7/27(木)に
1級キャリアコンサルティング技能検定対策講座 ~面接実践編~
を開催いたしました。
みなさん、こんにちは。働く楽しさ研究所・八阪です。
この日は約2か月ぶりでしょうか、参加者のみなさんにロールプレイをしていただく
1級の面接実践編の講座を開催いたしました。
かなり早い段階からお申込みをいただいた方も多くて、
また開催日が近づくごとにどんどんお申込みも増えていって、
最終的には30名近い方にお越しいただきました。
そのお申込みがどんどん増える様子を見ながら、
みなさんがどれほど悩んで・困っておられるかをすごく実感したので、
そこにどう応えていくか、どれくらいお役に立てるかを
あれこれと考えながらお話をさせていただきました。
少しでも指導者としての成長のきっかけにしていただければ嬉しいです。
さて、それではここからはこの記事の中で、
講座の要点をわたしと一緒に振り返っていきましょう。
当日ご参加いただいた方は復習のために、
今回参加できなかった方はご自身の新たな気付きのために、
ぜひこの記事を通して学びを深めていってほしいです。
「1級 面接実践編」の振り返り
CCのやったことを本当に褒めて良いのか、
SVがCCを褒めるとはどういう効果をもたらすものか、よく考えること。
今回はロールプレイに挑戦された方が2名でしたので、
いつもの3名体制の時に比べて、ゆっくりと細かいところまでフィードバックができました。
たくさんのポイントがあったかと思いますが、わたし自身もあらためて振り返った時に、
今回の一番の肝になるんじゃないかな、という部分を取り上げてみました。
技能検定の公式HPにある「採点官の所感」にもあるように、
まず指導者(SV)と言っても、目の前の人(CC・事例相談者)への受容や承認は
関係構築をしていくうえでは欠かせないですよね。
今回参加されたみなさんも、そこは十分にわかっておられたかな、と思います。
そのうえで、先ほどピックアップした視点を持てているかを考えてみて欲しいのです。
指導者(SV)という立場の人間が、CC歴2年の関わりを
それはいい関わりですね
ちゃんと○○できていますね
と言ってしまうと、それは”正しい関わり方だ”や”自分のやったことは間違ってないんだ”
という伝わり方をする可能性が高いです。なんせ指導者から褒められているのですから。
では、そのCCの関わりは本当に褒めても大丈夫なのでしょうか?
間違いなくCL第一で、引き続きこれからもCLに対して実行して良い関わりでしょうか?
承認することによって”誤った学習”を引き起こすリスクを
どの程度考慮して褒めているのか、SVは合理的な説明ができないといけません。
ただ単に・あるいはCCが正しいと思い込んでいることを「やった」という状態と、
指導者から見ても間違いなく良い関わりだと言えるものが「できた」という状態は全然違います。
その違いを理解したうえで、CCの話を聴いて、本当に承認してもいいのかどうか
きちんと吟味してから関わらないといけないです。
否定が怖くて何でも褒めるのは、目の前の人(CC)を大切にしているとは言いません。
関係性を壊されたくないから何でもかんでも褒めたりしていると、
CCは、本来はやってはいけないはずのことを
だって、指導者からOKだってお墨付きをもらったんだから
と解釈して、相談の現場でCLに対して
おかしな関わりを繰り返してしまうリスクさえあるのです。
指導は何のために行なうのか、もう一度原点に立ち返って考えてみてください。
30分間のその場の雰囲気を保つためではないですし、
SVがCCに嫌われないようにするためでもないはずです。
一番守らないといけないのは、CCの向こうにいるCLです。
そのためにSVは指導をするのです。
もちろん、CCはCCなりに一所懸命やっていますし、経験も2年程度ですから、
至らないところはたくさんあります。
それをわざわざ持ってきて、SVの前に自分の失敗を晒しているわけですから、
その勇気に対して指導者がきちんと受容することや敬意を持つことは、必要不可欠です。
その勇気に応えるためには、何をしないといけないのでしょう?
その場でCCに好かれるか・嫌われるかではないはずです。
意味もなく対立したり、指摘したりする必要はないですよ。
ただ、褒める・認めることで何が起こるのか、どう解釈されるのか。
そこも慎重に考えたうえで関わってこそ、1級ではないですか?
褒める・認めることは、100%ポジティブな効果だけなのか?と言えば、決してそんなことはないのです。
関係構築をしたいなら、相手のやったこと・言ったことを褒めたらいい、認めたらいい…。
キャリアコンサルティングって、そんな簡単なものではないですよね。
だったら指導面談でも同じです。1級を目指すなら、これくらいのことは必須で押さえておきましょう。
そして、1つ1つの関わりの意味や効果を、もっともっとよく吟味してください。
褒める・認めるという関わりをどう使っていくのが良い指導になるのか、
“使い方”と”効果”に着目して指導面談を組み立てられるようになりましょう。
では、ここからは、今回の講座にご参加いただいた方のアンケート内容をご紹介します。
今回はものすごくたくさんの方からの感想をいただいておりまして、
さらにその1つ1つがとても熱くて重厚なものでしたので、本当は全部ご紹介したいのですが…。
またどこかの機会で、あらためてご紹介したいと思いますので、ぜひ楽しみにしていてください。
1級 面接実践編 参加者の声
今回初めてこの講座を申し込みました。他の人のロープレを拝見し、即座に先生のコメントを読みながら学べる勉強会は初めてで、大変勉強になりました。
まず今回の事例相談者役の方が迷われていたところ、例えば「自分のやったことは間違っていない」と信じていたり、何が問題だったか、なかなか気づかない事例相談者にどう向き合い、キャリコンとしての資質向上につなげて頂くか、や「関係構築のためには承認しなければいけない」と思い、実際、どのレベルまで出来ていたかの洞察なしに、事例相談者がやったことに対して支持・承認を繰り返してしまったり、緊張とSV自身の情報収集のために、口数が多くなり、自分のペースで要約したり質問責めになってしまう等は、まさに自分の課題・癖だと感じました。
せっかく幾つもの課題に気づけたので、そこをどうするかはこれから試行錯誤していかなければいけないと感じています。
また、ロープレ中の先生のチャットは、事例相談者役の方の頭の中・心の中だけでなく、「先生だったらこうする」も言語化してくださったので大変わかりやすかったです。と、同時に、事例指導者の意図がどれほど大切かを認識することが出来ました。
実際のロープレ中に、自分の意図を意識し、それを口頭試問で説明することは、今の自分には大変難しいことだと感じていますが、そこも大きな課題として、今後の練習で意識していきたいと思っています。
最後に、大勢の人が見ている中でロープレをするというのは、ものすごい緊張感や不安感だったと思います。役を演じてくださったお二人に感謝と労いの言葉をかけさせてください。
「本当にお疲れさまでした!」
八阪先生、今回も有難うございました。初めて面接指導編(見学)に参加してみての感想は、凄いボリュームだなぁと只々驚きました。冒頭の流れは2級までとは違うし、面談時間も30分だし、馴染みのないことが幾つもあり、まだまだ『自分と1級』の色が混ざり合ってません。
でも、面談が進んでいくうちに2級で勉強してたことを思い出していました。CCは意図を考えて質問しているか・感情や問題点等を共有できてるか等々。CCの立場かSVの立場かの違いはあれど、結局CLの為にどう関わるかが大切なんだと。そういう意味では国キャリも2級も1級も同じだなと思いました。
ただ、どうやってCCさんに気付いて頂くかの伝え方が物凄く難しいなと思いました。CLとCCの問題点を同時進行で考えていかないといけないのが本当に難しいなと。
私は2級の実技試験後に逐語を作ってました。振り返るのも精神的にしんどいし、時間も掛かって面倒臭いし、本当に大変でした。そしてその逐語を何度も何度も読み返して自分なりに何度も何度も振り返りました。
SVに相談に来るCCさんもきっと大変な思いをして何度も振り返ったその紙を握りしめて相談に来るんだと思います。そこまでしてでも何とかしたいと思って相談に来るCCさんは素晴らしい!そう思いながら、そしてそのことを伝えながら、CCさんに大切な何かに気付いて頂ける支援がいつか出来たら良いな、と思いました。まだまだ先は長いですが、この思いの先に相談者さんの笑顔が見えたら嬉しいです。
昨日はご教示を頂き、ありがとうございました。私自信、感じた事を述べさせて頂きます。
○先ずは当日急なお話にも関わらず、手を挙げられたロールプレイ挑戦者さんに対して、敬意の思いで一杯です。手を挙げられない自分はなぜか…1級には程遠いレベル、程遠いレベルで手を挙げることはダメなのか、それは私が感じでいる事、結局は人前で恥をかきたくないと思っている自分がいる…等と考えていました。
○普段からの自分の姿勢が大事だと、八阪先生が常に仰っていらっしゃる事なのですが、再度痛感でした。
キャリコンは誰のためか。前に出過ぎない。それは誰がしたかったのか、CLが望んでる?前に進めるだけが展開ではない、深める、広げる。CCの言葉だけでなく非言語も含めよく観て伝える…等々。
走り書きのノートを整理して、一つでも自分の中で腑に落としたいと思ってます。普段の生活の中から自分に身につくのだと感じました。
昨夜、八阪先生の講座に参加させて頂き、気持ちを新たにしています。…毎回こんなんではダメなんで、気付きから継続!それあるのみです。ありがとうございました!
ロールプレイを通じて、自分自身の面談の傾向に気づきました。具体的には、事例指導者としては、時間を意識して⚪︎分頃に⚪︎をやろうとか、次に⚪︎を聞こうとか、⚪︎を説明しようということを考えながら面談を行っていて、事例相談者にあまり集中していないということです。
また、これは事例相談者の経験を振り返って気づいたらことですが、そもそも、自分の話を聞いて欲しいという意識が強いようです。今回得られた気づきを次回の面談や本番の試験に活かせるようにしたいと思います。
今回の講座をとおして、事例相談者への態度、進め方、指導のすべてが、目の前の事例相談者を大切にした関わりだったのか、そして、それはCCがCLに対しての関わりと連動することを理解しているのかとご教示いただいたと感じています。
30分の時間を気にして自分の型にはめた面談を進めることを事例相談者が望んでいるのか。そう問いかけられている気がしました。私は自分中心の面談を進めてしまうとところがあり、何を気にしていたのだろうか?と思いました。時間やプロセスどおりに進める事に気を取られ、事例相談者を置き去りにしていた事にあらためて気づきました。
また、今回初めての気づきとしては、承認(褒める)ことにも意図をもって承認することを学びました。やった事と出来た事が違う。CLにとって良い効果をもたらしていたら出来た事として承認し、その理由が説明できること。
これまで私は、ただただ良いところを見つけて承認して褒めていくことを考えていました。それが関係構築につながると思っていました。あらためて指導者として承認も意図を持つためには、出来たことは理由を添えて承認出来るようになること、やったことはCLにとってそれはどういう意味があったのかを考えてもらう関わりが出来るように研鑽していきたいと思いました。
そして、常に本線はどこにあるのかを見失わないこと。事例相談者が相談したいことは何だったのかを掴んだ状態で面談を進めていくことで、事例相談者の話がそれていったとしても、自分が翻弄されることなく本線に戻すことができるのだと学びました。
今回も多くのことを学ばせていただきました。有難うございました。
当日の講座の様子
アンケートにご協力をいただいたみなさま、ありがとうございます。
まだの方も、よろしければぜひご感想をお聞かせください。
まだ試験まで半年以上ある時期の開催ですが、
みなさん1人1人の熱心な学びの姿勢がすごく印象に残っています。
ロールプレイに挑戦された方は、すごく緊張される環境の中での指導面談でしたが、
あれだけたくさんの方に見られる環境でやったことで、度胸もついたのではないでしょうか。
それに、やった人にしかわからない手ごたえ・課題感もあったはずです。
今からでも大丈夫ですから、1つずつ自分のクセ・課題を解消していきましょう。
そして見学していた方は、決して批評家になるのではなく、
面談を捉える力・発言や関わりの意図を説明する力を磨いてほしいです。
アンケートを見てもらえれば、みっちり書いている方がたくさんいますよね。
見たもの・学んだことをアウトプットする力を、もっともっと鍛えていきましょう。
次回の1級CC技能検定対策講座は、9月になりますが、久しぶりのライブ開催です。
直接お会いできる方はぜひお会いして一緒に学んでいきましょうね。
それでは、今回はこのあたりで。
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まだ迷っている方や、他社と比較したい方も、ぜひ一度このページをご覧くださいませ。
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みなさまのお越しを心からお待ちしております。
※7/11に一部講座の日程変更を発表しています。
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