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6月16日(木)18日(土)19日(日)2級キャリアコンサルティング技能検定対策講座(面接事例読み解き編)の様子

6月16日(木)18日(土)19日(日)2級キャリアコンサルティング技能検定対策講座(面接事例読み解き編)の様子

執筆者 | 八阪 義浩

6/16(木)・6/18(土)・6/19(日)に、ZOOMを用いたweb形式にて、
「2級キャリアコンサルティング技能検定対策講座 面接事例読み解き編」
を開催いたしました。

こんにちは。本講座の講師を務めました、働く楽しさ研究所・代表の八阪です。
論述試験を終えた翌週、面接試験に向けていよいよ準備しなきゃ!というタイミングで
本講座を開催しましたが、想像以上にたくさんの方にお越しいただきました。
ご参加いただいたみなさま、本当にありがとうございます。

まずは面接ロールプレイの事例を理解したい、不明点を解消したい、という
「今できる準備」のために来てくださったので、
わたしもできるだけ、今からでもできることにお話を集中させてお伝えしました。

特にリピーターの方が多かったことも印象に残っていて、
基礎講座である面接準備編から続けてのご参加、という方がたくさんおられました。
まずは面談にあたって守るべきことを学んだうえで、
次のステップとして「事例をどう見るのか」を掴み、そして今後はロールプレイの練習。
そんな流れをイメージしていらっしゃったのかなと思っています。

ぜひ、次のステップであるロールプレイの練習や本番の面接試験のために、
そして何より、実際の面談業務で役立てるために、今日の学びを活かして欲しいです。

それでは、ここからは講座でお伝えした要点をピックアップしてお伝えします。
当日ご参加いただいた方は復習のために、参加できなかった方は新たな気付きのために、
ぜひ参考にしてくださいね。

「2級 面接事例読み解き編」の振り返り

CLの経験してきたこと(過去)から、CLが想像する今後(未来)までを可視化すること

この講座の一番の肝であり、ずっとこれをベースに事例の解説をさせていただきました。
非常に簡単なグラフですが、講座に参加した方もその有効性は感じておられたのではないでしょうか。

CLのお話を聴きながら(読みながら)時系列に沿って、CLの見えている世界を見てみましょう。
特に、グラフに描き出す作業の最中に、場面ごとにCLが何を感じ、何を考え、
自分自身の未来をどんなふうに想像しながら道を歩み、今日のこの日を迎えたのか…。
CLの話の1つ1つを、丁寧に想像していくことから始めてみてください。

実際に、わたしの解説を聴きながらグラフを見ておられたみなさんからは、
「このケース、転職って発言はしてるけど、明らかに転職しようとはしてないよね」
という話になった時に、大きくうなずいているシーン
がありましたね。
ちゃんとCLの見えている世界・CLから見た物事の捉え方をしようとすれば、
言葉尻だけを捉えて小手先の方法論に走ることはなくなるのです。

これは面接準備編や論述事例読み解き編でもお伝えしていたことですが、
どの講座でも強調しているのは、それだけ大事なことだと思って欲しいです。

このような
・CLが本当にわかって欲しいことを汲み取る
・言葉尻だけ捉えた表層的な把握
の2つの違いが一番顕著に出てくるのが、CLの主訴の理解度の差です。
口頭試問でも、「CLの訴えている問題は何ですか?」などの形で尋ねられますね。

CLの訴えていること(本当にわかって欲しいこと)を理解するというのは、
ただCLの発言をなぞることやリピートすることではないです。
CCのところに相談に来るまでに、CL自身が見て・聴いて・感じたことを踏まえて、
そこから考えうる「伝わって欲しい困り具合と、そこに付随する感情」の部分です

CLは、主訴(本当に訴えたい・分かって欲しいこと)を
CLが正確に言語化しているとは限らない
です。
また、そもそも初対面のCCにそこまで全部開示しているわけでもないです。

その日初めて会った人に自分の内心をいきなり全部言うなんて、まずあり得ないことですよね。
それはCCだからどう、ということの前に、
ごく一般的なコミュニケーションの場で考えてみても、わかることです。

言おうかどうか迷ってること、まだ言わずに押さえていることは、当然あるのです。
そこをわかっていれば、ただ発言を拾うだけでなく、
CLの見聞きした・感じたことを汲み取ることがいかに大事かがわかるはずですよ。

そして、もう一つのポイントを挙げておきます。
(本当はもう一つではなくいくつもあるのですが、全部挙げると終わらないので…)

CLの話が転換している箇所に注目する

CLの話のどこに注目すればいいかわからないという方に、特にお届けしたいポイントです。

  • 全部拾おうとしてケースにのめり込み過ぎてしまう
  • 客観視ができなくなって、表面上の応答に終始する
  • 口頭試問で答えないといけないことを覚えておらず、真っ白になる

2級の面接試験を間近に控えて、こんなことで悩んでいませんか?
その理由として、一所懸命に聴こう・理解しようとするあまり、
話の強弱や濃淡がわからなくなってしまうこと
って、あるのではないでしょうか。

だからこそ、わかってほしいところ・訴えたいところにつながる
ヒントや目途があると、お話を聴く時にもCCが少しでも楽なのかなと思っています。
そのヒント・目途にあたるのが、先ほど挙げた「話が転換しているところ」です。

「しかし…」「~だったが…」「思うものの…」
このあたりの言葉って、すごくCLの考えが出やすい箇所です。

例えば、「しかし…」で話をひっくり返そうとしている箇所について考えてみてください。
ひっくり返そうとしている、ということはもともと何かあった、ということです。
そして、もともとの部分についても、CLにとっては十分に意味のあることです。

自分は今の会社でこれからも働いていけると思った。しかし…

であれば、「これからも今の働いていけるだろう」という見込みや期待があり、
そして「仮に働いていけたとしたら、こんな風になっていた」という希望やありたい姿もある。
(もちろん、その希望やありたい姿明確に描けていないCLさんもおられますが、決して0ではないですよね)

その「もともと想定していた/思い描いていたであろうストーリー」も
CLは聴いてほしい、わかってほしいことではないのか?とアンテナを立てて欲しいのです。

もちろん、話の内容によっては、二度と叶わないことだったり、
現実的ではない話だったりすることもあります。

では、「その話は叶わないから聴く価値が無い」「現実的じゃないから扱わない」という
スタンスを取るCCに対して、CLは本当に心を開くのか?
ということを考えてみてください。
なんとも味気ない、冷たい態度ですよね。

そんな冷たい態度の一方で「あなたのお役に立ちたい」なんて言われたところで
本当にあなたのことを信頼しようという気になるでしょうか…?

CCが聞きたいことを聴くのではなく、CLがわかって欲しいことを受け止める。
何度となく講座でも、この報告記事でもお伝えしていることですが、
その意味をよくよく噛みしめて、この話の転換場面にもう一度注目してみてください。

では、ここからは今回の講座にご参加いただいた方のアンケート内容をご紹介します。

参加者の声

八阪先生

昨夜は初参加の講座受講でしたが非常に有意義が参考になりました。感情をグラフにし可視化することで視野が大きく広がるのですね。自分自身の感情グラフも一度作ってみようと思いました。是非この学びを実技本番に活かしていこうと改めて考えております。

私は前回2級技能士初受験で面接は到達したものの、勉強時間を全く論述対策できないまま本番に臨み残念ながら未達だった為、今回再受験となりました。しかし、面接のさらなる得点アップを目指し、相談者理解を深めたく参加させて頂きました。結論、やはりテクニックに決して走らず目の前の相談者がどういう想いを抱き今、自分の目の前にいるのかとの自分がこれまで意識してきた事に注力し相談者自身の内省を促すアテンド役でいる姿勢を大切にしようと感じました。

講座の中での先生の冷静かつ、時には辛口の核心をつく語り口の中にも溢れる優しさとキャリコンの裾野を広げるという意識の高さを拝見することができ非常に刺激になり、自身も少しでも体現できればと感じております。目の前の相談者が周囲の誰にも言えず葛藤を抱え、この場に居ることに真剣に向き合い、今後も一期一会を大切にしたいと思います。是非、次回は面接練習等でも参加させて頂きます。今後ともご指導の程、何卒宜しくお願いいたします。

今まで 試験のケースをこんなに深く読み取ったことがなく「そりゃ受からないよね…」と今までの自分を振り返っております。全く 悩んでいらっしゃるお気持ちを理解できていなかった。いかに自分が「受かるために(受からないのですが)さまざまなな提案をする自分の為のキャリコン」であったかを実感いたしました。
読み解き方が違うことで、こんなにもCCがCLさんのことを捉えるときの見方が変わっていくのかと、大事な気づきをいただきました。ありがとうございました。CLさんにしっかり寄り添えるように 日頃から鍛錬したいと思います。

この人のどこを直せばいいのだろうという私。
頑張ったこと、良かったことを認める講師。
CLとの関係構築の取り方を学びました。

「相談者にわざわざ聞くまでもない事を聞いて、方策を立てたつもりになるな。」というお言葉がとても印象に残りました。
たとえば、幹部目前の人が理解してるであろう状況等、いかに相談者の状況を想像するかで相談者理解が深まるか、ということに気づけました。ただ、私は社会人として未熟なので、まだまだ気付けない事が多く…他業種交流などで学ばなくてはならないことを自覚しました。

これまで足掛け2年受験を繰り返してきました。落ちるたびに、これをすれば受かる!的な情報を集めては、第一応答はこれにしようとか、20分内でどうまとめようとか。CL無視・CCの自分本位な準備がひどくなっていました。過去の準備書類を見てゾッとしてます。
日常業務において、前もって話すことなんてわかるわけがない、眼の前のCLから聞かせていただくことをしてきたのに。試験だからと言って作り込みすぎるおかしさに、自力で気づけなかったです。本当にいい機会をいただきました。ありがとうございました。

当日の講座の様子

アンケートにご協力をいただいたみなさま、ありがとうございます。
まだの方も、よろしければぜひご感想をお聞かせください。

写真で見ていただければわかるとおり、3日程ともたくさんの方にお越しいただきました。
ちょっとシャイな方が多いのか、お花がたくさん咲いているので伝わらないかもしれませんが、
講座当日の表情・姿勢などは、本当にどなたも熱心で、
資料と解説をじっと見て、耳を澄まして聴いている様子が印象に残っています。

その「真剣に聴く力」はCLに対してこそ、発揮するものですから、
ぜひ面接試験本番でも、この日の講座での様子と同じように、
CLのお話を真剣に聴くようにしてくださいね。

それでは、またみなさまにお会いできることを楽しみにしております。

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