今週の八阪さん ~1級CC技能士に聞いてみよう~
こんにちは。本日は先週配信された
弊社のメールニュース「LABO Letter」のアンケートで寄せられた
「こんな話を聴いてみたい」というメッセージから1つピックアップしてみました。
Q:障がいや病気を抱えているCLへの支援で気を付けることはありますか?
(東京都・教育機関領域)
A:あくまでもそのCLさんが抱える”困難さ”に重きを置くようにします。
ご質問では「学生」とされていましたが、学生に限らず、
障がいや病気を抱えておられるCLさん全般に関して、という視点でお話ができればと思います。
わたし自身は、学生・若者支援が専門だったこともあってか、
「病気」に該当する相談者の方との面談はほとんど経験が無く、
身体・精神・発達・知的などの障がいを抱えた方のお話に限られてしまいます。
ただ、そんな中でも特に気を付けていたのは、
「病気だから・障がいだから」に目を奪われないようにすることです。
あくまでも、わたしたちが目をつける最初のポイントは
その方自身が(主に働く・キャリアというテーマの中で)感じておられる
”困難さ”への必要な支えであって、病状や障がいの程度がどうであるかを
第一に考えるわけではないですよね。
もちろん、就労であったり、社会に出るにあたって、
その病気や障がいが何かしらのネックになる可能性はありますし、
そのことが心配で相談に来る方もおられます。
それでも、CLはCCに病気や障がい自体を改善・治癒してほしいと
思って来るわけではないですよね。
(まれに、そこの区別もつかないくらい混乱していたり、病状・障がいの程度が深刻な方もいますが…)
そう考えると、病気や障がいがあろうがなかろうが、
「そのCLさんが働くこと・キャリアに関して困っている」
という点においては、他の相談者の方と変わらない、
ということをCC側が強く意識しておくことが大事だと考えています。
そうでないと、CLもCCも、何か問題があるたびに
「障がいだから・病気だから」と、そこにばかり原因を紐づけてしまうリスクが生まれます。
このような状態が続くと、CLが抱える本当の課題が
障がいや病気と関係のない部分であったとしても、
課題が見えない・直視できない状態になってしまう可能性もあるからです。
「病気だから、障がいだから○○がうまくいかないんです…」
って、それは本当に因果関係ありますか?という視点。
CCまで病気や障がいに気を取られすぎると、この視点が抜け落ちてしまうリスクが生まれます。
「誰が感じている困難を扱うのか」を見失わないこと。
これはわたしも心がけていますし、ご質問された方も、
そしてこれを読んでくださったみなさんも、
どなたもぜひ大事にしてほしいなと思っています。