8月24日(日)に、この夏の新講座として
「1級CC技能士と一緒に読み解く
ケーススタディ&面接ロープレ指導体験講座 in 福岡」
を開催いたしました。
こんにちは。働く楽しさ研究所・八阪です。
前日の広島開催に続いて、この日は福岡・天神にてこの夏の新企画講座を実施いたしました。
福岡での対面講座は、わたしも何年も前からずっと「開催したい」と思っていまして、
それがようやく形になって本当に嬉しかったです。
思い出すのは2年前、台風が直撃したことで、
福岡で予定していた『お客様感謝祭』が開催中止になってしまったこと。
期待してくださった方も多かっただけに、ずいぶんとガッカリさせてしまって
ずっと「福岡はリベンジするぞ」と思っていたので、それが叶った1日でした。
実際に当日の講座では、みなさんがすごく真面目に学んでくださる姿が印象的でした。
事例検討ではなかなかヘビーなケースを扱ったのですが、
それでもCLの目線に立とう、CL理解を深めようと頭を悩ませ、
仲間と話し合いながら新たな知見を得ていく姿は見ていて頼もしかったです。
その後のわたしの解説も、みなさんの知見を広げるために一役買っていたようです。
内容の正否ではなくて、広さ・深さ・奥行きの3次元での違いを意識して欲しいです。
午後のロールプレイでは、図らずもロールプレイをすることになった代表の方が
とても配慮の行き届いた面談設計をされていたことが印象的でした。
ご本人の手応えではそうではなかったようですが、そこもただむやみに肯定するだけでなく、
「個別指導だと、こういう伝え方・取り上げ方をしますよ」ということを示しながら、
それでいてロールプレイにチャレンジした方が「やってよかった」と思えるように
お伝えできたことで、表情がずいぶん明るくなっていましたよね。
個別指導やスーパービジョンって、責められたり詰められる場ではないので、
みなさんも自分の出来る範囲で、ぜひ受けてみて欲しいなと思います。
それでは、今回の講座の振り返りをしていきましょう。
講座内容の振り返りは、stand.fmによる音声配信形式にてお届けしています。
ブログのように文章を読むのとはちょっと違った形式ですが
「ながら聴き」ができること、視覚を奪われないことなど、
音声ならではのメリットがありますので、上手に活用して復習してください。
「事例読み解き&個別指導体験講座」の振り返り
では、ここからは参加されたみなさまの感想・お声をご紹介します。
今回もたくさんの方からメッセージ・感想をいただきました。ありがとうございます。
ここでご紹介するメッセージはごく一部だけになりますが、
CCとして資質を高め、技量を磨こうという成長意欲を感じる
とても熱心な受講者さんの生の声です。ぜひみなさんにご覧いただきたいです。
参加された方の声
1か月前に初めて八阪先生の講座を受講し、よし、次は相談者の心の情景を自分が思い描けるようにする、と意気込んで今回の講座に臨みました。しかしいざケーススタディに入ると、この文章だけでは思い描けない、もっとこういうところを知りたい、という気持ちにとらわれてしまいました。
振り返ると、まず、目の前で相談者が私に話をしているという意識を持たず、記録調書を読むように文面を追いかけていました。相談者がAという出来事、次に数年後のBという出来事の話をしているところでは、Aを経験した人はBをこう受け止めるのではないか、という洞察に向かわず、Aの詳しい背景、Bの詳しい背景、というように、個々の出来事をぶつ切りにして掘り下げようとしていました。これからは、色々な経験をした積み重ねがその人の今の気持ちにつながっているという事を頭に置いて話を聞こうと思います。
理論に対する先生の見解も、短いお話でしたが刺さりました。人について私は知らない事が沢山あります。それを少しでも分かりたい気持ちがあり、理論と全く縁を切ることは私にはできません。ではどうしたらいいのか、講座の後も考え続けました。理論だけでなく、小説や宗教者の本を読んで「なるほど」と腑に落ちる時、その「なるほど」という気持ちはどこから出るのだろうと。思い至ったのは、私という人間が実際に悩んでいたことに響いたからだ。理論の精緻さや論理構成ではなく、私の実体験と結びついたからだと。そうすると、理論を相談者に当てはめることは、私の体験を相談者にあてはめることと同じではないかと。ここまで考えてみて、理論を学んでも取り込まれない、芯のようなものが私の中に生まれてきました。
午後のロールプレイでは、簡単に答えがない問題に直面している人に対して、その人の横でそっと座るくらいの意識で話を聞くというアドバイスをいただきました。「生産部門に休日や夜間対応を協力してもらった」「頑張った」という相談者の言葉を聞き、「数か月でこなせるような簡単なものではない」「10年の頑張りの積み重ねあってこそ生産部門に納得してもらえたのでは」という思いが私の頭に浮かんでいました。このような思い浮かんだものを、これからは相談者の方の横から置いてみようと思います。
しっかり振り返ることでプラスαの気づきが生まれる。これも今回の収穫です。ありがとうございました。
八阪さんの事例の読み解き方(すなわちCL理解)は本当に深く、それを知っているからこそ、自身のCL理解や見立てが我流になり浅くなっていないかを確認したくて受講しました。結果、やはりまだ浅くて未熟な点がありました。
これまで受けた講座をとおして私のCL理解や関係構築の視点も随分変わってきましたが、一見承認できるかもしれないと思いがちな「自分で次に向けて動いている」ことを「傷つきに行っている」と見ること、「こっち側とあっち側」という捉え方の視点にハッとしました。これではCLへの言葉掛けが全く変わってきます。深く理解するということはどういうことか改めて認識しました。また、X・Y・Zの軸でCLを理解するというのは新しかったです。即時に理解できすっきりできるものではなく、また宿題を頂いた気分ですが、これからじっくり腹落ちさせ自分のものにしていきます。
午後は代表ロープレをさせていただき、ある意味プレッシャーのかかった状況の中で、普段の面談でもおそらく出ているであろう私の心の癖が如実に表れたと感じます。八阪さんは私へのフィードバックをとおして、私自身の心の動きや癖を正直に見つめることを受けとめてくださり、温かい雰囲気の中で、振り返りでの言語化を手助けしてくださいました。CL理解と全く同様に個別指導対象のCCを深く理解してくださる、だからこそ厳しいことや多くのことを言われなくとも自分で気づくことができる、そう感じました。講座としてCLとのかかわり方や個別指導の視点を学ぶだけではなく、自身の内面や心の動きを見つめることのできた3時間でした。
goodをたくさん頂いて嬉しかったですし、「私はゆっくりと関係を構築するスタイルである、それでいいんだ」と教わったことが(言われてみれば全くそうなのですが)目から鱗で、自分の関わりの良さを自分で良しとしようと思いました。濃い学びをありがとうございました。
本日は、お世話になりまして、どうもありがとうございました。初めての八阪先生の対面研修は、「本当に楽しかった」の一言です。帰りの電車の中で、「また、明日から頑張ろう」というあたたかい気持ちになりました。1日の終わりに「明日も頑張ろう」と自然と思えること、休日に学ぶことで回復できることは、当たり前ではなく、とても尊いことなのだと私は思います。
誰もが安心して学べる心地よい場をつくれるのは、日頃からの気配りなしにはありえません。講座中も、初めて集まった私たちが安心して学べるよう、いろいろ配慮していただきました。八阪先生は、日頃おっしゃっていることを、いつも自然に実践されていることが、とてもよくわかりました。今日は、話し合いがとても盛り上がり、質問もたくさん出ていました。安心できる雰囲気だったからこそ、皆さん(私も含め)、たくさんお話ができたのではないでしょうか。
今回の対面研修での一番の学びと、私が今後、もっと工夫し、心がけようと思ったのは、このような先生のお心遣いでした。また、誰も希望者がいない中、ロールプレイを引き受けてくださった方には、とても感謝しています。緊張されたことと思います。「楽しかった」などと言ってすみません。ありがとうございました。対面で八阪先生に稽古をつけてもらえる機会などめったにないことですので、私もチャレンジしてみたい気持ちはあったのですが、勇気がありませんでした。ここで勇気を出すか出さないかが、おそらく何かの分かれ道なのだろうと思っています。
また、手をあげて質問してくださった方のおかげで、先生のいろいろなお話を伺うことができました。一緒にワークをしてくださった方もありがとうございました。
「赤信号」のお話や、「前後、幅、深さ」のお話も心に響き、なぜかほっとしました。相談者の方もそうですが、支援者にとっても救われる言葉だったと思います。「立ち止まる」、「とどまる」、「前後、幅、深さ」ということを今後はもっと意識しようと思います。
福岡での開催、本当に嬉しく思いました。本日は、貴重な機会をいただき、どうもありがとうございました。
【感想】
「百聞は一見にしかず」「目から鱗」「青天の霹靂」といった体験を久々に味わい、私の常識や理論・技法の“こうあるべき”が次々崩れた。囚われていることに気付いていなかった。前進こそ正義だと思い込んでいたのかもしれない。
知識で武装すれば怖くないと信じていた。でも逆に足枷となり自分を縛っていた。理論を使うことにリソースを割いいては「目の前のクライエントが元気になること」に繋がらない。求められていないのに、情報ばかりを相手に与えることは自己満足に過ぎない。そんなことでは、相手の成長は見込めないし、相手を信頼できていない態度ともいえる。
【気づき】
関係構築をこれでもかと解説していただき、「コペルニクス的転回」を味わった。
クライエントの味方であることを態度で示す難しさ、信頼を積み重ねで築く重みを実感。信頼のプロセス、カウンセラーへの信頼度の変化の解説は実に興味深いものだった。それは自らの経験(苦懐)と重なり、あの時、相手の心が離れていった理由を突きつけられた思いだった(妙な納得感)。また、入院体験を通じ、自らの無力感や周囲への感謝を思い出し、傲慢だった自分を恥じた。そのときいろんな思いが巡っていたが、この事例指導がそのときの答え合わせになっていた。
信頼とは?味方になるとは?1人ではどうにもできないことだってある!事例相談と入院体験は全然違う話なのに、私の中で繋がった。私が漠然と感じていた違和感や疑問は確信に変わり、この数ヶ月の体験を通して、今日、強烈な理解に繋がった。
さらに、助詞ひとつから心理を読み解けることを知った。感情だけでなく「事実」を丁寧に読み解く大切さを学んだ。肯定的な言葉の裏に無理が隠れるかもしれない視点には脱帽。これまでそんなに深く読み解くことはしていなかった。知らなかったし、誰も教えてくれなかった。でも知ってしまった。なら、やらねばならない。いくら大変で困難でも私が諦めてはダメだ。一番苦しんでいるのは相手なのだから。
【メッセージ】
講座は温和な雰囲気で進み、緊張やプレッシャーは少ない。講師の人柄が場を和ませたのだろう。受講者も意欲的。孤独に勉強していた自分にとって同志の存在は励みとなり、学びを続ける力になった。濃密な時間を過ごせ、終了後には心地よい疲労感を得られる。受講を迷う人にはぜひ勧めたい。
午前の面接事例の読み解きですが、八阪先生と私の見ている相談者の世界の違いに気づかされました。私に見えている相談者は、過去や置かれた状況から人とのコミュニケーションが不足している・周りに相談できる人が少ないと想像しました。このような状況を打破するには、自分のことを相手に言葉で伝える言語化と経験が不足していると考えました。
一方、八阪先生は、相談者が見ている世界はあっち側(学校に登校している同級生、仕事のできる店長、結婚する兄と両親のハッピーな会話)、こっち側(不登校の自分、仕事のできない自分、ハッピーではない自分)と仰った時には愕然としました。当然見ている世界が違うので相談者に対する理解は月とスッポンです。相談者第一と言いながら、相談者が見ている世界ではなく、自分の都合の良いように解釈した相談者の世界を見ているのに気づきました。相談者がこころを開いてこその関係構築…。そこまで、考えが至ってないことに反省です。それらのことが出来て相談者の理解が深まると、前に進むことだけが支援ではないと気づきました。
午後のロープレでも、相談者の10年くらい見ている世界と何度も出てくるフレーズから理解を深めて、相談者の苦しい気持ちを受容することが相談者第一と気づきました。毎回、受講すると、たくさんのことに気づきます。対人支援は、これだけやっておけばよいではなく、もっと何かやれたのではないかと考えた時、自己研鑽を続けていくことが重要と感じました。
1.Cさんの事例について
今回Cさんの事例を読み解きをすることで、自分の見方にクセがあることに気づきました。どこかでCLに前向きになって欲しいと思っていました。中学で不登校だったけど高校は卒業できたこと、高校を卒業して1年ブランクげありながらアルバイトができたこと、応募まではいかないものの相談に行ってること、これらCLの褒めることができる点を探すことに注視しており、負の側面はなるべく見ないようにしていたことに振り返って気づきました。
このような見方でCLに接していると分かってもらえないと思い、離れて行ってしまうと感じました。
CLの置かれている状況、気持ちを想像する。3次元でいうところのZ軸(上下)になるのかもしれませんが、いかに深く掘っていけるかが課題だと思いました。
2.ロールプレイについて
たくさん話をされるCLで、なにを聞いて欲しいのか難しいと感じ、自分としては聞いてしまいたい欲求が出てしまうと感じました。また、自分の仕事は上積みがない、ゼロが最大であることについては、ゼロを続けることはすごいことではないのか。そのことをCLに気づいて欲しいという関わりをしてしまうと思いました。
関係構築の大事さ、あなたなら聞いてくれるかも、もう少し話をしてもいいかなとCLに思っていただく、それを繰り返すことが相談者の理解につながり、またCL自身も自分のことが理解できるのではと思いました。また、分からないまま面談を進めるということ。不安になりそうですか、相談者の気持ちを考え続けること、これが大事であると気づきました。
最後の質問でもありましたが、普段の生活、仕事等でも、相手は何を言って欲しいんだろう、どのように今思ってるんだろうと考えることを、面談以外のところでも意識して行きたいと思いました。
ここに掲載されていなくてもすごくいいメッセージを書いてくださっている方はまだまだたくさんいます。
できるだけ”多様な視点”になることを意識して掲載する文章を選んでいますので、
今回ここに掲載されなかったからと言って、ガッカリしないでください。
当日の講座の様子




こうして画像であらためて見てみると、真剣な学びの場で充実していたことが
伝わってくるんじゃないかな、と思っていますが、いかがでしょうか。
実際には、ちょっとした小道具を使ったり、役割決めのじゃんけんを全力でやったり、
結構笑ったり盛り上がるシーンもあったので、そこも撮っておけば良かったですね。
いずれにせよ、楽しさと真面目さのバランスをしっかりとりながら、
ご新規さんもおなじみさんも、一緒に学ぶ機会ができて、
そして参加者どうしが画面越しでなく直接会うことで「仲間感」もありましたよね。
なかには「八阪センセって、画面の中の人じゃなくて実際にいるんだ」なんて
オンライン講座全盛だからこそのコメントもいただきました。
はい、ちゃんと実体として存在していますよ(笑)。
また次の機会でも、福岡に行きますからその時に再度お会いしましょうね。
今度は前回台風で流れてしまった『お客様感謝祭』も、セットでできるといいですね!
それでは、今回はこのあたりで。