9/3(日)に東京会場とzoomのハイブリッド形式で
「2級キャリアコンサルティング技能検定対策講座」
~面接準備編・面接お手本編~
を開催いたしました。
※面接お手本編の講座は、過去に弊社の技能検定対策講座に参加されたことのある方限定の講座です。
こんにちは。働く楽しさ研究所・八阪です。
この日は東京会場&オンラインのハイブリッド開催の2日目であり、
前日から数えて3コマ目・4コマ目の講座でしたので、体力面では結構きつかったのですが…。
それでも、初めて弊社の講座に来てくださった方や、
対面で会えることを楽しみにしてくださった方がたくさんおられるのは知っていたので、
絞りに絞った元気で頑張ろうと、気合を入れ直して講座に臨みました。
いざ始まってみると、温かくも真剣なみなさんの姿勢に刺激をいただき、
疲れを感じる間もなくあっという間の2時間半×2コマだったかなと思います。
座学でもロールプレイでも、時にちょっとしたジョークを入れてみたり、
学びの場が堅くならないように、適度にほぐしながら進めていましたが、
受講されたみなさんはリラックスして臨めたでしょうか?
会場におられる方には、コロナ禍前はいつも実施していた
「京都のお土産プレゼント」が久々にできて、それもちょっとした嬉しさでした。
弊社の良さが”雰囲気”と言われているので、
その良い雰囲気づくりはできたかなと思っています。
それでは、ここからは講座の要点をわたしと一緒に振り返っていきましょう。
当日ご参加いただいた方は復習に、参加できなかった方は新たな気付きのために、
熟練レベル(2級)への到達・合格に向けた成長に
繋げていただければ嬉しいです。
「2級 面接準備編」の振り返り
2級・熟練レベルは、CLの相談内容も、属性も、態度も選ぶことなく、
どんなケースでも一定レベルの面談ができることを求められています。
今回の講座に来られた方のなかには、初めて2級に挑戦される方も複数いて、
最初に疑問に思う箇所の1つがこの点なのではないでしょうか。
実際に講座の冒頭で質問を受け付けたときも、
国家資格CCと2級CC技能士の違いについて知りたい、という声が複数ありましたね。
試験時間が20分になること、採点の細目が違うこと、
事前に事例を描いたケースが送られてくることなど、
細かな違いは知っていたとしても、実際のところはどこがどう違うのか、
何を意識しないといけないのかまではなかなかわからない方もいると思います。
熟練と言われて、なんとなく上手な人なのか、何かに詳しい人なのか、
あるいは経験が豊富な人なのかと思いがちかもしれませんが、
大切なことはあくまでも「安定した面談ができること」です。
その理由について、この記事でも少し触れていきますね。
たとえば、一番よくある例として「年上の男性のCLが苦手」という方は
このCC業界にはよくいらっしゃいます。
おそらく上司や父親を想起してしまったり、あるいは実際に威圧的な方に会ってってしまった、
そんな経験があるのかなとも思います。
でも、これってCLからすれば関係ないことですよね。
今、自分は困ってるんだけど・・・
という状況にあるのは、どのCLでも同じはずなんです。
そんな風に困っているCLがいて、わざわざそのCLが時間と手間を割いて
相談をしに来てくださっているにも関わらず、
“わたしはあなたが苦手だから”という理由でアウトプットの質が変わってしまう…。
そのような状態で、本当にプロ・熟練レベルと言えるのでしょうか?
得意なジャンルや知ってる領域なら上手に面談できる、というのは当たり前のことです。
そして、この「安定的に面談ができる=どんなCLが来ても一定の質を保てる」というテーマに対して、
おそらく最もつまずきやすいのが、講座でお話した3つのワナのうちの3つ目、
CLから抵抗を示されたときではないでしょうか。
どうしても試験に受かりたい、と考える自分がいて、
そのためには面談をスムーズに進めたいという欲求に駆られてしまう。
でも、もうその時点で本来のあるべき姿からは歪み始めていますね。
CLではなくCC側の自己都合が出てきてしまっています。
受かりたいという欲求があるから受検をするのに、
それを支援・面談の中で示してしまうと、CLに対して条件を求めてしまう。
でも、シビアなようですが、CLにとっては、あなたが受かろうが落ちようが関係ないのです。
CLが抵抗を示したときに、それすらもCLの権利であり当然の反応の1つと思えるのか、
自分の合否がチラついて自己都合で面談の展開を動かそうとしてしまうのか。
この自分の内心をどう制御できるかが熟練レベルと国家資格レベルの差です。
その意味で、2級は強い自制心が求められる試験とも言えます。
困ったとき、迷ったとき、うまくいかないと感じるとき。
自分の都合で面談を動かそうとしていないか、
望まない反応をするCLさえも受容できるだけの心のゆとりがあるか、
そしてその広く包み込む温かさでCLが安心感・信頼感を感じてくださるか。
そこを突き詰めていくことが、どんな知識やテクニックよりも
大事なんだということを忘れずに、これから一緒に学んでいってほしいです。
「2級 面接お手本編」の振り返り
自分が望んだ方向の発言をCLがしたときこそ、要注意です。
嬉々として自分が面談を引っ張ろうとしていないか、冷静になりましょう。
毎回お手本編の講座を開催するときには、
CL役の方には「易しくも厳しくもせず、ただありのままで演じてください」と
お願いをしたうえで、どのケースかもわからずに面談を開始するので、
どんな展開になるか、そこからどんな学びが提供できるか、いつもドキドキしていたりします。
見ている方には落ち着いているように見えるかもしれませんが、
面談では集中をしつつも、そのあとの解説パートは、結構頭をフル回転させて、
良い収穫になるようにと神経を張り巡らせています。
ただ、今回に関してはすごく良い題材が生まれたので、
わたしも解説をしながら「ここは力を入れたい!」と思っていた内容でした。
それを、この記事でも振り返っていこうと思います。
今回のロールプレイでは、面談時間の終盤になってCLが
優先順位を付けるようにすればいいのかな…
と言い出したシーンがありましたね。
複数のやりたいことが重なっていて、1人では到底対応しきれないので
どちらかを選択すべきなのかという悩みを抱えているCLでしたから、
このCLの「優先順位をつける」という言葉は、一見すると大事なことに気づけたシーンのように
見えた方もたくさんいるのではないでしょうか。
でも、そこで私が取った対応は真逆でした。
優先順位をつけるという行為が意味すること、そこに注目したうえで、
優先順位をつけるとすると、何かを諦めることになりますが、
あなたはそれを望んでいるのでしょうか?
という問いかけをしました。
そして、CLが返してきた答えはもちろんNoです。
そんなどちらかを選ぶなんてできない、という話でしたね。
ここにヒントが隠されています。
そもそも何で相談に来たのか?という根本のところを押さえていれば、
“今、この面談がちょっと進みそう”という目先の欲求に負けることも無くなります。
赤の他人であるCCが優先順位をつける作業をしたところで、
CLは本当に納得して、何かを優先し、何かを後回し・あきらめるという判断ができるでしょうか。
もしそれで簡単に納得するレベルなら、そもそもCCに相談する必要なんてありません。
友人か家族か、身近な人に聴いてもらって、自分で判断して物事を進めるでしょう。
傍から見ればこうすればいいんじゃないか、と思えることであったとしても、
CLはそのとおりには向き合えないから、困っているのです。
客観的な視点で見ることは大事ですが、CLは往々にして「私の主観」こそ見て欲しいのです。
参加した方はお分かりかと思いますが、今回のケースはその典型例でしたよね。
そんなことはわかっている、それができないから困っている…。
もしCC側から「優先順位を付けましょう」なんて提案をしたら、
おそらくこのように跳ね返されてしまうであろうシーン。
そこでCLが、いかにもCCの提案したいであろう言葉を出してきたとき。
それは本当にCLの本心と言えるのかどうか。
その言葉を言ったからハイOK、じゃあ前に進めましょう、と考えていたのでは、
CLの言葉をアリバイにして、結局強引に推し進めているのと大差ありません。
面談は、前に進むことや解決をすることだけが正しいわけじゃない。
どこまでもCLのお気持ち、本心に寄り添っていくことこそ、CCが行なう面談の価値です。
この難しさと奥深さを、ぜひ今回のお手本編講座から学びとって、
それを普段の面談でも、試験の場でも活かしていただければ嬉しいです。
では、ここからは、今回の講座にご参加いただいた方のアンケート内容をご紹介します。
今回はものすごくたくさんの方からの感想をいただいておりまして、
さらにその1つ1つがとても熱くて重厚なものでしたので、本当は全部ご紹介したいのですが…。
またどこかの機会で、あらためてご紹介したいと思いますので、ぜひ楽しみにしていてください。
2級 面接準備編・面接お手本編 参加者の声
2級試験のポイントについて、全く異なる理解をしていたことにまず気付くことが出来ました。国キャリの延長線上くらいに考えており、国キャリ試験の面談の点数が平均より少しだけ高かった(82点)ため、このままロープレを重ねればいけるんじゃ??と勘違いしていました。八阪先生の講義を受けて本当に良かったです。
「上司に相談しましたか?」の問いがどれだけ相談者の気持ちに立っていない問いかという説明をしてくださいましたが、これ、面談ロープレで得意げに繰り出していただけではなく、業務のリアル面談でもしてしまっていました。
以後、じっくり相手の立場や環境、どんな思いで今ここに来たのかをしっかり考えたい(間が開くことはこわがらず)と思います。あとは下手な「試験対策」に陥らず、熟練レベルにあるべきコンサルタントとは、ということを熟考します。
相談者第一主義。やはり試験なので、シミュレーションに頼ろうとしている自分がいました。もちろん想定はしつつも、それと違うことになった時、そこで自分の意思で進めようとすると、それは何のためのコンサルティング/カウンセリングなのかということになってくるということを学びました。それを土台に一貫したご説明を伺え、勉強になりました。
面接お手本編は複数回拝聴しております。単なる事例検討・答え合わせではなく、どのようにCLに関わるよう意識するのか、面談を俯瞰してみる事とは、を体感できて楽しいです。
私は面談全体を俯瞰したり、先生のように今後の流れを予測しつつも目の前のCLがどう反応するのか注意する等マルチタスクができません。精一杯、目の前のCLが言ったことや感じているであろうことに喰らいつくだけです。だから面談の冒頭でせっかく拾えたヒントも、新しいヒントがくると心太のようにツルッと抜けていってしまいます。言わずもがな口頭諮問の答えが浅くなります。今期のロープレ練習では、ロープレ中に自分が何を考えていたのか・何を意図して働きかけていたのか・どうしていこうと考えたり方向修正しようとしていたのか、をきちんと向き合う復習を(面談くさがらずに)してみようかなと思います。ロープレは数をこなしてナンボだと思っていたけど、やり方を変えないと成長できないですよね…。表現力を磨くことも日々の生活でもっと意識してみようと思います。
オンライン講座も手軽だけど、対面での講座は生の息遣いや休憩中の雑談、そして駅までの帰り道で仲間との感想トークという美味しいメリットがあります。オンラインだと講座が終わったらすぐに主婦へとスイッチを切り替えなくてはなりませんが、対面講座だと帰りの電車の中でゆっくりと咀嚼できる時間を持てるのも良いなと思いました。またぜひ対面で参加したいなと思いました。
最後に。30回の結果をwebで見た時は、また落ちた…もう私には無理だ…と落ち込みました。そんな気持ちのタイミングで今日の講座を受け、やはり私は「CLにこんなふうにポジティブな変化を感じてもらえるようなCCになりたい!」「一生懸命考えて、誰かの為に時間を濃厚に使うのってカッコいい!」と思いました。私にとって二級への挑戦は仕事の為とか転職の為じゃなくて、なりたい自分に近づくための一歩なんだと思い出しました。今日から31回に向けて再スタートです。がんばります。今日もたくさんの学びと気付きをありがとうございました!
大切なことは試験に合格するための小手先の対応ではなく、CLさんを思うこと。また日々の自分自身の意識や振る舞いなどの積み重ねがキャリアコンサルタントとしての資質に繋がることに気づくことができて貴重な学びとなりました。
相談者の言葉の中でキーワードとなる言葉を覚えておき、その言葉の背景にある気持ちを考え続けることが大切だと思いました。と同時に、言葉に表れたことだけが真実であると思わないようにしなくてはなりません。相談者が正直に話す(話せる)とは限らないからです。相談者の表情・話しているテンション・声の調子など、全てから受け取らないと意味のある相談にならないと思いました。
CCは言葉を使うことが生業ですので、相談者の1人1人に応じてどういう表現が伝わるか・適切かを考え、使いこなせる語彙・フレーズのバリエーションを増やすことが必須です。本・映画・音楽等に触れるにつけ、人の心に届く真実の言葉を発する背景には、深い洞察が存在しているのだと思います。
人の人生の岐路に立ち会うからには、相応の覚悟と鍛錬をし続け、誠実かつ謙虚に向き合うことを肝に銘じることができました。
当日の講座の様子
アンケートにご協力をいただいたみなさま、ありがとうございます。
まだの方も、よろしければぜひご感想をお聞かせください。
会場の方も画面越しの方も、ロールプレイやそのあとの解説で
1つでも持って帰ろう・学びを深めようという姿勢が出ていましたよね。
実は会場の方には「落ちる人ってすぐわかるんですよ」なんて
秘話も少しだけお話しましたが…そういうちょっとした小話も
混ぜたりできるのは、ライブ講座だからかもしれませんね。
(オンラインの方は、お会いできた時のお楽しみにしておいてください)
「次の東京開催はもうないの?」なんて質問も、
参加された方からも、参加できなかった方からもいただいていますので、
なんとか日程を創るか、リクエスト開催の形式を再開するか、
実現に向けて準備をしていきたいと思います。
あとは、サインペンを忘れずに持っていきますね(笑)。
まさか絵本にサインを求められると思っていなかったので…。
そんなちょっとした楽しみや時間外の交流も含めて、
1日楽しく・刺激的な学びがあったことが、お写真から少しでも伝われば嬉しいです。
それでは、今回はこのあたりで。
また次の講座でお会いしましょう!
弊社の2級CC対策講座 特集ページのご案内
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