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10月27日(木)国家資格キャリアコンサルタント更新講習(相談記録の書き方)の様子

10月27日(木)国家資格キャリアコンサルタント更新講習(相談記録の書き方)の様子

執筆者 | 八阪 義浩

10/27(木)に、ZOOMを用いたweb形式にて、
「国家資格キャリアコンサルタント更新講習」

~シンプルで効果的な相談記録の書き方トレーニング~
を開催いたしました。

こんにちは。働く楽しさ研究所・八阪です。
2022年度も下期を迎えましたが、実はこの日の更新講習が下期初開催でした。
10月に入ってからは技能検定対策講座が増えていましたので、
更新講習は久し振りで、なんだか新鮮な気分で登壇できました。

平日の夜間ですので、こぢんまりとした講習になりましたが、
その分1人1人の疑問点を拾ったり、学びたいことへのフォローができたり、
充実した3時間を過ごしていただけたのではないかなと思います。
ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。

それでは、ここからは講習のポイントを振り返ってみましょう。
講習の中で大事なことの一部をピックアップする形で紹介しています。
当日ご参加いただいた方は復習に、参加をご検討中の方はお申込みへのきっかけに、
この記事を活用してくださると嬉しいです。

相談記録の書き方」の講習の振り返り

相談記録を書く時も面談と同じく相談者第一であること。

最初にお伝えした要点でもあり、最後のまとめでもお伝えしたことでもあり、
ここが一番の講習の肝だということは参加された方もお分かりかと思います。

相談記録を書く時は、一般的には「相談者が帰った後」ですよね。
相談者が見ていない場面で、そして他のCCも見ていない場面で、
自分の面談を振り返りつつ整理をする…そんな時にこそ、CCとしての本心が顔を覗かせます。

もし上手くいっていない面談だとしても、隠そうと思えば隠せてしまう。

そんな状況でも誠実でいられるのか、あるいは自分の保身に走ってしまうのか。
相談記録は、それを書く時にCCとしての資質を問われてるのだと言えます。

自分にとって不都合で恥ずかしいコト(例:面談の失敗)を隠していることが
本当に誠実だと言えるのでしょうか。

また、講習の中では、記録を通して成長をすることの大事さもお話ししましたね。
失敗を隠してしまうことは、CCとしての成長をする機会を
自ら放棄していることに気づいているでしょうか。

確かに、面談が上手くいかないことは往々にしてありますね。
でも、それを記録のうえで触れずに「隠しておいた」としても、
そもそもすでに、その上手くいっていない面談を相談者に対して実施していますよね。
そう、いくら記録上で隠したところで、
一番大事な相談者に対しては、もうアウトプットしてしまっている
のです。

ではなぜ相談記録でうまくいかなかったことを隠そうとしてしまうのでしょうか。
“誰に”見られることを恐れているのか、そこを考えてみて欲しいのです。
相談者よりも、その誰かさんを気にしている/優先しているということですよね。
誰かさんに失敗を見られることを恐れる姿は、CCとして・プロとして、本当にそれでいいのか、
自問自答をして振り返ってみて欲しいです。

それからもう一つ。

数字で根拠を示せないからこそ、関係構築が重要。

これは講習の後半で、類似業種として医療・看護の世界との類似点と相違点を
取り上げたときにお話したことでしたね。

相談者がなぜ面談に来る必要があるのか。
それをわかってもらうだけでも大変なハードルがあること、
また「自分は大丈夫だから、いらないから」と思っている相談者は
どうしても支援が途切れがちなこと、そのあたりを触れていた時のことです。

例えば医療や看護の世界であれば、熱が40℃ありますとわかれば、
仮に医者や看護師でなくても「それは病院に行くべきだろう」と誰でもわかりますね。
実際に言われた人が病院に行くかどうか、行きたいかどうかはさておき、
なぜ病院に行くことを促されるのか、その意味自体は非常に分かりやすいです。

一方でわたしたちCCが扱うキャリア・働き方・生き方に関する課題は、
なかなか数値には表せない
ですよね。
自己肯定感が低いと見立てっても数値にはならないですし、
これからのキャリアプランを見直しましょうと言っても、
その必要性の度合いを客観的には示せない。それが私たちの仕事の難しさでしたね。

どうしても数字で客観的に示せない以上、
支援・面談が必要な理由は、相談者の主観に頼らざるを得ないです。
その相談者の主観に大きな影響を及ぼすのが「関係構築」になる、という話でした。

では、それほど重要な関係構築について、
今まではいったいどれくらい相談記録に書けているでしょうか?

ただひたすら起きた事実や得た情報を羅列していても、
それはただのメモに過ぎない、という話もしましたね。

どこを問題と見立てて、その問題点をお話しいただくために
どんな工夫をして相談者との関係構築を図ったのか。

支援がすぐ途切れがちな「キャリア」という抽象的なテーマを扱うわたしたちCCこそ、
数字に変わる根拠として、関係性の大事さを今一度認識しないといけないのです。
相談者のどの部分に、どう関わったのか、なぜそうしたのか、結果はどうだったのか…。
しっかり書けるようになってくださいね。

参加された方の声

では、ここからは今回の講座にご参加いただいた方のアンケート内容をご紹介します。

今回の講習全体をとおして、テクニックだけを学ぶのではなく、相談記録の意味、目的についても、改めて考えることができました。今回、本当に記録が必要なこと、他のスタッフと共有すべき情報が何かを教えて頂き、これまでの自分の記録に欠けていたものに気付くことができました。教えて頂いたことを知識だけにとどめることなく、実践することで、より良い関係構築、関わりができるよう精進していきたいと思います。

これまでの記録の書き方はまさに「なんとなく」でした。それでも面談はどうにかこなせていたからいいか、とどこか自分に言い聞かせている節があったのですが、この講習でそれではいけないと気を引き締めることができました。相談者の方が横で見ていたら納得してもらえるのか、と問われたときにガツンと来ました。明日から記録との向き合い方を変えていきます。

自分はちゃんと相談記録を書けていると思っていたのですが、まさに「思っていただけ」で実際にはそうではなかったと思い知らされました。人に読んでもらっても恥ずかしくない記録を書けるようになりたいと思いました。

当日の講座の様子

アンケートにご協力をいただいたみなさま、ありがとうございます。
まだの方も、よろしければぜひご感想をお聞かせください。

すごく熱心に相談記録を書こうとしているシーンが写真になったので、
記事を読んでくださっている方にも、当日の雰囲気が良く伝わるかと思います。
なんとなくではなく、きちんと考えて記録を書く。
理屈ではわかっていても「やってみて」と言われると難しいんだなということも、
当日の参加されたみなさまの表情からわかるのではないでしょうか。

人の人生に関わる仕事ですから、簡単であるはずが無いのです。
難しいことだからこそ、きちんと「価値ある記録」を残せるようになってくださいね。

それでは、また次の講座でお会いしましょう。
このたびはご参加ありがとうございました。

弊社の国家資格キャリアコンサルタント更新講習のご案内

この記事をご覧になって、「参加してみたいな」と思った方はもちろん、
まだ迷っている方や、他社と比較したい方も、ぜひ一度このページをご覧くださいませ。
2022年度下期・秋冬の更新講習のチラシも新たに出来上がっております。
詳しくは、このすぐ下のボタン「国家資格CC更新講習のご紹介ページはこちら」をクリックしてください。

みなさまのお越しを心よりお待ちしております。