11/30(木)および12/3(日)に、zoomを用いたオンライン形式で
「1級キャリアコンサルティング技能検定対策講座」
~論述事例読み解き編~
を開催いたしました。
こんにちは。働く楽しさ研究所・八阪です。
12月を迎え、いよいよ論述試験の本番が来週に迫ってきましたね。
今回から論述試験の出題パターンが変わることもあり、
対策のしづらい難しさもあるなかで、みなさんもドキドキされている頃でしょうか。
“国家検定”という公平性が何より強く求められる試験で、
出題パターンを変えるというのは、なかなか予想していた方も少ないでしょうし、
回答時間も80分と従来の3分の2に減っているので、
どの質問が削られるか・統合されるか気になっている方もいらっしゃいますね。
わたしとしては、試験直前だからこそ、細かなところに気を取られて心配を増やすのではなく、
指導の目的やCCとしての基礎・基本に立ち返って欲しいと思っています。
あくまでも、1級の試験で見られているのは
「良い支援ができるCCを育てる」という考え方で指導を実践できるかどうか、
ここは変わらないのですから、出題パターンの変更に慌てることなく、
指導者としての健全な姿を芯として持ち続けて、試験に臨んでいきましょう!
さて、それでは、ここからは講座の要点をわたしと一緒に振り返っていきましょう。
当日ご参加いただいた方は復習に、参加できなかった方は新たな気付きのために、
指導レベル(1級)への到達・合格に向けた成長に繋げていただければ嬉しいです。
「1級 論述事例読み解き編」の振り返り
論述試験を3つのパートに分けて、自分が何に時間をたくさん使うか理解すること。
相手がいる面接試験と違って、論述は1人で解くので事前準備の効果が大きいです。
普段のわたしの講座内容や振り返りのブログ記事では
あまり取り上げることが無いのですが、今回は試験当日が近いこともあり、
ややテクニック的な部分にも触れてみようと思います。
しかしその前に…
※注意※
絶対に小手先のテクニックを知っただけでできたつもりにならないこと。
いつも言っていますが、合格率1桁の試験は小手先でこなせるほど生易しくはありません。
くどいようかもしれませんが、念には念を入れて注意喚起をさせていただきますね。
さて、あらためて冒頭のメッセージに触れていきますね。
論述試験は大きく分けて、
- 読んで理解すること
- 回答内容を考えること
- 実際に書くこと
この3つのパートに分けることができます。
これを、従来であれば2ケース120分、今回の試験からは1ケース80分で実施することになります。
そのうえで、時間と体力をどう配分するかについて、少し作戦を考えてみましょう。
1と2はかなり頭を使って知恵を絞らないといけないのに対して、
3については作業的な部分になりますので、かなり時間を測りやすいはずですね。
実際、わたしも論述試験の対策をするときには、
毎日のように過去問題を使って回答を書いていました。
3の書く速さを上げることが、結果として1と2の時間にゆとりを生み、
考える余裕はもちろん、心の余裕を生むことにもつながります。
そして、3の書く速さを上げるための案としては
- 回答を記入する速度(字を書く速さ)自体を上げること
- あらかじめ回答内容に目星や方針を持って臨むこと
- 最後まで事例を読んでから考えるのではなく読みながら回答を始めること
などが挙げられます。
このうち、2つ目はやや博打の要素が強いので、
わたしとしては、1つ目の「記入速度自体のアップ」と
3つ目の「読みながら回答」を検討してもらうことが多いです。
そしてここからが、みなさんに考えて欲しい・挑戦して欲しいことですが、
実際に過去問を使って、自分の記入速度を測ってみてください。
試験本番で、この”普段の記入速度”を超えることは基本的にはできませんから、
試験時間全体から記入にかかる時間を差し引けば、
事例を読んだり回答を考えたりする”検討時間”を最大どこまで取れるかもわかりますね。
自分が回答を記入するときに必要な最低時間が把握できれば、
おのずと事例を読む・考えることに使える時間もハッキリさせられます。
これがわかると、試験の様相がガラリとかわります。
例えば、記入に30分程度かかるようであれば、
(これまでの過去問題ならば)2問を90分で読み解く必要があります。
次の第13回試験からは、事例は1件・設問は5問ですから、
仮に今までの必須問題・選択問題と同じ設問を5問回答するとして、
そこにかかる記入時間が30分だとすると、残った時間は事例1件で50分ですね。
では、ご自身は試験会場で初めて見る事例に対して、
50分で事例を読み、内容を理解し、回答内容を吟味できるでしょうか?
実際の試験では焦りもあるでしょうし、初見の問題を解きますから、
解答の記入も事例の理解も、いずれも練習より時間がかかるでしょう。
50分といっても試験本番だとあっという間だよな…
実際に試験会場に行くと、書くべきかどうかや、どう書けばいいかを
迷ってる時間が結構あるんです…
こんな悩みを持ってしまう方も、きっといらっしゃると思います。
そういう方には、講座の質疑応答でも話した、
「CCの活動目的」と「指導の目的」という原点に帰ってくること、とお伝えしています。
(ちなみに、論述で失敗する人は、この悩みに直面した時に、書き方・語彙の収集などのテクニックに走ってしまいます)
自分が何に何分くらいかかるのかを概ね把握したうえで、次のステップとして、
その時間をより有効に使うにはどうすればいいかを考えること、それ自体は必要ですが、
自分がどう回答するかばかりに気を取られるのではなく、
1級CC技能検定という試験で問われる能力は何なのか、試験の本質からも逸れないこと。
そのために、先程挙げた「CCの活動目的」と「指導の目的」に沿うことを大事にして欲しいのです。
事例相談者がどうすれば、CLにもっといい支援をできるようになるか、
そのために指導者と一緒になって何に取り組むかを真剣に考えること。
こうしてあらためて文章にすると、当たり前中の当たり前、ど真ん中のお話です。
でも、試験で時間が足りない、思うように書けない、という課題に直面すると、
そこから生まれる不安から逃げることばかり考えてしまう人がたくさんいます。
厳しいようですが、その”不安な気持ち”の持ち主は、
決してCLでも事例相談者(CC)でもない、自分自身に他なりませんね。
ということは、自分の感情を優先した行動になっている、ということです。
論述試験の回答であっても、自分中心ではなく、
指導を受けに来た事例相談者や、その向こう側にいるCLのことを大切にできているのか。
面接準備編でもお話しましたが、ピンチの時ほど本音って出るものです。
その本音の部分で、相手第一を実践できるよう、
困ったらテクニックでかわすのではなく、原点に帰った回答を考えるようにしてください。
では、ここからは、今回の講座にご参加いただいた方のアンケート内容をご紹介します。
今回も、すごく熱心なコメント・感想をたくさんいただいております。
なるべく多様な意見・多様な気付きになるようにピックアップしましたので、
この記事を読んでいるみなさんにも、参考になれば幸いです。
1級 論述事例読み解き編 参加者の声
前回の1級試験は論述のスコアで落としてしまい、自分なりに試験結果を振り返って、解答内容の精度や具体性が1級レベルに到達していないのではないかと思い、ここをリカバリーするつもりで参加しました。
今回の講座で改めて気づかされたのは「事例文章をしっかりと読む」ことと「相談者の言葉(フレーズ)を丁寧に拾う」ことの大切さです。論述試験は制限時間があるため、設問に対する自分の解答を組み立てることに一生懸命になりがちですが、八阪先生の読み解き講座では「読み解く」という字の如く、相談者の背景にイメージを巡らす、登場人物のフレーズをしっかりとマ-クする…というように、事例文章を「読む」ということに軸足を置いていました。
私の場合、これまでは論述試験の設問もわかっているがために「事例相談者の問題点はどこかな…」と面談の流れや事例相談者の言動に注視するばかりでしたが、これだと、相談者がわかりやすく言葉には表さない、本当の気持ちや感情を見落としてしまうと気づくことができました。この気づきがあるのとないのとでは、設問への回答も変わってくるため、改めて事例文章や相談者の背景や言葉も具(つぶさ)に拾っていく姿勢を持たなければと思いました。
また、論術設問の回答にあたって、ややテクニカルな質問もさせていただきましたが根拠立てて丁寧に回答してくださったことも大変ありがたかったです。聞き手(指導や意見を乞う者)に対して、分かりやすいように体系的・具体的・根拠立てて回答する姿勢が1級のスキルなのだと改めて実感した時間になりました。
試験はあと数日後に控えていますが、どのような事例問題や設問になろうと、今日の学んだことを思い起こして頑張ろうと思います。
仕事や生活に追われ、気づけば12月。受験票がきてお尻に火がつき申し込みをしました。
先生の説明での論述の解き方や試験の方法など、初受験なのでとても参考になりましたが、一番の気づきは常にクライエントが真ん中においているか、自分を振り返る良い機会でした。
ジェンダー、シニアの例でしたが、クライエントは一人ひとり全て違っており、その人が発する言葉や表情、動きなどから何を感じているのかをクライアントの視点で感じることが大切なのだと改めて胸に留めました。
手法ではなく、目の前のクライエントがどうなりたいか、どうしたいかを支援できるよう精進します。
また、御社の講座に参加させていただきます。ありがとうございました。
感情の動きについて意識を持っていたつもりも、浅かったということが一番の気づきでした。文字であるためどうしてもわかりにくいからこそ、より注視して理解出来る感覚的スキルの重要性を思いました。
検定では色ペンは使用出来ませんが、自分なりのマークを決めておこうかと思います。
課題である言葉を短く表現することのヒントは得ましたが、どこまで出来るか不安はありますし、指導者的視点も欠かさない中で、事例相談者への配慮を持った書き方をトレーニングしていかなければいけないことは分かりました。論述試験まではもう時間が少ないですが、前は向いて研鑽します。
当日の講座の様子
アンケートにご協力をいただいたみなさま、ありがとうございます。
まだの方も、よろしければぜひご感想をお聞かせください。
論述試験は自分の考えを文章に書いて示すことが求められる試験ですから、
アンケートの「今日の学びの振り返り」の質は、特に重要視して欲しいところです。
見ていただければわかるとおり、熱意のある方・真剣に試験合格を目指す方ほど、
アウトプットの質も量も全然違うということが明確ですよね。
本番で文章を整えて書こうと思ったら、普段から練習できていないとダメなんですが、
その「普段の練習」をどこでするのか、これはどの講座でも口酸っぱくお話していることです。
毎日のメールや書類、あるいは今回のようなアンケートもそうですが、
日常の中で、文章でメッセージを伝える場面はすべて活かす。
それくらいの貪欲さを持って、試験本番に臨んで欲しいです。
1級の合格率はわずか5~8%程度。
おそらく今回も、それと変わらないくらいの合格率になるでしょう。
20人に1人しか合格できないのですから、ライバルを20人並べられた時に
自分がTOPだと言える姿勢・態度・アウトプットなのか、本番前にもう一度見直しましょう。
それでは、今回はこのあたりで。
また次の講座でお会いしましょう!
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この記事をご覧になって、「参加してみたいな」と思った方はもちろん、
まだ迷っている方や、他社と比較したい方も、ぜひ一度このページをご覧くださいませ。
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みなさまのお越しを心からお待ちしております。
※7/11に一部講座の日程変更を発表しています。
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