいただいたみなさま、ありがとうございます。
まだの方も、よろしければぜひご感想をお聞かせください。

平日の遅い時間まで学んでいただいて、お疲れも出るのではと心配していましたが、
表情を見ていると1つ1つ真剣に聞き入っているシーンがたくさんありましたね。
面接試験も近づいてきて、何とかしたいという想いの表れだったのかなと思っています。

とはいえ、ずっと堅いままだと大変なので、今回の講座の中でもできるだけ身近な話や
誰にでもわかってもらいやすい例を用いつつ、ちょっとでも”面白いな”と思える要素も
織り交ぜてお伝えさせてもらいました。写真の中にも、笑顔になっているものもありますね。

緩急をつけながら、楽しく学びつつ、真剣に考えるところは真剣に。
そんなバランスを大事にして、これからもみなさんの学び・成長をサポートしたいと思っています。
試験本番まであと1か月くらいですね。一緒に頑張りましょう!

それでは、みなさんご参加ありがとうございました。
また次の講座でお会いしましょう!

2023年度の2級CC技能検定対策講座のご案内

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