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8月6日(日)2級キャリアコンサルティング技能検定対策講座(面接お手本編)の様子

8月6日(日)2級キャリアコンサルティング技能検定対策講座(面接お手本編)の様子

執筆者 | 八阪 義浩

8/6(日)に
「2級キャリアコンサルティング技能検定対策講座 面接お手本編」
を開催いたしました。

※本講座は、過去に弊社の技能検定対策講座に参加されたことのある方限定の講座です。

こんにちは。働く楽しさ研究所・八阪です。

この日は今シーズン初めてのハイブリッド講座だからと意気込んで望んでいましたが、
まさかの全員オンライン参加を希望とのことで、ちょっとびっくりしました。
みなさんもうすっかりオンライン学習に慣れていらっしゃいますね。
猛暑のさなかですので、もしかしたらそれで良かったのかもしれません。

今後も時々ではありますが、対面式やハイブリッド式での開催は
続けていこうと思いますので、またご都合の合う時にはぜひ直接お会いしましょうね。

実際に運営している側としては、音の反響やwi-fiの調子など、
運営面での確認や注意が多かったので、ちょっとそわそわした感じで始まった講座ですが、
参加されたみなさんの熱意と温かさのおかげで、良い学びができる3時間になったかと思います。

さて、それでは、ここから講座の要点をわたしと一緒に振り返っていきましょう。

当日ご参加いただいた方は復習に、参加できなかった方は新たな気付きのために、
熟練レベル(2級)への到達・合格に向けた成長に
繋げていただければ嬉しいです。

「2級 面接お手本編」の振り返り

CLの話を意味づけしたり、”輪郭を明らかにしていく”ことが、
CCにできるCLに対する自己理解の深化です。


これはフィードバックでも振り返りメールでも強調したポイントで、
いつもお手本編や実践編など、ロールプレイを行なう講座で
わたしが大事にしている考え方なので、今回取り上げてみました。

今回のロールプレイでは、CL本人が望まない異動を言い渡されていますが、
そのことについて、不満がたくさんあってそれを吐露していたはずなのに、
CLが急に「自分の仕事を考え直す機会かな」と、
ちょっと前向きに捉えたかのように語った場面がありました。

こんなシーンを見かけたときに、
この記事を読んでいるみなさんはどう関わりますか?

一番よくある関わり方としては、CLが話したことをそのまま拾って、

考え直す機会とはどういうこと?どんなことを考えた?

とCLに直接的な質問をするパターンではないでしょうか。
その次に多いのはおそらく、

異動のことを前向きに捉えようとしているんですね。いいですね。

と褒めてみたり承認してみるパターンかと思います。

今回の講座では、それではまだまだ表面的に言葉を拾っているだけです、とお伝えしました。
一見すると、どちらも悪くない対応のように見えるかもしれません。
おそらく、標準レベルや国家資格レベルであれば、上手に対応していると言われることもあるでしょう。

でも、2級って「熟練レベル」ですよね。
熟練レベルの応答って、CLから出てきた言葉をそのまま返すだけでいいのでしょうか?
それでは、標準レベル・国家資格レベルと違いがない状態です。ちょっと寂しいですね…。

今回の事例であれば(参加していない人には全部は伝わらないですが…)、
異動になったいきさつや、これまで自分の仕事に対してどの程度の情熱を注ぎ、
どの程度気に入っていたかを考えれば、唐突に出てきた異動を前向きに捉えようという言葉は、
決してポジティブなものではない、と汲み取れないといけないです。

この”汲み取り”が苦手な方・できない方がたくさんいらっしゃいますね。

発言したことをそのまま拾うのは、ただ発言を拾っただけです。
CLが相談に来るにいたった経緯・背景まで含めて”考え抜く”ことが本当の相談者理解です。

実際のお手本ロールプレイでは、わたしはその言葉を出てきたときに、
意味を直接聞くわけでも、異動を肯定したと褒めるわけでもなかったですね。

さっきまでのお話を踏まえると、そうやって何とか言い聞かせてきたのでは?

(異動の件を)考え直そうとしているけど、やっぱり納得いかないんでしょ?

こんな風にかなり踏み込んで、CLさんに対して、
あなたはきっとこんな風に考えていたでしょう?こんな目線になっていたでしょう?と
CLの心の中や頭の中にある、まだ言語化されていない部分まで含めて触れることで、
その悩みの輪郭をはっきりさせて、意味づけをしていましたね。

実際にそれを受けたCL役の方が、一気に反応が変わって、
堅かった表情も柔らかくなり、お話も開示が進むようになりました。
見学していた方も、CL役もされた方も、
これが面談のターニングポイントになったことが見て取れた・体感できたはずです。

CLが言いたいことを汲み取ることや、CC側から意味づけをしていくというのは、
かなり頭も気も遣いますので、非常に疲れます。
もし全然違う方向に解釈してしまったらどうしよう、という不安も付きまといます。

でも、その大変さや不安感を理由に、CLが話してくれるまで待つのでは、
CLは全部”話さなければいけない”という状態になってしまいますよね。それが問題なんです。

CLのことを理解しようという試みを放棄して、CLが話し出すまで待っているのは、
自分の安全のためにCLに負担をかけているだけです。

CLの話したいこと・わかって欲しいことを先回りして汲み取れるようになり、
それがお伝えできるようになることで、CLも自分の悩みの輪郭がわかるのです。
「あぁ、自分はこんな風に悩んでたんだ」と、その輪郭をはっきりさせることができます。
そこをCCがお手伝いをすることで、CL理解の深まりを助けることになります。

CL理解を促すというのは、決して何かのワークを無理やりやらせたり、
キャリアの理論を解説することではないんですね。

この記事を読んでいるみなさんは、目の前のCLの問題について、その輪郭を描けるでしょうか?
そしてCLに納得して受け取ってもらえるように伝えられるでしょうか?
2級・熟練レベルの壁を破るために、ぜひチャレンジをしてみて欲しいです。

では、ここからは、今回の講座にご参加いただいた方のアンケート内容をご紹介します。

今回はものすごくたくさんの方からの感想をいただいておりまして、
さらにその1つ1つがとても熱くて重厚なものでしたので、本当は全部ご紹介したいのですが…。
またどこかの機会で、あらためてご紹介したいと思いますので、ぜひ楽しみにしていてください。

2級 面接お手本編 参加者の声

今日、お手本を聴いていて、あなたの気持ちを汲み取るそして言って欲しいことを伝えれば、自己開示が進むんだと実感しました。

八阪さんはよくしゃべっている、じっと待っている、しっかり使い分けている。うん、なるほど、CLの話を意味づけしたり、輪郭を明らかにしていたんだと、解釈されてから理解することができました。問題に気付いても前に進まない。ブレーキを踏むか…うんうんと。分岐点を意図的に作ってCLが選択をする機会が生まれる。その中でも、まだ話したりないところがあることを伝えることで、またCLが考える。CLなりのものの味方・捉え方や扱って欲しいことが見通せる。なるほどと感じました。

冒頭で、特に第一声の部分で「早口で、出てくる情報量が少ない」
そこまで意識しながらCLの癖や傾向を捉えていることに、ビックリしました。CLの発言・行動の意味についてものすごく考えながら聞いている。そこまで考えて聞いけていません。なんかすっきり、した気がしました。また聞き直し学習したいと思いました。

八阪さんが、相談者の発言の内容を冒頭から細かい網の目のように把握し(キャッチして)深堀していく応答を聴いて、最初から真剣勝負で、少しの緩みもないと感じました。これが関係構築をしっかりやり、相談者の話に入っていくことなのですね。
また、口頭試問の相談者視点の問題について、「自分は戦力外?自信がない。残りたいと言えない」、キャリコン視点の問題について、「自分の望まないことが来たら、ものすごくネガティブにとらえてしまう人」と八阪講師が答えられたのを聴いて、私の考えていた問題の捉え方が全然浅いことも確認できました。今日は参加できて本当に良かったです。いつも問題把握の点が低かった理由がわかりました。

・八阪先生のすべての関わりについて、「関係構築」「問題把握」のように区分けして、どんな意味・意図をもった関わりなのかを具体的に一つ一つお聞き出来る充実の講習でした。

・また、八阪先生が他の講義でお話しされていて、頭で理解していたと感じていたことを、CL役をさせていただき体感することで、「腹落ちした」という感覚を味わえる機会となりました。

・例えば、CLの方が聞いて欲しいことを聞く、とはただ共感していることを伝え返すだけでは面談の展開として不足感があり、CL側が「ここまでわかってくれるんだ」という感覚がもてるようなCC側の言葉があってはじめて「この面談員さんなら自分のことをわかってくれる、話したい」という信頼関係の構築に繋がると実感できました。そうした『先回りして汲み取った』関わりができるようになるためには、話し方や言葉数なども含めたすべてがCLからのメッセージとしてどんな意味をもつのかを考えて自分の関わりを選択していく必要があり、日々鍛錬であることを痛感しました。

・話の選択肢が複数でてきたときに、その選択をCLに都度確認しながらすすめていく展開が、ご本人により話したい事、より優先度のたかいことを選んでいただくことに繋がり、「相談者第一」であることにも納得感をもつことができました。

自分自身の面談を振り返り、留意したいと思った点は、
➀勝手に話の方向性をCC側がきめてしまう、もしくはcc側が話の方向性を誘導するような関わりになっていないか。
②話の方向性を選択していただく際に具体的な選択肢を提示できているか。
この2点を自身の面談を振り返る際の基準にしたいと思います。

当日の講座の様子

アンケートにご協力をいただいたみなさま、ありがとうございます。
まだの方も、よろしければぜひご感想をお聞かせください。

ちょうど試験が終了して、かつ結果発表される前という谷間の時期でしたので、
参加された方の人数は少数だったのですが、それでもCL役の方をはじめ、
すごく熱心に学んでくださっていたので、わたしとしてもありがたかったです。

外部の会場でオンライン開催にするのは久しぶりだったので、
どうなるかドキドキしながらではありましたが、無事に実施できてホッとしました。

終わってみればすごく充実した講座になりましたね。
それも、アンケートにあるようにみなさまの熱意のおかげです。
あらためて感謝申し上げます。ありがとうございます。

それでは、今回はこのあたりで。
また次のお手本編講座でお会いしましょう!

弊社の2級CC対策講座 特集ページのご案内

弊社が企画・運営する2級キャリアコンサルティング技能検定対策講座について、
弊社ならではの特長やメリット、お客様の声、よくある質問(Q&A)などを
わかりやすくまとめたページをご用意いたしました。

この記事をご覧になって、「参加してみたいな」と思った方はもちろん、
まだ迷っている方や、他社と比較したい方も、ぜひ一度このページをご覧くださいませ。

詳しくは、「CC技能検定対策講座のご案内ページはこちら」の
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みなさまのお越しを心からお待ちしております。

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