10/30日(日)に、ZOOMを用いたweb形式にて、
「国家資格キャリアコンサルタント更新講習」
~相談者の思考転換につながる質問力アップトレーニング~
~学生・若者支援に関わるキャリアコンサルタントに本当に必要な面談技術と心がけ~
を開催いたしました。
こんにちは。働く楽しさ研究所サポーターの木上(きがみ)です。
この度も弊社の講習を受講いただきありがとうございます。
この季節、寒くなってくると飼い猫が甘えてくるようになります。
先月ごろまでは寄り付かなかったのですが、現金なものです。
膝の上に乗られると足が痺れるのですぐ降ろしますが
夜の布団の中では暖かくて重宝するんですね。そう、私も負けじと現金です(笑)
さて、今回実施したのは2講習(質問力アップと学生・若者支援)ですが
私はサポーターとして『学生・若者支援』に御一緒させていただきました。
グループワークが停まりそうになったら促すのが私の役割なのですが
今回は全く出番が無いほどディスカッションが円滑に進んでいましたね。
本講習が良い学びに繋がったのであれば、弊社としても嬉しいところです。
それでは、ここからは各講習のポイントを振り返ってみましょう。
午前の講習(質問力アップ)に私はご一緒していませんが、講師から要点のメモを受け取っています。
当日ご参加いただいた方は復習に、参加をご検討中の方はお申込みへのきっかけに、
この記事を活用してくださると嬉しいです。
「質問力アップ」の講習の振り返り
講師曰く『自分が「知っている/わかった」というのは
ある種の奢りを生んでしまいます。』
知っている!分かった!と思った瞬間、ついCC自身の経験に当てはめて
話を進めそうになることがあります。
例えば、こんなフレーズ。
分かりますよー!テレアポって大変ですよね。
世間話なら”あるあるトーク”で盛り上がるのかもしれませんが
CLが訴えたいことを汲み取るためには、そのCCの先入観が邪魔になります。
テレアポは業態や商品によってオペレーションが変化します。
時代によっては、テクノロジーも大きく進化しています。
そもそも、従事するのは別の人です。見え方もそれぞれで、限定的です。
それを一括りにしてしまうのは、ちょっと無理があると思いませんか?
業界や職種の一般論的な知識が役に立つことが無いわけではないのですが、
一般論に当てはめて話を聴いてしまうと、CLとCCのイメージにズレが起こります。
先入観に引っ張られるくらいなら、いっそのこと何も知らないほうが
CLのお話を素直に聴けて、円滑な面談ができるかもしれません。
そして講師は、こう続けています。
似たものを知っていただけで「わかったつもりになっている」のは
CL理解を手抜きしている状態です。
「わかろうとする努力を惜しまない」こと。そこまでやってこそプロの支援です。
そもそもCCが特定の職務を理解しておく必要はありません。
どれだけ頑張っても『わかったつもりになっている』程度だからです。
前述したようにCCの知識とCLの実体験は、やっぱり別物です。
CCが本当に理解しなければならないのは、
目の前にいるCLが本当に”わかって欲しいこと”です。
CCが知っていること(先入観・限定的な情報)を面談に持ち込むより
CLが見たこと、感じたこと耳を傾け、CL理解を深めましょう!ということでした。
「学生・若者支援」の講習の振り返り
講師曰く『上下関係を元にした、教えるー教わるの関係性がいかにリスキーかに注意しましょう。』
大学や高校・専門学校等の教育機関では、
就活の方法をカリキュラムに組み込んで教えているところがたくさんありますよね。
そして、そこに通う学生(=CL)は、勉強する(教わる)ことを本業として、
小学生の頃からずっと取り組んで今まで生きてきました。
だから、教わるスタンスでCCの元へと訪れるのは自然な流れかもしれません。
でも、キャリアコンサルティングは、決して教えを授ける場ではありません。
このギャップに戸惑うCLが沢山おられます。
今まで授業についていくのに必死だったのに、就活シーズンになった途端に
「卒業後のことは自分で考えましょうね」と放り出されてしまうからです。
わたしも大学のキャリアセンターで支援をしていましたので、
そのCLの戸惑いを本当に肌で感じていました。
だからこそ、学生支援に携わるCCならではの、丁寧な支援が必要になります。
これから”就活”をきっかけに、自分と向き合うことになりますが
だからと言って、すぐに自立して歩き出せるわけでもありません。
「おすすめの業界はありますか?」
「履歴書を添削してください」
切実な表情で『教えて欲しい』と頼られると、助けたくなる気持ちも分かりますが
教えることによってCLの自立を妨げてしまいます。
学生・若者にとって、将来を考える時間そのものが成長の機会でもありますので
何が本質的な成長なのかを見失わないことが大切です。
つまり、教えるのではなく、考えてもらうのがCCの基本姿勢だという事でした。
続いて、講座後半のワークでは
我々CCが生きてきた時代の常識と、学生・若者が生きる未来の常識とでは
大きくかけ離れていることを学びました。
100年前の価値観が本当に通用すると思いますか?
このように講師が解説していましたが、インパクトのある一言でしたね。
講師がお伝えしたように、変動が激しくなる未来の社会で、古い価値観は通用しません。
でも一方で、誰かの昔話や経験談には、ある種の重みと説得力があります。
変な表現ですが、説得力が『あってしまう』とも言えるんですね。
それゆえに、若者を引き寄せるマグネットの磁力も強力なんです。
だって、未確定な未来ではなく、実際に起きた出来事・事実ですから
『正しいように』聞こえてしまいます。
そう言う意味でも、CCの立場で昔話をすることは避けるべきなんです。
昔話をしたいと思っているのはCCだ、ということも忘れずに。
そもそもの話になりますが、面談で昔話をしている時間があるなら
CLが話したいこと、感じていることをトコトン聴いて
考える機会、成長の機会を沢山もってもらうことに力を注ぐ。
大人に教えてもらうまで動かない『マグネット君』ではなく
自ら考えて動くことができる社会人を送り出しましょう。という事でした。
参加された方の声
では、ここからは今回の講座にご参加いただいた方のアンケート内容をご紹介します。
通常の相談業務の中で、より良い質問が相談者の満足に通じると考え受講させていただきました。
〈常に「相談者第一」を意識して質問できているか〉ワークの結果で、情報収集のための質問が最も多かったことは予想できましたが、言葉に頼りすぎているとも感じました。
「質問力」ですが、まず相談者を知る、想像するといった、発言する前にやるべきことが多くあると思いました。これが、今回の講習では一番大きな気づきとなりました。
講師の八阪先生の事例が今回の講習ではとても勉強になりました。
また、社会の変化について、通信手段を例にわかりやすく示していただき、世代間ギャップの大きさを再認識できました。そして、若年者とCCの関係性を理解した上での対応や、相談者の意思を尊重する態度が重要であることも確認できました。
これからの相談業務でも実践していきたいと考えています。
実際に学生の支援も行う場面があるキャリコンの1人として、学生にとっての自分の発する言葉の影響力を考える機会になりました。フラットな関係を築いているつもりでも、クライアントに求められれば誘導とも捉えかねない情報提供をしてしまっている可能性があること、本当に気をつけるべき点だと感じました。姿勢を再度改めたいと思いました。
リラックスして参加できる楽しく柔らかい講座の中で、自分自身に問う厳しさを改めて感じさせていただきました。誰かの人生に触れることの覚悟を忘れずに、最善を尽くし支援に携わっていきたいと思います。
内省を深める良い機会になりました。 ありがとうございました。
当日の講座の様子
アンケートにご協力をいただいたみなさま、ありがとうございます。
まだの方も、よろしければぜひご感想をお聞かせください。
そして、あらためて、弊社講習を受講いただきありがとうございまし。!
わたし・木上が御一緒した午後の学生・若者支援のグループワークで
『履歴書を白紙で持ってきた学生にかける第一声』についてですが…
何年か前、実際の面談で同じシチュエーションになったことがありました。
当時は冗談っぽく笑いにすることで、CLも肩の力を抜けたようですが
『笑ってほしかったのは誰だったの?』と振り返ると…わたしも要反省ですね。
でも、笑顔が沢山あることは幸せなのではないか?と、葛藤もしています(笑)
それでは、また次の講座でお会いしましょう。
このたびはご参加ありがとうございました。
弊社の国家資格キャリアコンサルタント更新講習のご案内
この記事をご覧になって、「参加してみたいな」と思った方はもちろん、
まだ迷っている方や、他社と比較したい方も、ぜひ一度このページをご覧くださいませ。
2022年度下期・秋冬の更新講習のチラシも新たに出来上がっております。
詳しくは、このすぐ下のボタン「国家資格CC更新講習のご紹介ページはこちら」をクリックしてください。
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