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6月11日(土)国家資格キャリアコンサルタント更新講習(事例検討の進め方・質問力アップ)の様子

6月11日(土)国家資格キャリアコンサルタント更新講習(事例検討の進め方・質問力アップ)の様子

執筆者 | 八阪 義浩

6/11(土)に、ZOOMを用いたweb形式にて、
「国家資格キャリアコンサルタント更新講習」
事例検討の効果的な進め方と倫理綱領の上手な活用法を学ぶ

相談者の思考転換につながる質問力アップトレーニング
を開催いたしました。

この日は6月で唯一の更新講習の開催日とあって、わたしもいつも以上に気合を入れて、
貴重な機会に学びに来てくださった方にお応えしようと準備をしていました。
どちらもグループディスカッションの進め方が大きな肝になるので、
どこまで・どんな風にサポートしようかなぁ、と思案しながら準備していたのを思い出します。

どちらの講習でも、2グループに分かれてのディスカッションがありましたが、
いずれも積極的な参加者の方が多くて、促しがなくても互いに意見交換をしていただいたり、
みんなで一緒に悩んでいたりと、しっかりとしたグループ学習が自然にできていて、
とっても安心して見守っていました。みなさま、ありがとうございました。

さて、ここからは講習の要点の振り返りになる点を、この記事でお届けしていきます。
当日ご参加いただいた方は復習に、ご検討中の方は講座の参考のために是非お読みください。

「事例検討の進め方」の講習の振り返り

同じ言葉を使っていても、1人1人その意味は異なることを理解しよう

これは講習の一番初めの段階でお伝えしたことでしたね。
信頼というキーワードを使いましたが、それ以外の言葉でも同じです。
CCがよく使う言葉なら「やりがい」「強み」などもそうですし、
どのような言葉であっても、人によってその意味が違うというお話から始めました。

そして、そこには2つの意味を込めてお伝えをしました。参加された方は覚えていますか?

まず1つは、CCどうしでも同じ言葉を使っているのに意味が違う、ということでした。
だから、CCとして大事にすべきことは何ですか?と問われた時に、
CCひとりひとりがバラバラの方向を向いてサービスを提供したり、
自分勝手に「私はこれが正しいと思ってるんだ!」なんて独りよがりにならないよう、
倫理綱領が定められている
、という話でしたね。

迷った時、悩んだときは自分だけのものの見方で判断せず、
倫理綱領を「お助けツール」として使いましょう、とお話をしました。

もう1つは、CLとCCの対話の中でも、やっぱり言葉に込められた意味が違う、ということでした。
今回のワークでは「信頼」がキーワードでしたが、ここでも、それ以外の言葉でも全部、
CCが考えている意味と、CLが考えている意味が違う、ということです。

ここでお伝えしたのは「CLのことをわかったつもりになっていないか?」です。
CLの言葉を文字どおりにとっても、その言葉をCCが自分の脳内で理解する段階で、
もうCCなりのフレーム・CCなりの理解の仕方に書き換えられている。

このことを押さえておかないと、わかったつもり・共感したつもり・寄り添ったつもりの
「つもり病(※わたしが勝手に作りました)」になってしまいます。

CL理解は、そんなに簡単にできることではないのです。
言葉というものの特性、対話のなかで生まれる省略・一般化のリスク、
そこをきちんと押さえたうえで、CLと向き合っていきましょうね。

そして、この講習の肝になっている事例検討のしかたについても、振り返りを1つだけ。

事例を提供してくださったCCへの感謝と共感をきちんと伝えましょう

事例検討を通したCCの品質管理が必須、ということをお伝えしたうえで、
実際に事例検討をグループで取り組んでいただきましたが、
ついつい批判的にばかりなっていなかったでしょうか?

事例を出しているCC自身が困っているから・上達したいから事例を出してくれているのです。
自分が失敗した事例を人前に出すことが、どれほど勇気の要ることか想像してください。

『ここは間違っている、こうすべきだ』

『このCCは○○が足りない、△△ができていない』

せっかく勇気を出して事例をみなさんに見てもらっているのに、
四方八方からこんなことを言われたらどう思うでしょう?傷つきますよね。

CCがきちんと品質管理をしないといけない理由を学んだなら、
その次にやることは、ダメ出しではなく、その品質管理をする場を温かく・安心できる場として
機能できるように、参加するCCひとりひとりが配慮をすること
です。

CLに対して共感する、寄り添うことをしなければらならないCCが、
仲間同士のCCに対してその技術を発揮しない理由って、無いですよね。
むしろ仲間同士でさえできない人が、本当にCLに寄り添えるのか?という話にもなります。

CLに対してだけでなく、事例を出したCCにこそ寄り添う。
そんな姿勢のCCが1人でも増えることで、品質管理をしようという意欲にもつながり、
CC業界全体の向上にも繋がっていきます。みなさんもぜひ、その一員になって欲しいと思っています。

「質問力アップ」の講習の振り返り

CLが思い通りに動くような、CCに都合のいい魔法の質問フレーズなんてありません

質問力アップという講習タイトルでしたので、もしかするとすごいミラクルフレーズがあるのか、
それを思いつく方法があるのか、みたいなことを思い描いていた方もいたかもしれません。
でも、冷静に考えればそんな都合のいいものは無いとわかりますよね。
もしそんな言葉があったとしたら、それはCCの思う方向にCLを誘導しているということですから、
大問題になってしまいます。主体性もCL第一もあったものじゃないですよね。

人の人生を左右する場面に関わるCCならば、そんなものを求めてはいけないのです。

また、もしそんな言葉があったとしたら、CC自体が必要ないという話もしましたね。
魔法のフレーズがわかりきっているなら、CCは必要ありませんよね。自動応答で十分です。
CCにとって面談を進めやすくするような、都合のいい言葉を求めれば求めるほど、
CC自身の立場を危うくし、首を絞めてしまうことを覚えておいて欲しいです。

だからこそ、CCがやることは「CLにとって答えるメリットのある問い」は
いったい何なのか頭を使って考え抜くことです。

CCのことをわかるために、どの程度頭を使い・知恵を絞り・わかろうとする努力をしたか?

それを自分自身に常に問いかけ、謙虚に振り返り、
安易な言葉でCLを自分の望む特定の方向に引っ張っていないか、
本当にCLにとって答える価値のある質問なのかを考え抜く習慣をつけましょう。
自分が知りたいから聴く、は絶対NGですよ!

そしてもう一つは、細かいようですが大事な点です。

~してあげる、~を与える、~させるなどは、全部CL第一から外れたNG対応です

これは何気なく使っている方が多いのですが、よくよく注意をして欲しいことです。
全部CCが上でCLが下、という関係性になっていることがわかりますか?
特に気付きを与える・行動化させるなど、当たり前のように使う人もいるようですが、
この講習に参加したみなさんは、そういうことはしない・言わないようにしましょう。

どうしてなのか?は以下の2つを比較していただければ、一目瞭然です。

  • CLの話を聴いてあげる
  • CLにお話をしていただく

これは2つとも、CLがCCに向かって話をしている、という同じ場面を、
2つの言い方で表現したものです。
どちらがCL第一の姿勢・態度なのか、すぐわかりますよね。

CLにあれしたい、これを言いたい、あるいは面談をこう進めたい、ここを突破したいなど、
CC都合のことばかり考えるのではなく、関わりの1つ1つが本当にCL第一になっているか、
細部までもう一度見直すようにしてください。

「急がば回れ」の精神で、小さな改善・日々の活動から、コツコツ進めていきましょう。

では、ここからは今回の講座にご参加いただいた方のアンケート内容をご紹介します。

本日はありがとうございました。まだ幼い子を育児中のため、丸1日家をあけることが難しく、6〜7時間の更新講習は受講しづらい状況でした。3時間の講習だと半日で良いため、とても助かりました。また機会を見つけて、他の講座も受講したいと考えております。
スーパーやコンビニ等で御礼を言うことのお話がありましたが、関西にいた頃は飲食店を出る時やバスを降りる時に「ありがとう」と言っていたし、聞く機会も多くありました。現在、東京で子育てをしていますが、そういえば周囲ではなかなか聞く機会がないことに気付きました。地域柄もあるとは思いますが、親の私が率先して、子どもたちにそういう姿を見せていきたいと思いました。

本日はありがとうございました。とてもかみくだかれた説明でわかりやすかったです。練習ワーク(金太郎が去っていく場面での熊への質問)や思い込みに対する反論(変化球の質問)は、大変興味深く勉強になりました。なんとなくではありますがCL自身が考え、次の行動につなげていける質問を投げかけていくスタートラインについたような気がします。

情報収集の質問がCLにメリットがないとの視点は自分には無かったので、目から鱗でした。特に口の重い相談者の場合、話が深まらない理由がここにあるようにはっとして基本中の基本の関係構築が緩いかずれているんだなって気づきました。相手の言葉にならない言葉をくみ取る練習は、日常でできることも教えていただき、ちゃんとできるのは難しいだろうけど、自分なりにやってみようと希望が湧きました。
また、支援者として自分を律する厳しさも教えていただいたように思います。身が引き締まる思いでした。それでも相談業務を自ら選んで仕事にしているのだからいい仕事ができるように頑張りたいと思います。受講させていただきありがとうございました。

CLファーストで考えることの難しさ、ついつい企業利益を優先した質問や回答を期待した誘導をしていることを改めて感じました。ダメですね。資格を取得した安心感?は劣化であることを認識出来た事、自己流での面談を行っていたことがいかにCLファーストとなっていなかったか、キャリアコンサルティングをする際のよりどころとして倫理綱領に戻ることの重要性を再認識できた良い機会となりました。

先生、昨日は実りあるお時間をありがとうございました。本当の意味でのクライアントファーストを教えていただけたと思います。ぜひまた講習に参加させていただき、研鑽を積んでいきたいと思います。

テンポよく、休憩の挟み方も細かく、3時間が短く感じる講習でした。また、ディスカッションのタイムマネジメントも素晴らしいと感じました。中身についても、なぜ!?の部分に対する回答については論理的に、キャリアコンサルタントとしてのあるべき姿やプロ意識については、情熱を持ってお伝えいただいているなと感じました。その理論と情熱がメリハリよく出てくるためか、講習の内容がしっかりと頭に入ってきました。ありがとうございました。

当日の講座の様子

アンケートにご協力をいただいたみなさま、ありがとうございます。
まだの方も、よろしければぜひご感想をお聞かせください。

こうして見てみると、午前も午後もみなさんニコニコしているシーンが多かったですね。
弊社の講習は内容はピリッと、そして期の引き締まるメッセージも多いのですが、
受講中にリラックスできるように「柔らかさ・温かさ」や「遊び心」も大切にしています。
そんな弊社ならではの講習の雰囲気が、記事をご覧のみなさまにも伝わると嬉しいです。

それでは、参加されたみなさまは、レポートの作成も頑張ってくださいね。
そして、また次の講座でお会いしましょう!

弊社の国家資格キャリアコンサルタント更新講習のご案内

弊社が企画・運営する国家資格キャリアコンサルタント更新講習について、
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この記事をご覧になって、「参加してみたいな」と思った方はもちろん、
まだ迷っている方や、他社と比較したい方も、ぜひ一度このページをご覧くださいませ。
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みなさまのお越しを心よりお待ちしております。