8/20日(土)に、ZOOMを用いたweb形式にて、
「国家資格キャリアコンサルタント更新講習」
~学生・若者支援に関わるキャリアコンサルタントに本当に必要な面談技術と心がけ~
~相談者の思考転換につながる質問力アップトレーニング~
を開催いたしました。
こんにちは。働く楽しさ研究所サポーターの木上(きがみ)です。
この度も弊社の講習を受講いただきありがとうございます。
今回実施した2講習のうち『質問力アップ』については、CCにとって常日頃から追い求める
永遠のテーマだと思いますが…
特に『学生・若者支援』は、教育機関で活動されている方にとって今が旬のテーマだと思います。
秋からリベンジのため再起する学生さんや、重い腰を上げる学生さんが動き出す時期ですから
講座内容とリンクする点は多々あったかのではないでしょうか?
今回の学びを是非、実践の場でもご活用いただけると弊社も嬉しく思います。
それでは、ここからは各講習のポイントを振り返ってみましょう。
午前の講習(学生・若者支援)に私はご一緒していませんが、講師から要点のメモを受け取っています。
当日ご参加いただいた方は復習に、参加をご検討中の方はお申込みへのきっかけに、
この記事を活用してくださると嬉しいです。
「学生・若者支援」の講習の振り返り
講師曰く『自分が言いたいから言う、自分がアドバイスしたいからする、
自分の価値観に基づいて話をする…。それでは素人と変わりません。』
講座では学生や若者と向き合ったとき、無条件に上下関係ができていると講師は伝えていたように
人生経験が浅いCLにとって、大人の意見は決断に大きな影響を与えます。
CLから「教えてください!」と頼られると悪い気はしません。
しかし、答えを出してあげるのはCLが自分で考える機会を無くすことでもあります。
つまり『教えるのではなく考えていただくこと』がCCの役割だということです。
CCにできることは、CLが自分で考えるうえで何でも話せる安心感のある存在となることで
選択肢の一つ一つを吟味・試行錯誤する際の良き相談役としての立ち回りです。
また、そこにCCの価値観が入ってしまうと、CLはその範囲内でしか
考えを巡らせることができなくなってしまいます。
CC「仕事選びは安定性が一番重要だよ」
CL「そうなんですね、わかりました!」
よくある応答ですけれども、これって、本当にCLは”同意”したと言えるでしょうか。
また、CCはきちんと自分の責任を果たしたと言えるでしょうか。
この一言で、例えばCLはベンチャー企業を選択肢から外してしまうかもしれません。
仕事選びの基準を”安定性だ”と考えるようになるかもしれません。
それは、誰の影響による発想・行動でしょうか?
あくまでも決断するのはCLですから、そこにCCの価値観は持ち込まない。
繰り返しになりますが、CCはあくまでCLが選択肢を吟味・試行錯誤する際の
良き相談役としての立ち回りに徹しましょう!ということでした。
講師曰く『CCが経験した過去の話や価値観は、すでに陳腐化しています。』
私(木上)は40代半ばですので、就職氷河期やリーマンショックなどの
不況により当時の就活がとても大変だったことを覚えています。
でも、残念ながらその時代の経験談は全くと言っていいほど現代には通用しません。
ZOOMなどオンラインツールの普及で就活のあり方も大きく変貌しましたし
20年前に勝ち組だと言われていた金融業界も、
今では『オワコン』だと揶揄される程です。
※オワコンとは
もう終わってしまったコンテンツの略。
古臭くなって使えなくなった、今では役に立たなくなった物事のことを指す若者言葉です。
つまり、私が就活していた当時は皆がこぞって目指していた理想のゴール地点も
そこに辿り着くための手段も全く別の物になっているということです。
そんな過去の話は、すっかり陳腐化してしまっているということでした。
だったら、できることはCCは常に今を知り、未来のことにもアンテナを張り続ける。
年々変化する背景の中で頑張っている学生・若者の役に立つCCになるためには
そんなことも自己研鑽の一環として取り組む必要があるのではないかと思います。
「質問力アップ」の講習の振り返り
講師曰く『”聴いてみなければわからない”は、厳しいようですがCC側の言い訳です。』
CLが何に困っているのかを聴けばわかるかもしれませんが、それは誰にでもできます。
我々CCがプロとして関わる必要はないと思います。
でも、ちょっと考えてみてください。
CLは自身の悩みを明確に言葉にすることができているでしょうか?
多くのCLは悩んでいること、考えていることを上手く表現できなかったり
モヤモヤと、漠然とした困り方をしています。
CL本人ですら悩みの原因を明確にできていない状態で、何に困っているかを
聴いても「なぜか〇〇〇が上手く行かない」と返ってくるでしょう。
そこで必要になるのが『CLの言わんとすることを汲み取る』という考え方です。
キャリアコンサルティングで取り扱うのは、音として発せられた言葉だけではなく
目の前にいるCLの考えていることや気持ち、背景にあるものも含めた全体像です。
このCLは何にどう悩んでいるの…?
CLが言葉にしなくても分かる、汲み取るためにCCが脳をフル回転させるのは
CLがずっと言いたかったことや、モヤモヤした気持ちの輪郭を明確できるからです。
本題であるお悩み解決の話題に入る前に、まずはそこから始めることで
課題となっているポイントが明確になり、しかも関係構築も進みます。
つまり、言わんとすることを汲み取ることはCL・CC両者にとって
面談が円滑に進むために必要になるということでした。
講師曰く『質問力を高めるための取組は面談業務以外でもできます。
今日も、童話でもできたでしょう?』
続けて講師はスポーツを例に
普段から練習していない人間が、本番で急にできるようにはならない
とも解説していましたよね?
キャリアコンサルティングも、応答の一つ一つに根拠や狙いをもって行うことが必要です。
そして、CLにとっての良い理解者になれる質問ができるようになり、
面談が円滑に進められるようになるには、日ごろからの練習が欠かせないということでした。
今回の講座ではごく身近な話を題材に練習していただきましたが
他にも身近な人との普段の会話でも質問力を高めるためのトレーニングになります。
何となくキャッチボールするのではなく、相手が話したがっていることが
スッと出てくるような質問を意識してみてはいかがでしょうか?
私(木上)の場合、日頃から妻に仕事の話を聞かせてもらっています。
よほど溜まっていることがあるのか、話は深夜まで続くことが多々あります。
これはキャリアコンサルティングというより…愚痴を聞く場ですね(笑)
それでも、質問の投げかけ方によって妻の表情が晴れたり曇ったりしますので
今回の講習の肝である『言わんとすることを汲み取る』のは大事だと分かります。
精度の高いキャリアコンサルティングができるようになるためには
日常生活の中でもトレーニングを心がけ、万全の状態を整えておく必要があるということでした。
参加された方の声
では、ここからは今回の講座にご参加いただいた方のアンケート内容をご紹介します。
安心感を与えるためのアプローチ一つを取り上げて、こんなに深く考えさせてもらったのは、初めての経験で、今更ながらと言われるかもしれませんが、相談実務の経験の浅い私にとっては、大きな収穫でした。
特に、白紙の履歴書持参の件では、相談前日の晩のクライアントの映像を頭に思い描いて考えましたかという指摘にドキリ。このあたりのイメージをつかむことが上達への第一歩なんですね。
学生が未来を生き抜く力を磨くという最後のディスカッションも、議論させる視点が新鮮でした。最後に、八阪講師からいただいた「判断力」という点についてのコメントは、私も見過ごしていた「みんな毎日何かを選択しているんだよ」「根本に戻って考えると、他の選択肢を捨てる力なんだよ」というあたりから、引き込まれるようなするどい考察のアドバイスをいただくことができて、ありがたかったです。
※講師補足
安心感を「与える」の時点でもう上から目線です。安心感は「感じていただく」ものです。
この言葉のチョイスの違いから見直してみましょう。
まずは、想いの込もった講習を開いていただき、ありがとうございます。 年齢が上がると、人から指摘を受けるという事が少なくなりますが、久しぶりにドキッとする事が多い講習でした。
常に自分は学生さんとの面談でそれが出来ているかな?と自身に問いかけながらの参加となりました。 特に、内定を同じテンションで喜んではいけないというお話が印象に残りました。もちろん、他の就活生がいる場では控えめにしますが、1対1の場合、その学生さんが本当にがんばってきたことを知っているだけに、学生さん以上に喜んでしまっていたかもしれません。喜ぶべきはその成果ではなく、プロセスであり、また内定がゴールではなくそこからがスタートである事を私自身も再認識しなければと身が引き締まる思いでした。
また、様々な立場のキャリアコンサルタントの方とワークを通してお話しする事で、知見や考え方を更に深める事ができたと思います。自身にはまだまだ覚悟が足りないと反省するところも多く、学びの多い講習となりました。 ありがとうございました。
なぜその質問をするのか?と突き詰めて考えていなかったなあと思いました。また、状況理解のための情報収集として質問するのは仕方がないと思い込んでいましたが、その質問に答えているだけの状態では、相談者には何も残っていない、ということが納得でした。とても勉強になりました。 そして、日常生活でもそれは意識していくだけでも(むしろそうでないと)、相談の場でも出来るはずがない、ということが突き刺さりました。キャリコンとして仕事していなくても出来るヒントがいただけました。
お世話になります。本日はありがとうございました。今回の講習は私には高難度でした(質問を考えるワーク)。また更新講習以外でも受講させていただいており、都度、『相談者ファースト』『キャリアコンサルタントが知りたいことを質問するのではないよ』と何度もお聴きしているにもかかわらず、やはり自分が聞きたいことを質問していました。「成長しないなぁ。」と反省することしきりです。
先生が言われていた「日常的に意識する」ことを心掛けて、一歩ずつ進んで行けたらと考えております。
当日の講座の様子
アンケートにご協力をいただいたみなさま、ありがとうございます。
まだの方も、よろしければぜひご感想をお聞かせください。
改めて、弊社講習を受講いただきありがとうございました。
午前の『学生・若者支援』ではワイワイと、午後の『質問力アップ』ではシリアスな
雰囲気での講座となったようです。
いただいたアンケートを拝見すると、どちらの講習もしっかりと学んでいただけたとの
声を沢山いただきました。弊社としても嬉しい限りです。
また、今回受講いただいた皆様の中に、1級、2級CC技能検定に挑戦される方は
いらっしゃいますか?
そんな方は『1級・2級CC技能士のWeb座談会』も要チェックです。
合格者がどうやって試験に臨んだか?リアルな体験談を聴くことができるイベントで
実技試験のような、今一つ掴みづらい所のヒントも得られると思います。
詳しい内容や日程については、以下のリンクをご参照ください。
- 1級キャリアコンサルティング技能士が語りあうweb座談会
-今伝えたい、指導者のあり方とその魅力-
(詳細・申込・日程一覧はこちら)
- 2級キャリアコンサルティング技能士 合格者web座談会
-2級合格に向けた準備・工夫・心がけと今後の活動目標-
(詳細・申込・日程一覧はこちら)
それでは、また次の講座でお会いしましょう。
このたびはご参加ありがとうございました。
弊社の国家資格キャリアコンサルタント更新講習のご案内
弊社が企画・運営する国家資格キャリアコンサルタント更新講習について、
弊社ならではの特長やメリット、お客様の声、よくある質問(Q&A)などを
弊社ホームページにてご紹介しております。
この記事をご覧になって、「参加してみたいな」と思った方はもちろん、
まだ迷っている方や、他社と比較したい方も、ぜひ一度このページをご覧くださいませ。
2022年度下期・秋冬の更新講習のチラシも新たに出来上がっております。
詳しくは、このすぐ下のボタン「国家資格CC更新講習のご紹介ページはこちら」をクリックしてください。
みなさまのお越しを心よりお待ちしております。