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6月25日(日)2級キャリアコンサルティング技能検定対策講座(面接実践編)の様子

6月25日(日)2級キャリアコンサルティング技能検定対策講座(面接実践編)の様子

執筆者 | 八阪 義浩

6/25(日)に
2級キャリアコンサルティング技能検定対策講座 ~
面接実践編~
を開催いたしました。

みなさん、こんにちは。働く楽しさ研究所・八阪です。

今回もたくさんの方にご参加をいただきまして、ありがとうございます。
今シーズンは面接実践編の開催コマがやや少なくなっているのですが、
それでもみなさんの「学びたい」「合格したい」という熱意のおかげで、
毎回本当にたくさんの方にお越しいただいています。

わたしたちも、できるだけその熱意にこたえられるよう、
成長につながるフィードバック、熟練レベルに必須の視点・考え方・関わりなどを
今回も精いっぱいお届けさせてもらいました。

本来であれば、見学席よりもロールプレイができるチケットが増えればいいのですが、
講座の設計上、どうしても見学席でご辛抱いただいていることが申し訳ないです。
試験が近づいていますので、”見学だけでなく実践経験を積みたい”という方には
リクエスト開催や個別指導をぜひ上手にご利用ください。

さて、それではここからはこの記事の中で、
講座の要点をわたしと一緒に振り返っていきましょう。

当日ご参加いただいた方は復習のために、
今回参加できなかった方はご自身の新たな気付きのために、
ぜひこの記事を通して学びを深めていってほしいです。

「2級 面接実践編」の振り返り

CC視点の問題点が「モグラたたき」にならないようにしましょう。

今回は面談を進める中で、2級挑戦者の方が勘違いしてしまいがちなポイントを挙げました。
そして同時に、1級挑戦者の方が指導をするときに見ておいて欲しいポイントでもあります。

ちょっとレベル高いな…

と感じる方もいるかもしれませんが、2級は仮にも「熟練レベル」ですから、
これくらいのことは要るんだなと思いながら読んでもらえると嬉しいです。

CLのお話を伺っていて、CC視点の問題点に気づいたり、
CLが訴えている問題点がより鮮明になったり、「問題点がはっきりしてくる場面」ってありますよね。

しかもその問題点が1つしかない、なんてことはめったになくて、
話を聴けば聴くほど、CLは悩みをどんどん吐露してきますし、
その分、見える問題点もどんどん増えてくる。
それを1つ1つ全部を細かく拾っていると、もう収集がつかなくなってしまいます。

そこでぜひ身に着けて欲しいのが、問題の根本を見る力と、問題を1つにまとめる力です

例えば、今回のロールプレイの中で(午後だったと思いますが)、

家族にはこうやってサポートしてあげたい…

職場にもお世話になってばかりだったから恩返ししないと…

と、自分が相手にたくさんの施しをしようとしているCLがいましたよね。
その時に、CCがこれをそっくりそのまま
「家族にもサポートしないといけないと思ってる」「職場にも恩返ししないといけないと思ってる」
とだけ取ってしまうと、2つの話題をそれぞれ2つの問題点として取り扱っていくことになりますが…。
まず単純に、それだとすごく時間がかかってしまいますね。

この試験自体は、問題の共有や改善に時間をかけたからNGではないですし、
丁寧に扱うことでCLさんが喜んでくださることもあるのですが、
この進め方をしてしまうと、じゃあ問題点が3個のときは?4個のときは?…となると、
もう膨大な時間をかけなければいけなくなってしまいます。

そして、数が多いこと以上に気を付けなければいけないのは、

仮に今見えているそれらの問題点を解決したとしても、
CL自身の根っこの問題点が変わっていないので、また別の問題が生まれてしまう

ということです。

例えば先ほどの例のCLの場合、仮に親や職場に対して
自分がやらなければいけない(と思い込んでいた)ことに対して、
無事に全部やりきることができたり、あるいはそこまでやらなくて大丈夫だと気づいたり、
何らかの形で決着を見ることができたとします。

でも、根っこにある問題として、

相手が求めているかどうかに関係なく、自分が必要だと思ったらどんどん尽くしてしまう

というCL特有の傾向やクセをCL自身が認識していないと
例えばお客様相手に、あるいは職場の別の人を相手に、
また同じようにしんどくなるまで尽くし続けようとしたり、
八方美人な振る舞いになってしまってどっちつかずになったり、
同じような悩みを繰り返してしまうリスクって、残っていますよね。

これで本当にCLの問題点が解決・改善されたと言えるでしょうか?
モグラたたきのように、何かにつまずくたびに同じように対処、対処を繰り返すだけで、
結局のところは何も変わっていませんよね。

そして、CL自身はこのモグラたたき状態になるリスクについては
目の前の悩みで精いっぱいだったりして、なかなか気づけないものです。

だからこそ、CCから見た問題点を考えるときは、目の前の問題だけでなく、
問題の根本・原因を見つめる力、複数の問題点をまとめる力が欠かせない
のです。

CLの見ている世界でものを見ること、そしてCLが感じているかのように感じること。
それをやりながらも、一方で引いた視点・俯瞰した視点も必要だということです。

…こう書くと、2級・熟練レベルって本当に難しいし、レベルが高いなと改めて感じますね。
それでも、一段レベルを上げたい!と思ってチャレンジされているみなさんですから、
国家資格CCや標準レベルCCの時とは違った、問題の根本を見通す力をぜひ身に着けて欲しいです。

では、ここからは、今回の講座にご参加いただいた方のアンケートと、
当日の受講の様子のお写真をご紹介します。

今回もまた、みなさまの意欲の高さ・気付きの大きさが伝わる
回答をたくさんいただくことができました。ありがとうございます。

どなたの回答を取り上げるのか本当に難しくて悩んだのですが…
ここに書いてある内容以外にも、すごい熱量で書いてくださった方がたくさんおられます。
技能検定はアウトプットを測る試験ですから、アンケートの回答もアウトプットの訓練の1つですよね。
みなさんがアンケート回答を上手く活用して、ご自身の成長に繋げておられるんだなと感じています。

この記事を読んでくださっている方にも、当日参加された方の熱意や意欲が伝われば嬉しいです。

2級 面接実践編 参加者の声

本日は、ロールプレイングを見学させて頂く機会を頂き誠にありがとうございました。
今回、置かれたご状況が異なるCLの3ケースを拝見し、それぞれ目の前のCLの反応を見ながらご支援をしていくことが必要であることを改めて理解したと同時に、どういうCLが相談に来られても安定したご支援をできるレベルに自分自身を到達させねばと痛感した次第です。

そのなかで、本日最も印象に残ったことは『こういうことを言ってもらえたら嬉しいだろうなということを繰り返す関わり』をしていくことがCLに寄り添ったご支援に繋がるということです。『こういうことを言ってもらえたら嬉しいだろうな』ということは、CLが置かれている状況からモノゴトを見ることでもありますし、自分自身が同じ状況だとしたら、どういう言葉をかけて頂けたら嬉しいかを考えてみることで見えてくるものだと捉えたことで、CLの反応に引っ張られることなく安定したご支援をするヒントを頂けたように感じております。

また、今後わからないという入口でご相談に来られているCLでも、明らかに過去に未練があるのでそこにフォーカスあてるという理由に対し非常に納得感を覚え、今まで似たケースで学んだときよりも理解が進んだように感じます。過去を振り返ることで何の意味効果があるのか?今までの仕事に取り組んできた価値を今一度認識すると、それは無駄ではなかったと思えることが、CLにとって前に進んでいることになることも改めて学びとなりました。

最後に、CLの反応が「そうですね」だけで終わったとしても、それは何かを考えているか大事なことを言われて吟味している可能性があり、その「そうですね」は何か?を捉えることが大切であることを知ることができよかったです。何も言わず待っていることや、噛みしめていてよいですよとお声がけすればよいことで、仮にCLが話を変えたなら、その話は大事な話ではなかったということだと理解致しました。
改めてCL第一のご支援をできるように、学ばせて頂いたことを整理して実践できるように努めたいと思います。

チャット機能を活用して、逐語録と八阪先生の考えを同時進行的に確認できるのはとても生産性が高いと思いました(対面でのロープレ・振り返りでは、ここまで1つ1つの発言に対して詳細に場面や発言内容、意図を思い出すことが難しいため)。
また、先生から見たK(関係構築)/M(問題把握)/G(具体的展開)を出していだけるので、見学しながら自分はKだと思っているものがMだったり、K&Mだったりと、認識の差を把握することができたのは内省のヒントになります。

一番の収獲は、面談を前に進めないといけない、なにか目に見える形の具体的な提案をしなければいけないという自分自身の思い込みに気づけたことです。まだ前向きになれないCLに対しては、無理に先々の目標設定を提案するのではなく、「過去・後ろを振り返ることも展開の一つ」という八阪先生のコメントにハッとしました。3時間の見学から学べることがとても多くて驚きました。本日はありがとうございました。

今日は参加させていただいて、本当によかったと感じています。午前に見学で参加し、追加で午後も参加させていただきました。
そこで、気づいたことはとても大きな気づきです。ケース指導を見学して、八阪先生の指導者視点からのCLの問題点の捉え方ですが、CLの解決すべき本質的な問題が、同じケースでも違うということです。CL役が違うので、違って当たり前なんですが、講座で八阪先生が見立てたCLの問題点をそのまま試験で使おうとしても上手くいかないと感じてはいましたが、どうしたらいいのかと迷い道に入っていました。しかし、今日の指導者視点での説明を聴いて、指導者視点の問題を真似してもだめであること、自分自身でCLの発言の背景にある環境を含めた状況や感情から、「なぜそう感じるのか」「なぜそう考えるのか」を推察する力を養うことが課題であると理解しました。いつも八阪先生は目の前のCLを見てほしいと言われていた意味が理解できたような気がします。講座に参加する意味はCLの本質的な問題は何かを教えてもらうのではなく、今までどのような環境の中で生きてきたのか、今どのような人間関係の中で過ごしているのかなどを推察する方法を学ぶためではないかと気づきました。そのための方法として、発言をそのまま受け止めるだけでなく、「なぜ」という疑問を持つことが、熟練のCCになるためには必要ではないかと気づきました。

今回の講座は、とても濃厚な展開をいくつも拝見出来た講座でした。私は初めて僅か20分程度の面談ではっきりとした合意を得られた展開のロールプレイを経験しました。あっちに行ったり、こっちに行ったりせず、クライエント自ら未来のことよりも過去を整理したいと発言されたこと衝撃でした。やはりCCの関わり方次第で展開は大きく変わるのだと感じました。私はCLに質問をすることにすごく躊躇いを感じてしまうのですが、質問も大事な要素なのだと体感しました。
また別のケースでは、冷静にご自身の面談の進捗具合を判断しクライエントに負担をかけている出口が見えなくなっているとCC自身の面談癖に気付かれ改善を言葉にした勇気のあるCCのケースを拝見することが出来て心が震えました。
みんな同じ、クライエントのことを思い、悩み、CCの成長を考えながら試験に望んでいる姿は尊いと感じました。残り2週間、CLファーストの考え方で、自分が行っていることを具体的に説明できるよう、もっともっと悩もうと感じる講座でした。

当日の講座の様子

アンケートにご協力をいただいたみなさま、ありがとうございます。
まだの方も、よろしければぜひご感想をお聞かせください。

試験本番が迫ってくる中で、ロープレをされた方の中には
「焦ってしまう」というコメントもありましたが、
実際にはどのケースもすごくレベルが高かったですよね。

特に口頭試問で「自分の面談が何を目的とし、どんな変化があったか」など
冷静に話せているシーンがたくさんあって、ロープレに挑戦されたみなさんの成長が
ひしひしと感じられる良い場面がたくさんありました。
見学していた方にも良い刺激がたくさんあったようで、
真剣に聞き入っている様子がすごく印象的でした。

最後の数週間ですが、後悔を残さないよう、
まだまだ改善に向けた努力を重ねていきましょうね。

それでは、また次の講座でお会いしましょう。

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この記事をご覧になって、「参加してみたいな」と思った方はもちろん、
まだ迷っている方や、他社と比較したい方も、ぜひ一度このページをご覧くださいませ。

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みなさまのお越しを心からお待ちしております。