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巷に溢れる○○活

巷に溢れる○○活

執筆者 | 八阪 義浩

このコラムは、弊社が発行しているメールニュース『LABO Letter』に載せているコラムから
毎月1本ずつ抜粋して、バックナンバーも兼ねて掲載しています。

日常生活の中でふと気づいたことや、ちょっとした話題で楽しんでもらえるように
ライトな読み物として作成しているコラムなので、
この記事をご覧になっている方も、肩肘張らずに気楽に読んでくださいね。

わたしたちCCにとって「○○活」と聞いて一番身近な言葉は
おそらく就活ではないでしょうか。
言うまでもないですが、就職活動の略語ですね。

そして今では、この就活から派生したであろうたくさんの○○活が溢れていますが、
このコラムを読んでいるみなさんはどんなものが思い浮かぶでしょうか?

婚活だったり終活だったり、大きなライフイベントに対して使われているものもあれば、
最近の流行り・趣味の範囲でもあるサ活(サウナ)や推し活(アイドルの応援)、
ポイ活(お店のポイント集め)なんてものもありますね。

先日は、スーパーのきのこの売場で菌活なんて言葉も目にしました。

キノコ類を積極的に摂取して健康を意識しましょう!

というメーカーもしくはお店側の販促なんでしょうけど、
もうここまで来ると何でもありなんじゃないかと思えるくらいに、街には○○活が溢れています。

それだけ○○活という言葉が一般化して世の中に広まってきた、
と考えれば良いことなのかもしれません。

ただ、その○○活という言葉から感じるメッセージに
ちょっとした”しんどさ”のようなものを感じるのはわたしだけでしょうか?

例えば先ほど挙げた菌活やサ活などは
商品やサービスを売りたいという意図が透けて見えるところがありますよね。

もちろん、売り手側の立場に立てば理解できる行動なのですが、
買い手側からすると・・・ちょっと押されてる感を覚えませんか?

あるいは、婚活や終活のような人生の重要イベントの場合だと、
巷にたくさんの情報(特に方法論やToDo)が溢れていて、

それをやっていないと大変だよ

上手くいくための方法やノウハウはこれだよ

という押され方をされているな、と感じた経験はないでしょうか。
こうするのがいいよ、と言われれば言われるほど、

それをやってないとダメなの?

という裏側の見方・考え方がどうしても出てきてしまう。

わたし自身、CCという仕事を長年やっていることで、普段から相手の言葉の表面ではなく、
言葉の奥・裏側を見ようとする習慣やクセがあるものですから、
どうしても表に出ているメッセージだけを言葉通りに・真っ直ぐに受け取れないのです。

そういえば、わたしたちCCの仕事でも似たようなことってありますよね。

CCからCLに対して、すぐに「自己理解不足・仕事理解不足」などと
不安な感情をふくらませるような見方・言い方をして、

その不安を解消したいでしょう?

と誘導的にアクションに持っていくような関わり方をすること。

これは、わたしが「絶対にやっちゃダメ!」と口酸っぱく言っている良くない関わり方です。

先ほど挙げた「○○活」も、その言葉の後ろには
売りたいサービスがあったり、促したいアクションが紐づいています。

それと「自己理解不足・仕事理解不足」を指摘して、
その解消をCCが積極的に押すことが、売り込み行為と構造的に似ているからこそ、
わたしの中に「○○活」への違和感がむくむく湧いてくるのかな、と
今このコラムを書いていて気付いたところです。

あまり深く考えずに、何かを提案されたり押されたりしても

ヒントをもらえた!やったー!

と思えるような性格をしていれば、きっとこんなことで悩まないのかもしれませんね。

講座や個別指導をしていると、

なんでそんなにいろんな視点でモノを見れるんですか?

どうすればもっと深く言葉の意味や背景まで汲み取れるんですか?

という質問もいただくのですが、いろんな視点で見たり、何かを深く考えるクセも、
必ずしも良いことばかりではないんです。
1つの言葉からいろんな意味を汲み取ろうとすると結構めんどくさいし、疲れたりもします。

過去にweb上でちらっと見かけたのですが、

世の中に○○活が溢れすぎて、もう疲れてしまったので、
これからは『生きるための活動=生活』だけを頑張ります・・・。

という書き込みがあって、思わず笑ったことがありました。

シンプルにジョークとしても面白いですし、ちょっと皮肉も利いていて、
今日のコラムで触れたようなことを感じ取っている方が
世の中には結構いらっしゃるのかな、なんて思っています。

ということで、今回のひとりごとコラムはここまでです。

今回のコラムを読んでくださったみなさんは、
巷に溢れる○○活についてどんな感想をお持ちでしょうか?
またどこかで、良かったらみなさんの視点を聞かせてくださいね。

それでは、また。