7/17(月・祝)に
「1級キャリアコンサルティング技能検定対策講座 面接お手本編」
を開催いたしました。
※本講座は、過去に弊社の技能検定対策講座に参加されたことのある方限定の講座です。
こんにちは。働く楽しさ研究所・八阪です。
冬の試験からは一番遠い時期に当たる夏のこの時期の講座開催は今年が初めてで、
「果たして本当に集まってくださるのかなぁ」なんて心配もしていたのですが、
1級チャレンジャーのみなさんは本当に熱心でいらっしゃいますね。
この日も10名を超える方に講座に来ていただきました。
合格率が非常に低い難関資格だからこそ、そして合格したい意欲が強いからこそ
早い段階から準備をしようという方もたくさんいるのかな、と思っています。
この日には参加できなかった方からも、
お手本編講座に関するお問い合わせをたくさんいただいております。
あらためて1級合格を切望されるみなさんの期待と、ちょっとした焦りも感じますね。
まだ今の段階では、課題点が見つかったとしても十分改善可能ですから、
あまり焦らず慌てず、ご自身のクセや傾向、不足点、
そして何よりできているところの抽出も、弊社の講座で一緒に取り組んでいきましょうね。
それでは、ここからは講座の要点をわたしと一緒に振り返っていきましょう。
当日ご参加いただいた方は復習に、参加できなかった方は新たな気付きのために、
指導レベル(1級)への到達・合格に向けた成長に
繋げていただければ嬉しいです。
「1級 面接お手本編」の振り返り
面接試験のテクニック云々や個々の事例の進め方の前に、
指導者として背負う責任の重さをまず考えてみましょう。
今回の講座の中で、おそらく受講者の方が一番驚かれたポイントであり、
また一番印象に残ったポイントはここだったのではないでしょうか。
わたし自身がロールプレイの冒頭、自己紹介の直後に触れた内容ですね。
実際の試験の場で、必ず言わないといけないわけではなくて、
どちらかと言えば「言わなくてもいいけど、心から理解しておいてほしい」という意味も込めて
今回は敢えて言葉にさせていただきました。
指導を受けに来る事例相談者は、ほとんどの場合CCとしての活動歴は非常に浅いです。
次回の試験でどうなるかはわかりませんが、過去の例だとCC歴は1年~2年程度、
指導を受けた経験はないか、あっても自分の職場で先輩からアドバイスをもらう程度、
そんなまだまだ若葉さんなCCに対して、(ほぼ)初めてかっちりとした指導面談という形で
対面するのがみなさん自身になるのです。
このときに、自分がいかにうまく指導してやろうか?ということにばかりに気を取られていて、
指導という行為がこの事例相談者にとってどんな意味を持つのか、そこまで考えが至っていない
という方がたくさんいらっしゃいます。
今日のロールプレイ後のフィードバックで、「初めて指導を受けに来ました」と言った
事例相談者に対してわたしが考えていたことをお話させてもらいました。[[name1]]さんは覚えていますか?
初めて指導を受けるときの緊張感や不安感。
そして初めてだからこそ、そこでついてしまう”指導という行為”に対する印象…。
この記事を読んでいるみなさんは、自分自身が初指導の担当なんだという認識を持って
事例相談者と向き合えていたでしょうか?
指導者に求められる”育成視点の関わり”とは、
CCという一人の専門家の成長過程に対して、どれだけ責任感を持っているかです。
自分が指導を担当したあと、事例相談者はどんな気持ちになっていますか?
指導を受けて良かったな
指導を受けることで成長できたな
そんな実感を得てくださっているでしょうか?それとも、
こんなに嫌な思いをするなら、もう指導なんて受けたくない!
となってしまってはいないでしょうか。
指導者が指導をすることで、事例相談者にどんな意味や効果があるのか。
そこをもう一度見つめ直して欲しいです。
今回のロールプレイでは、事例相談者の頑張ったことや、やりたかったことに対して肯定的に聴き、
折に触れて良いところを認めたり褒めたりする関わりがたくさんあったことに気づいたはずです。
でも、それも単に関係構築だから褒めようとか、
褒めた方が受かりやすいからやろうとか、そんな打算的な考えでやっているものではないんです。
指導をを受けることは良いことだ、前向きになれるんだと実感していただくこと。
今日初めて指導を受けるんです、という事例相談者がどれほどの不安を抱えてきたか、
怒られるかもしれないという怖さと、自分なりにやってきたことがあるんだという自信と、
でもそれを壊されるかもしれないという防衛心と、
上達するためには自分を変える必要があるかもという前向きさと…。
事例相談者は、本当にたくさんの気持ちを混ぜて持ってこられます。
その混ざり合っている気持ち1つ1つを、本当にCC2年生の目線に立って見ることができていれば、
理論や理屈を振りかざして賢いふりをしたり、自分が合格したいからと言って型にはめるような
事例相談者を置き去りにした関わりは、決してやらないはずなんです。
でも、もしそれをやってしまっていたとしたら…?
今回のお手本編のような、事例相談者の真っすぐな気付きは起こらないですよね。
事例相談者に「指導を受ける意味・価値」を感じてもらうことで成長の道筋を創る。
指導者はそこまで責任を負っているはずです。
良い指導ができれば、事例相談者はこれからも定期的に指導を受けて自分を見直すでしょうし、
もし悪い指導や自己中心的・誘導的な関わりをしていれば、
事例相談者は「指導を受けること自体」に嫌気がさして、誰からのチェックも受けないまま
自己流の支援(と呼べるかどうかもわからないもの)を相談者に提供してしまいます。
1回のセッションがうまくいけばOKではありません。
30分を上手にこなせればOKでもありません。
支援のプロを育成するとはどういうことなのか、そこまで考えたうえで、
事例相談者との良い関わり方がどんなものか、1つ1つの応答の中で考えられていたか、
この記事を読んでいるみなさんも、ぜひご自分を振り返ってみて欲しいです。
では、ここからは、今回の講座にご参加いただいた方のアンケート内容をご紹介します。
今回はものすごくたくさんの方からの感想をいただいておりまして、
さらにその1つ1つがとても熱くて重厚なものでしたので、本当は全部ご紹介したいのですが…。
またどこかの機会で、あらためてご紹介したいと思いますので、ぜひ楽しみにしていてください。
1級 面接お手本編 参加者の声
今回もとても勉強になりました。ありがとうございました。
1級技能士の試験に何度か落ち続ける中、独学で試行錯誤を続けてきましたが、今回の「お手本編」を見せていただき、自分自身の面談の「このままでよいところ」と「磨いていかなくてはならないところ」が見えたように感じています。
何度も試験に落ちてしまうと、自分のスタイルや考え方がともすれば「間違っているのではないか」という迷いに陥ってしまうこともありますが、これまでのスタイルや考え方のうち、「このままでよいのだ」と思える部分を見つけられたのは大きな収穫だったと感じています。
反対に「磨いていかなくてはならないところ」として気づいた点が、大きく分けると2点ありました。
1点目は、自分自身のスタイルや考え方の「方向性」はともかく、その「精度」や「伝え方」については高めていかなければならない、ということです。お手本ロープレで精度の高さを見ることができ、目指すレベルが一気に具体化したと考えています。
2点目は、自己一致度の高さでした。口頭試問と解説を聴いていて、講師の八坂先生がいかに自己一致度の高い面談をされているのか、またそれを「わかりやすく」「正確に」言語化して説明してくださったのを聞きながら、自分自身の自己一致度を高めていく必要性を痛感しました。
引き続きお世話になりますが、どうかよろしくお願いいたします。改めて、今回もありがとうございました。
より良い支援をしたいという向上心を持ち頑張ってケース記録を作成した事例相談者を真摯に丸ごと受け止めるという姿勢を、八阪先生のご対応から強く感じました。
前もって決めつけないことも重要、一方で指導に使えるかもしれない問いかけ、言葉のストックを持っておく。意図を持った関わりは一朝一夕にできることではなく、実際の事例指導を重ねることでじくりと身につけていくことだとあらためて感じました。
また、八阪先生と事例相談者役のかたとのやり取りから、ロープレと思えない迫力を感じました。もちろん八阪先生の力であることが大きいと考えていますが、事例相談者のかたが事前にしっかり準備されたこともその理由ではないかとも思います。とてもよいやり取りを見せていただき、学ぶところが非常に多かったです。ありがとうございました。
今回のロープレで使用したケースは、私自身が第12回の試験で当たったケースと同じでした。同じ情報(設定)でも指導者の関わり方でこうも違う展開になるのかと衝撃でした。受検前にも八阪先生の講座に参加し、教えていただいたことを都度吸収して、心構えや本当の相談者第一とは…等、理解したつもりでしたが、実践できていないと改めて思いました。実技試験直後、自身のロープレを記録したものが手元にあるのですが、読み返すのが恥ずかしくなるほど(苦笑)、事例相談者ではなく事例に目が向いてしまっている事が明らかでした。
お手本編では、始まって数分で相手が安心できる雰囲気作りをされていたこと、事例の説明の仕方から事例相談者の特徴を掴んで、承認できるところは言葉で伝える、など関係構築に繋がるポイントも大変勉強になりました。
CCが指導の時間の中で、自身の面談を振り返る際、当時のCLの反応や表情を思い出そうとした時にしっかりと待つことも必要な時間なのだと思いました(私が指導者だと少しでも沈黙になりそうになると、次々発言してしまう)
試験対策の勉強や仕事での相談時間に加え、日常生活の中でも、“相手が言って欲しいことを考える”を、意識して過ごしたいと思います。論述でも、今回学んだポイントを実践して活かせるように、しっかりアウトプットしていこうと思います。
初めて事例相談に来てくれた事例相談者がどんな思いでいるのか?事例相談者のこれからの面談を左右してしまうほどとても大事な場であり、その責任を背負っているということを、まずは肝に銘じておきたいと感じました。「怒られる場でも、ダメ出しされる場でもないよー。」と安心して話せる場作り、そしてそれを30分間実践していくことが大事ということを意識しておきたいです。どうしても改善してもらいたい点に目がいきがちですし、それをストレートに伝えてしまうとダメ出しになってしまいます。
どのように関わっていけば、事例相談者が受け取れるようになるのかということを常に意識しておきたいと思います。今回の「大変ですよね。しんどいですよね。」と事例相談者を尊重するようなことを挟みながら、柔らかく、かつ的確に伝えていくというのも参考にさせていただきます。
また意図がうまく伝わっていない場面。問いかけた内容とズレた回答が返ってくるときは、伝え方の問題かもしれませんが、「事例相談者が見たくない部分なのかもしれない、何があるのか?」と警戒するというのも、とても参考になりました。
そして普段から、話をどう展開しようとしているのか?というのも意識しておきたいです。
「ただ、けど、つもり、〜してあげたい」等の言葉の次にくるもの、言葉の裏にあるものを感度高く感じられるようになっていこうと思います。
今回は面談後に、意図を解説していただき、私にはまだまだ持ててない視点も多く、とても参考になりました。普段から言葉のチョイスへの感度含めて、感度アップ、人間力の向上に努めていきたいと思います。
様々な気付きをいただき、ありがとうございました!
当日の講座の様子
アンケートにご協力をいただいたみなさま、ありがとうございます。
まだの方も、よろしければぜひご感想をお聞かせください。
この日も本当にみなさんが熱心に学んでくださっていたのが画面からも伝わってきて、
わたしも「頑張ってロールプレイにチャレンジした甲斐があったな」と嬉しくなりました。
お手本編なんてネーミングにしてしまったがゆえに、
わたし自身がプレッシャーを感じることもあるのですが、
それでも良い指導を行なうためのポイントは、たくさんお出しできたかと思います。
後日また動画で学ぶ際には、一時停止をして解説したシーンについて、
解説内容そのものだけでなくて、
「止めて解説できるくらい、指導内容を細かく覚えている」
ということについても、ぜひ注目して欲しいです。
それくらい、自分が今指導者として何をしようとしているか「説明できる」ということです。
1級を目指すなら、俯瞰して見る力はぜひ鍛えていきましょうね。
それでは、今回はこのあたりで。
また次のお手本編講座でお会いしましょう!
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