5/29(日)に、ZOOMを用いたweb形式にて、
「国家資格キャリアコンサルタント更新講習」
~シンプルで効果的な相談記録の書き方トレーニング~
~学生・若者支援に関わるキャリアコンサルタントに本当に必要な面談技術と心がけ~
を開催いたしました。
皆様こんにちは!サポーターの木上(きがみ)です。
私は自宅を事務所として働いていますが、この生活はどうしても運動不足になってしまいます。
そこで新たな運動習慣『ポケモンGO』を取り入れることにしました。まだあったんですね(笑)
今は家族3人で夜の天保山(大阪の沿岸地域)をウロウロしています。涼しくて快適です。
今回の講習は午前に14名様、午後に7名様にご参加いただきました。
他の講座でもお会いしている方が沢山おられて嬉しい限りです。ありがとうございます!
さて、ここからは私とこの日の講座の要点を振り返ってみましょう。
午後の講習(学生・若者支援)に私はご一緒していませんので、
講師から受け取った要点のメモに基づいて振り返ります。
当日ご参加いただいた方は復習に、ご検討中の方は講座の参考のために是非お読みください。
「相談記録の書き方」の講習の振り返り
講師曰く『上手く行っていようがいまいが、支援を続けるために必要なことを記録しましょう』
上手く行ったことや事実のみではなく、失敗したことも記録する必要があるということです。
これができていないと『同じ地雷を何度も踏むことになる』とも講師はコメントしています。
キャリア相談はCLが課題を解決するために行う試行錯誤の繰り返しですので
たとえ失敗があったとしても、それは貴重なトライ&エラーの1つです。
そのエラーが他のCCに共有できているからこそ、
同じ失敗をせず、建設的に別の方法を考えることができます。
『失敗は成功の母』という言葉とニュアンスは近いのではないでしょうか?
私も実際の支援現場で他のCCの相談記録を何度も目にしてきましたが
上手く行ったことしか書いていない記録も多少ありました。
それを読んで「自分が対応したから上手く行ったって言いたいだけ?」と感じたり
他にも職場の誰もが知る困難なCLの記録で、希望的観測やポジティブなことしか書いておらず
「お花畑かよ…」とうんざりしたこともあります。
上記のような”書きたい・書きたくない”というのはCC個人の都合です。
あくまで相談記録はCLの役に立つために存在するものだという鉄則は守られなければなりません。
もう一つ重要なのは、相談記録にはなぜその方策を実行したのか?という『意図』の記載です。
たとえ方策が上手く行かなくても、その意図自体はCLの望みであり大事な要点ですので
次の相談の場で、その望みを別の角度から支援するために必要な記録だということです。
講師曰く『もしCLに相談記録を見せたとしたら、納得してもらえる書き方していますか?』
これは相談記録の書き方にも品質が求められているという意図です。
職場にいる他のCCに情報共有ができるものが求められることは先述のとおりですが
もし、CLから相談記録の開示を求められたとしたら(余程のことがない限り起こり得ませんが)
CCとして明確な根拠に基づきプロとしてのキャリアコンサルティングを行っていると説明できる内容。
そんなレベルの相談記録を残せるように学びを深めてほしいという講習内容でした。
また、相談記録を付けている時間は自分自身が行った相談を振り返ることができます。
『あのときCLが言ったことの意図は何だったんだろう?』
『CLは今回の面接で不採用だったけど、かけた言葉はアレで良かったのかな?』
このような形で、相談を改めて見直すことができます。
後になってハッとする事もありますので、自己を振り返る時間も大切です。
相談記録は、組織によってシステム環境やルールなどの事情もあるかもしれません。
ただ、組織のルールはCLには関係ないですよね。
組織のルールでCLに不便を強いることが本当に誠実なのか?そこを考えてみてください。
相談記録の質を向上させることは、CCとして相談の品質を高めることにも繋がりますし、
組織としての支援の質も高まります。
CLに「組織への働きかけ」を促す場面があったりするかと思いますが、
CCこそ率先して、組織への働きかけに取り組んでいただきたいと思います。
「学生・若者支援」の講習の振り返り
講師曰く『良かれと思って、はCCの都合です。』
講師は続けて『CC側の「こうしてあげたい」という気持ちをベースに関わった時点で、
関わりの根拠・動機がCL第一ではなくなります。』と解説していました。
世の中にある仕事は人の役に立つためにあり、キャリアコンサルティングも然りです。
講師は、お客さんに喜んでもらうことで得られるやりがい自体を否定しているわけではありません。
本来的な意味で相手に喜んでほしいのであれば、相談者第一を徹底すべきであると伝えています。
キャリアコンサルティングにおけるホスピタリティーは、一般的なサービス業とは異なります。
八百屋で小銭を負けてくれるのでも、ホテルマンのように先回りして感動を演出するものでもありません。
CLが自らのキャリアについて考え選択し、課題解決や目標を達成できるように支援することです。
文字化すると違和感がありますが、キャリアコンサルタントならではの喜び方としては…
「よし!CLが自力で課題解決できた!やったー!」という感じになるのではないでしょうか?
これは黒子の美学、戦国時代で例えるなら将軍ではなく軍師・参謀としての喜びです。
※個人的には好きな立ち位置です。かっこいいじゃないですか?(笑)
つまり、良かれと思っているCCの自己効力感を満たすためにCLを利用していませんか?ということです。
それは将軍を操って自己実現しようとする悪代官と同じではないかと思います。
講師曰く『聴いて”あげる”、安心感を”与える”の時点で上から目線です。』
講師は続けて『相談者第一の面談をするなら、お話しいただく、安心感を感じていただく、ですよね』と
コメントしています。
これは『CCあるある』の一つです。
CCの在り方について語り合う場などで「相談者第一」と明言しているにもかかわらず
言葉の端々に『あげる』『与える』というキーワードが出てくる人がいます。
その人は頭ではCCの役割について理解しているようでも、無意識に与える側に立っている。
- CLは困っているんだから助けてあげなければ!
- 一体CLに何をしてあげれば喜ぶだろうか?
- 就職ができないCLは可哀相だ
一見、ハートが熱いCCのセリフのように聞こえますが、実はこの時点でCLを下に見ています。
見下されていると気づいたCLは素直に向き合ってくれるでしょうか?(本音が聞けない)
もしくは、上に立つ”頼りになる敏腕CC”に依存してしまうかもしれません。(自主性の喪失)
これは言葉狩りではありません。
上から目線は失礼だ!なんてマナー的な意図でもありません。
CLとのフラットな立ち位置を表すと同時に、相談が余計なノイズで崩れないための土台づくりです。
この機会に、まずは自らの目線を振り返ってみてはいかがでしょうか?
では、ここからは今回の講座にご参加いただいた方のアンケート内容をご紹介します。
今後、大学のキャリアセンターでキャリアカウンセラーとして学生対応するにあたっての心構え・大切なことを学びました。上から目線ではなく、対等な立場で、何でも話せる関係作りがまずは大切だという事がわかりました。学生の立ち位置、考えている事を教えて頂き、はっと致しました。本当の意味で、学生の主体的職業選択のサポートができるよう頑張りたいと思いました。
先日はありがとうございました。SOAPはキャリアコンサルティングだけではなく、様々なビジネス場面で利用できるフレームで参考になりました。
資料も丁寧でコーヒーもおいしかったです、ありがとうございました。さて、講習は私の疑問をズバリ言ってくださった。そうなんです、医療専門職は学校で記録を習うのにキャリアコンサルタントは養成講座では習わず、カウンセリングも後半の介入などもまり学習せずに社会に飛び出すので、今回は良い整理の仕方を学べてよかったです。
面談記録の書き方を学んだのは初めてで、特にSOAPの枠組みが分かりやすく、今後現場で活用していこうと思いました。
当日の講座の様子
アンケートにご協力をいただいたみなさま、ありがとうございます。
まだの方も、よろしければぜひご感想をお聞かせください。
更新講習の目的は、まず第一にCCとしての自己研鑽ですが、
この講習をきっかけに共感しあえるCCとたくさんお会いすることができて、嬉しく思っています。
そして、受講されているCC同士の出会いの場にもなれるよう、頑張って盛り上げていきますので
引き続きよろしくお願い申し上げます。
では、またお会いしましょう!
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