6/4(土)・6/5(日)に、ZOOMを用いたweb形式にて、
「2級キャリアコンサルティング技能検定対策講座 論述事例読み解き編」
を開催いたしました。
こんばんは。本講座の講師を務めました、働く楽しさ研究所・代表の八阪です。
この講座にお越しくださったみなさまは、論述試験本番まであと1週間と目前に迫る中で、
少しでもご自分の課題点をクリアにしたい、あるいは何かヒントやコツをつかみたい。
そんなお気持ちでご参加されたことと思います。
2日間合計で25名の参加者がおられたので、4月開催時同様に、
本当に多くの方にお越しいただいたことに、あらためて感謝申し上げます。
読み解き編の講座は、普段はあまりやらない、わたしがほぼ一方的に話すスタイルですので、
あまり長時間になるとお疲れがたまるのでは?と思って
2時間の超コンパクトサイズでお届けをしています。
そんな中でも、参加されたみなさまの様子やアンケート内容を拝読していると、
すごくたくさんの学び・気付きを得てくださっていたようで、
わたしとしてもお伝えした甲斐があったと嬉しく思います。
それでは、ここからは当日の講座でお伝えした大事なポイントをピックアップしてお伝えします。
当日ご参加いただいた方は復習のために、参加できなかった方は新たな気付きのために、
熟練レベルへの到達・2級の合格に向けて、ぜひじっくりと読んで理解を深めていってください。
「2級 論述事例読み解き編」の振り返り
書いてあることをそのまま拾うのではなく、その背景まで”汲み取る”力が必要。
4日も5日も、どちらの講座でもここは一番力を入れてお話した部分でした。
論述試験は面接意見と異なって、面談のごく一部を切り取ったかのようなやりとりしかないので、
ただ読んだだけではわからないこと、CLが話しきれていないことを
追加でCLのお話を聴いたり、その場で何か調べたりすることができません。
だからこそ、CCの”汲み取る力”が面接試験以上に強く要求されるということです。
今回の講座で扱った逐語記録を例にすると、最初の一言に含まれていた
まもなく就職活動が始まるのですが…
の部分。
この部分を読んだ時点で、「CLに対して承認や肯定ができるポイントがあるな」と
気づくことができるかどうかを大事にして欲しいのです。
これをただの説明として流してしまうのか、間もなく始まると言っているなら
就職活動が本格化する前からきちんと準備しようという意志の表れと受け取れるのか。
CC側のアンテナ感度の高さ、と言ってもいいかもしれませんね。
面接試験でも、CLはそう簡単には本音や本当の困り事を明かしてはくれないですし、
そもそもCL本人が気づいていないことも多々あります。
それでもまだ、20分の対話を通して得られる情報はそこそこありますね。
論述試験には、それはありません。
問題文に書いていることが、試験中に得られる情報のすべてです。
でも、それはあくまで、試験中にCCが得られる情報が少ない、というだけです。
実際のCLが経験していること・感じていることは、
あんなに短い文章だけで表現できるような、薄い内容ではないですよね。
もっともっと、1つ1つの場面で悩んで、困って、そしてCCの前に来ています。
その文章・言語になっていないところにどれだけ気づけるかが、
2級・熟練レベルのより深いCL理解につながるのです。
CL理解は、CLの話した内容の理解ではないです。
CLのわかって欲しいことをわかるのがCL理解です。
この違いを大事にして、論述・面接試験に臨むようにしてくださいね。
そして、もう一つ大事にして欲しいところが、これです。
CLの発言だけでなく行動にも注目して、
なぜそうするのか・そう考えるのかを”CL視点で見る”
今回取り扱った事例で言えば、CLは2人の異なる先生のところに相談に行く、
という行動を起こしていましたね。
これって実はすごく大事なポイントを説明してくれているのですが、
事例に出てくるCC同様に、さらっと流してしまう人がたくさんいるようです。
これも、発言だけを切り取ると、「あぁ、2人の先生に相談に行ったんですね」で終わりです。
でも、よく考えてください。なぜCLは2回も相談に行くのでしょう?
それも、1回目の相談で行った先生とは異なる先生のところに行っていますね。
1回目の先生のアドバイスに納得いかないからでしょうか?
だとすると、なぜ2回目の先生が真逆のことを言ったのに、
その2回目の先生のアドバイスでも解決や納得に至らないのでしょう?
これもずいぶんとおかしな話のはずです。
事例を読み進める中で、「2人目の先生に相談に行った」という文言を見た瞬間、
「ん?それってずいぶん気になる行動してるな」と気づけているでしょうか?
1回目のアドバイスをもらった時…
2回目のアドバイスをもらいに行こうと決めたとき…
2回目のアドバイスで真逆のことを言われた瞬間…
2回目のアドバイスをもらった後の帰り道…
そしてCCのところに行こうと決めたとき…
その瞬間瞬間の判断・行動の1つ1つに、必ずCLなりの考えがあります。
その1つ1つを、CCはCLがさも感じている/考えているかのように頭に思い描けるか?
ここが大事になります。これも、CLがわかって欲しいことをわかるためのポイントですね。
そこまでCC側がしっかりと思い浮かべたうえで、
じゃあ3人目(実際には親にも相談してたので5人目)のCCのところにまで
相談に来たCLは、いったいどんな状態で、どんな想いを抱えていますか?
不安だから、困っているから、悩んでいるから…
そんな表面的な回答だけでは表現しきれないぐらい、
複雑な考えを持って来てくれていることがわかるでしょうか?
講習の中で、特に厳しくコメントした部分でもありますが、
言ったことだけわかるのなら、素人でもできるのです。
CLの発言と行動の違い・ズレ・矛盾を、1つ1つ細かいところまで
丹念に拾い上げながら関わっていくことができてこそ、
一人前とされる2級・熟練レベルなんだということを心に刻んでおいてください。
では、ここからは今回の講座にご参加いただいた方のアンケート内容をご紹介します。
参加者の声
相談者の情景をイメージする、時系列での行動を整理してみる等、とても深く学ぶことができました。これまで、表面的に逐語を読んでいた事に気付くことができました。他の講座でも感じる事ですが、八阪先生の相談者への思いやりや温かみがベースになっていて、論述で関係構築をする事の大切さが理解できました。
逐語記録の言葉一つひとつに、「~ということは?」と問いかけながら、読み解いていくことで、クライエントをより深く理解できるように思えました。あと一週間で本番ですが、このことを意識して過去問をもう一度解きなおしてみようと思います。ありがとうございました。
相談者がCCに相談に来るまでを想像し、どんな気持ちで来たかをくみ取って対応することが、改めて関係構築・問題把握するために大切なポイントであることを改めて確認できました。また、4か所に相談に来た意味を考えると、相談者理解がさらに進むことが実感できました。
「自己理解不足」「仕事理解不足」といった型にはめようとしすぎて、自分の中に混乱が生じていました。今回の講座で学んだ「CLに問3の内容を聞いてもらったときに受け取ってくれるか」を、忘れないように心がけていきたいです。
さすが「関係構築の怪人」八阪さん!承認できるところに目を向ける、発言だけでなく行動まで見る、ある出来事だけでなくその前後(帰り道、その後の学校生活、CCのもとに来るまで等)の気持ちにまで思いを馳せる、などやはり見ているものがとても深いと感じました。
これまで八阪さんの講座をいくつか受講していますし、実際に学生支援を行っていることから、CL4までとCL6辺りは近い読み方をしていましたが、CL5での不合理といえる行動について注意を払うことができていませんでした。講義を聞いてハッとしました。まだまだ足りないところだらけです。あと1週間ですが、第25回・26回についても同様に読み解く練習をしてみます。いつも深い学びをありがとうございます。
当日の講座の様子
アンケートにご協力をいただいたみなさま、ありがとうございます。
まだの方も、よろしければぜひご感想をお聞かせください。
こうして画像で見てみると、本当にたくさんの方が熱心に学んでくださったことがわかりますね。
対話やグループワークの無い講座でしたが、その分たくさんのメモをしている様子が見られて、
その姿勢にわたし自身もすごく刺激を受けました。
みなさんのモチベーションの高さを受けて、何とか結果に結びついてほしいと願って、
時に厳しいコメントも交えながらお届けしました。
甘いことを言って、熟練レベルの視点に届かないまま試験に臨んでも悲しいですからね…
おそらく、今週は最後の追い込みになると思うので、
自分に厳しく、妥協せず、最後まで「読み解く力」を鍛え続けて欲しいです。
そして、学科・論述試験の後には、最難関の面接試験に向けて、
6月14日(火)の夜間に「面接準備編講座」という講座をご用意してます。
面接試験に挑むにあたって、絶対欠かせない要素・考え方が盛りだくさんの講座ですので、
ぜひ前向きにご検討ください。
またみなさまにお会いできることを楽しみにしております。
弊社の2級CC対策講座 特集ページのご案内
弊社が企画・運営する2級キャリアコンサルティング技能検定対策講座について、
弊社ならではの特長やメリット、お客様の声、よくある質問(Q&A)などを
わかりやすくまとめたページをご用意いたしました。
この記事をご覧になって、「参加してみたいな」と思った方はもちろん、
まだ迷っている方や、他社と比較したい方も、ぜひ一度このページをご覧くださいませ。
詳しくは、このすぐ下のボタン「2級CC対策講座のご案内ページはこちら」をクリックしてください。
みなさまのお越しを心よりお待ちしております。