今週の八阪さん ~1級CC技能士に聞いてみよう~
みなさん、こんにちは。働く楽しさ研究所・代表の八阪です。
ここでは、毎週配信している弊社のメールニュース・LABO Letter(ラボレタ―)の
読者アンケートや弊社公式LINEの質問箱に寄せられた
「こんな話を聴いてみたい」「こんな質問をしてみたい」というメッセージから、
毎回1つずつ話題をピックアップして、みなさまにお届けしています。
今回も講座の参加者さんの中からよく聴かれる疑問や悩みをピックアップしてみました。
面談の中で出てきてしまう癖、みなさんもありませんか?
この記事を読んでくださっているみなさんにとっても
いいきっかけや発見につながる内容があるかと思いますので、ぜひ読んでみてください
Q.『CLが課題点に気づいてくれないとつい自分から答えを言ってしまいます。
この癖はどうすれば治るでしょうか?』
(埼玉県・企業領域他多数)
A.『とにかく自分に言い聞かせて辛抱。根気よく待つ効果を体感しましょう。』
これは講座で学ぶというよりは、主に個別指導で扱うことが多いテーマです。
自分自身の癖や傾向に焦点を当てるというのはとても労力の要ることですよね。
まず、この質問をしてくださった方がすごいなと素直に尊敬します。
そして、相談者でも、職場や組織でもなく、
「CC側・自分側に問題があるのではないか?」という振り返りをしようという試みですから、
それを実践する勇気も素晴らしいなと思います。
それでは本題ですが…。
「答えを言いたくなる」という質問者さんの挙げた癖だけでなく、
人は誰しも、その人なりの癖を持っているものです。
そして、その癖をどうやって直すのかは本当に難しいんですよね。
なにせ、”染みついてしまってる”ものですから、
1回間違えただけだからとか、たまたま失敗しただけだから今度からは気を付けよう
というレベルでは、癖は取れないんです。
きっとフライパンの焦げ付きよりも頑固です(笑)
あまり明快な回答になっていないかもしれませんが、
わたし自身の「癖」というものに対する考え方から書いてみますね。
とにかく時間と手間をかけて、地道に、根気よく。
これが癖を直していくために、最初に受け入れる必要があることかな、と思います。
癖として染みついてしまうまでにかかった時間は、決して一日や一週間などではなくて
それこそ何十年かけているはずですから、簡単に取れるはずがないし
癖を直そうとするプロセスの中でも何度も癖が顔を出すはずです。
この改善中に癖がまた顔を出した時に、ちょっと深呼吸でも落ち着いて
そりゃあ時間かかるよね。でも、もう一回やってみよう。
と現実を受け入れつつ、それでも改善を諦めず続けられるのか。
あるいは、癖が顔を出したときに
ほら、やっぱりダメだったじゃないか。
と諦めてしまったり、ちょっと触ってみただけで知った気になって、
すぐ他の方法に変えようとしてフラフラしてしまうのか。
そこには大きな差があります。
先ほどちょっと例で出しましたが、
頑固な油汚れが洗剤で一洗いした程度では全然落ちないのと同じです。
簡単に変わると思わないこと、すぐに解決しないことを受け入れること。
まずは、この意識付けから始めましょう。
長期戦と言うと「大変だ」という気持ちになって
それはそれで萎えてしまう人もいるのですが、
どのような癖であったとしても、もし本気で直していきたいなら
気長にやっていこうよ、くらいのややゆるめのスタンスで、
改善が”続けられる”ように取り組んでいって欲しいですね。
そして、この質問者さんが挙げた「言いたくなってしまう」という癖への対処ですが、
これは我慢して待つことの効果を体感することで
これ以上待てない!今言わないといけない!
という焦りの気持ちを持たなくても大丈夫なんだ、と
自覚をすることが良いのかなと思っています。
実際にこの質問をされた方や、同じような悩みを持っている方は
ここで言っておかないと、後で悪い展開になる
ここで私が思ってることを伝えないと、この先CLがつまずいてしまう
など、何かしらの発信をしないことのマイナス点やネガティブな側面にばかり
強く意識や目線を向けている傾向があるようです。
まず、その傾向を少し変えてみませんか?
面談の中で、何かを言いたい気持ちが湧いてきても、
自分が主導しちゃダメだ!CLが悩む時間も体験も含めて、全部がCLのものだ!
と言い聞かせてグッとこらえてください。
そこでちゃんとCLのために辛抱できるのがプロであり、
辛抱できずに「自分が言いたい」という欲求に負けるのがアマチュアです。
そして、ひたすらCLの選択・決断を信じて支えていくことを徹底してみましょう。
仮にそれでCLが壁に当たったり躓いたとしても、
それすらもCLには「その経験をする権利」があるのです。
そして、自分が辛抱して待ったことによって、自分が思っていたものとは異なる結末や
あるいは自分が思っていたよりも良い結末を迎えたときに、
初めて「待つ効果」が実感できるはずです。
我慢したら、待ったらうまくいった。CLがCLなりに自分で考えて選んでくれた。
そんな経験を、CCが自分の中で積み重ねること。
それを目指して、繰り返しですが”根気よく”いきましょう。
このコラムを読んでくださっているみなさんも、
「言いたいから言う」のではなく、相手のために待つこと・辛抱することが
いかに大事であり、それがCLの尊重に繋がる姿勢なんだと理解していただけたら嬉しいです。
それでは、今日はこのあたりで。
ここまでお付き合いくださいまして、ありがとうございます。