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10月8日(日)国家資格キャリアコンサルタント更新講習(事例検討と倫理・質問力アップ)の様子

10月8日(日)国家資格キャリアコンサルタント更新講習(事例検討と倫理・質問力アップ)の様子

執筆者 | 八阪 義浩

10月8日(日)に、ZOOMを用いたweb形式にて、
「国家資格キャリアコンサルタント更新講習」
~事例検討の効果的な進め方と倫理綱領の上手な活用法を学ぶ~

~相談者の思考転換につながる質問力アップトレーニング~

を開催いたしました。

こんにちは。働く楽しさ研究所の八阪です。

10月になってから、関西も一気に秋めいてきましてました。
朝晩はちょっと涼しいを通り越して寒さすら感じるようになりました。
朝起きて喉がイガイガしていないか、聞こえの悪い声にならないかが気になる、
この日はそんなふうに、季節が急に変わったことに驚いた日でした。
みなさんの地元はいかがでしょうか?北国はもうすっかり寒いのかな?

そんな中で、午前・午後のダブルヘッダーで開催した今回の更新講習ですが、
午前は1グループでゆったり&みっちりと、午後は賑やかに4グループでわいわいと、
それぞれに毛色の違う雰囲気での講習になりましたね。

そんな中でも、どちらにも共通してお伝えしたのが
「プロとして支援する責任」のお話と、
「”今のままで良い・自分は正しい”と成長を止めてしまうリスク」の話でした。

CCとしての資質の保障(弊社では品質管理と呼んでいます)として講座を実施する以上、
ただ楽しいだけ、その場で満足するだけ、小手先の技法を学ぶだけでなく、
中にはガツンと来る部分も交えながら、プロとして誠実に支援ができるCCとして
成長して欲しいと思ってお話をさせていただきました。

ただ、難しいことを話したわけではないので、真っすぐにこのCCという仕事と
向き合っている方であれば、どなたでも受け取ってもらえる
かと思います。
その根幹のところは、ぜひこれからも大切にしていって欲しいと思っています。

それでは、ここからは講座の内容から特に大事な点をピックアップして
あらためて記事にしていますので、参加された方は復習に、
まだ参加されていない方は今後の検討材料に、ぜひご活用いただければ幸いです。

事例検討と倫理」の講習の振り返り

CCという仕事には正解が無いからこそ、学び続けるものです。
自分が現状に安住して、これで大丈夫だと思った瞬間、もうCCとしては劣化が始まっています。

この講習は全5講習の中でも一番力を入れている講習なので、
CCというお仕事の本質・根本の部分に触れるような箇所が多かったかと思います。

できれば、初心者からベテランまでどんな人でも、
一番最初はこの講習から受講して欲しいな、と思いながら設計した
ので、
今回来てくださった方には、その本質・根本の部分からお伝えできたことが嬉しかったです。

実際に、講習の最中でも、終わった後のアンケートのコメントでも、
すごく自分自身のことを真剣に振り返ってくださっている意見がたくさんあって、
CCとして一番大切にして欲しい・しないといけないことを
正面から誠実に受け止めてくださっていたんだなと実感できました。

さて、そのCCというお仕事の本質や根本のところでも、
特に今回の記事は「自分自身への厳しさ」の部分に焦点を当ててピックアップしてみました。

最初の座学でも、事例検討の場でも言いましたが、
CCは自分で自分のことを「できている」「大丈夫だ」と思った瞬間から、
もう劣化や陳腐化が始まっている、ということをお伝えしました。

それは、自分は大丈夫と思った瞬間から、改善しようという意識がなくなるからです。

CC業界の置かれた現状をお話ししたときに、品質管理というワードをお伝えしましたが、
この品質管理という概念をCCひとりひとりが持っていることが必要なんですね。
だから、事例検討だったり個別指導があるのです。

わたしたちが身を置くCC業界は、製造業のように法律で縛られているわけでもないし、
相談に来るCLもキャリアコンサルティングに詳しいわけではないので、
CC自らが自分で自分のチェックをしようと思わない限り、
誰もその品質を管理しなくなってしまいます。

製造業であれば、品質がまともに管理されていないモノが
市場に流れるなんてことは絶対にありえないし、あってはならないことなのですが、
CC業界の場合は、それが野放しのまま市場に流れてしまっている。

残念ながら今はまだ、業界の構造上、そうなってしまっているのです。

これがどれほど危険な状態かを認識していれば、冒頭でお話したように、
自分で自分のことを大丈夫だと思ってその場に安住してしまうことや
振り返りもチェックもないまま、自分の好きなように振舞う行為は無くなるはずなんです。

あるいは、そこまで酷い状態ではなくても、

これで良いのかなぁ…

本当のこの対応で大丈夫なのかなぁ…

と日々悩んでいる・困っているCCさんに対して、
みんなで一緒に、そして健全に問題解決に取り組める
事例検討の場であったり個別指導の場があることは、
CC業界全体が良い方向に向かうためには欠かせないことですよね。

健全な事例検討ができる場があること・それを創れるCCが増えることが、
巡り巡ってCLへの良い支援を広めることに繋がる。

そんなメッセージもお伝えさせてもらいました。
実際にグループディスカッションでは、その健全な事例検討の仕方・ポイントもお話ししましたね。

今回参加された方には、少しずつ・今自分の手に届く範囲からでいいので、
CCとして品質管理ができる場、そして健全に成長できる場を創っていける、
そんな人になって欲しいなと願っています。

「質問力アップ」の講習の振り返り

質問フレーズをいくら覚えても質問”力”は上がってこないです。
日常の中でどれだけ自分を鍛えるチャンスを見つけられるか、アンテナを立てていますか?

これは講習の最後の1スライドでお話したことですが、
印象に残っている方もいらっしゃるかなと思って、今回はここを取り上げました。

質問を創るワークを複数回繰り返して、なかなか思いつかなかったり、
思いついたけれどもこれでいいのか悩んでしまったり、
自分のアウトプットに自信を持てずにいる方も何人かいらっしゃいましたね。

上の段落でお話した、午前の講座「事例検討と倫理」でもお話をしたのですが、
自分の回答に絶対の自信を持つことは、CCという仕事をしている限りはあり得ないですよね。
それは、質問を創る時でも同じです。

どこまで行っても究極的には”他人にピタリとハマる言葉を出すこと”はできないことです。

だからこそ、ワークの中で試行錯誤をしたり、グループによっては質問の意図を尋ねてみたり、
1つのお題に対してまだまだ掘り下げていくという姿勢が持てているシーンについて、
それがすごく大事ですよというお話しもさせていただきました。

人様の人生の岐路に関わるCCだからこそ、自分の関わり・質問はこれでいいのか?と見直す姿勢を持ち、

本当にこれでいいのかな?

と、もっといい関わり・質問がないかを探す姿勢になれたとき、
そして、その”良いかどうか”がCLにとって”良い”かどうかで考えることができたときに、
CCとしての健全な成長に向けた第一歩を踏み出せたことになるのです。

それでも、せっかく来てくださったCLさんのために、
できればもう少し良い関わり・良い質問ができるようになりたい。
マインドだけでなく、何か技術的・技法的に自分を鍛える手段が知りたい。
そんな気持ちを持っているからこそ、質問力の講習に来てくださったかなと思っています。

みなさんに最後にお見せしたスライドと、この段落の最初のメッセージを思い出してみてください。
毎日会っている人、職場でも、家族でも、お店でも。
そこにいる人たちにどんな関わり方をして、どんなお声かけができているでしょうか?

どうすればこの人は喜んでくれるだろう?

どうすればこの人にとって元気や意欲が出てくる関わりになるだろう?

そんな視点で考えることができていれば、相手視点を磨く機会は、実はいくらでもあるのです。
それをチャンスととらえることができるのか、ただの日常の出来事としてスルーしてしまうのか、
アンテナを敏感に・高く張れている人と、「これが改善方法です」と上げ膳・据え膳で
目の前に出されないと受け取ることができない人では、訓練の質も量も雲泥の差になってしまうのです。

プロとして支援をするならば、自分を鍛える手段を自ら見出すこと、
そして自問自答を繰り返して、自分の課題点を掘り下げて見つめていくことは欠かせません。

だからこそ、レポートの部分でも「プロとしての資質の保証ができるか」というレベルで見ます、
というお話しもさせてもらいましたね。

レポート1つとっても、ただ単に自分の資格を更新するためのものではないのです。
CLのために自分を鍛える場だと思って、アウトプットの質にこだわったものをぜひ作ってみてください。

では、ここからは参加されたみなさまの感想・お声をご紹介します。
今回もたくさんのメッセージをいただきましたので、
一部だけになりますが、ぜひご覧ください。

参加された方の声

では、ここからは今回の講座にご参加いただいた方のアンケート内容をご紹介します。
今回もたくさんのお声・感想をいただいていますので、ぜひ楽しんで読んでください。

キャリアコンサルタントとして最も大切な基本姿勢を改めて再確認し、気が引き締まる思いでした。
現在キャリアコンサルティングではなく、別の相談対応業務に携わっており、常日頃から「その意図は?」と自問自答しているつもりでしたが、まだまだ感覚で発している言葉があることに気づきました。

業務上では審査基準に則った質問が求められていますが、そうではない対人支援という場においては、クライアント主体の視点で質問をしているかを、厳しく自己チェックする必要があるのだと肝に銘じ続けていきます。また、どんな場面であれ、相手が受け取りやすい表現になっているかどうかは、その後の展開を左右する大事な要素だと強く感じています。

キャリアコンサルタント資格更新だけにとどまらず、質問力を鍛えたいと思って参加した講座でしたが、馴染みの童話から楽しくイメージを膨らませるというヒントをいただき、新鮮でした。ありがとうございました。

現在はキャリアコンサルタントという職業での活動はしていないが、高等学校の教員として、日々高校生に向き合っています。その中で一番難しいと感じていたのが、生徒にとって有意義な時間となる面談の進め方でした。

新年度に一斉に顔合わせとして行う面談、校則違反をし生徒指導としての面、悩み事を抱えている生徒に対する面談、学校に来れない生徒への面談、進路選択の面談・・・・・振り返ると、自分が聞きたいこと、自分が達成したい目的ばかりで、生徒が話したいことを意識した面談をすることができていませんでした。ではどのような質問が適切であったかと振り返ると、難しいと感じることばかりです。

教師という仕事は面談の場面だけでなく、授業やホームルーム、文化祭や球技大会を通じて、様々な問いかけをする機会があります。そういった機会に日頃から、生徒が自ら考え、自己決定をしていけるような問いかけをしていきたいと思います。

自分は相談者に質問をする前にこれからする質問が誰の為の質問なのか、という視点で考えず、相談者の話から聞きたいとわき上がったことをそのまま聞いていることが多いことに気付きました。

ワークを通して相談者の思い込みによっても相談者への質問が変わってくるため、なぜその質問をするのかという意図に基づいて考えて質問を創り、その質問が相談者が受け取りやすいものになるように編集してから質問をするからこそ、相談者の思考の転換に繋がり、効果的なものになるということを学びました。
思考転換を促す質問はどの段階でも相談者に気付きがあるのではなく、相談者との関係構築や相談者が受け入れることができる状態でないと効果的ではないということから相談者に気付いて欲しいと思っていても今必要な質問であるのか、質問の前に自分をコントロールする必要があることも学ぶことができました。

日常生活でも言葉選びやコミュニケーションの工夫を取り入れる意識を持って、日々訓練をしたいと思います。

キャリアコンサルタントは本当に相談者一人一人の人生に関わる仕事をしていると思います。CCが相談者に問いかける、投げかける一言一言に常に重みがあることをしっかり認識していかなければならないと初心に戻って改めて思いました。
検討事例もとても参考になりました。先生のおっしゃったとおり今回の検討事例にしても「相手を思いやる気持ちで読む」ことを忘れていました。日々の業務に先生の一言一言を思い出し邁進します。

CCとなって早10数年。改めてCCとしての心構えや倫理について学ばせて頂いた良い機会となりました。
私は、現在被保護者及び生活困窮者の就労準備支援に従事しておりますが、50代~60代の利用者(クライエント)が多く被保護者は生活が保障されているため自ら今後のキャリアを考えるという場面は少なく、困窮者にしても経済的困窮が多いため一刻も早く何らかの就労を希望するケースが多い現状があります。
そのため、福祉的視点の支援となってしまいがちで、これまで利用者に対してCCとして適切に対処出来ているのか?と自問することが多く、今回の講習で学んだ「CCの品質管理」はこれまでを振り返る良いきっかけとなりました。

当日の講座の様子

アンケートにご協力をいただいたみなさま、ありがとうございます。
まだの方も、よろしければぜひご感想をお聞かせください。

午前も午後も、みなさんが一所懸命に考えている/悩んでいる様子が
この画像からも伝わるのではないかな、と思っています。

CCって決して簡単な仕事ではないですし、他人の人生に携わる仕事である以上、
プロとしてふさわしいアウトプットを出せているのかを常に問われています。
グループディスカッションのテーマも、お題だけを見れば
簡単なものやポップなモノが散りばめられていましたが、実際に突き詰めて考えてみると…?

その難しさを肌で感じているからこそ、すごく真剣に考えている方が
たくさんいらっしゃったのかなと思います。そのお気持ちをぜひ大切にしていきましょうね。

ただ単に自分が資格を更新したいから、という自分基準の動機ではなく、
本当にCLのために成長したいから、という前向きな動機で学びたい方には
弊社の講座はすごく良い刺激がたくさんあるはずです。

この記事をご覧のみなさんも、ぜひ一緒にCCとして・プロとしての成長をしていきましょう。

そして、今回ご参加いただいたみなさん、ありがとうございます。
ぜひ、また次の講習でお会いしましょうね!

弊社の国家資格CC更新講習 特集ページのご案内

弊社が企画・運営する国家資格キャリアコンサルタント更新講習について、
弊社ならではの特長やメリット、お客様の声、よくある質問(Q&A)などを
わかりやすくまとめたページをご用意いたしました。

この記事をご覧になって、「参加してみたいな」と思った方はもちろん、
まだ迷っている方や、他社と比較したい方も、ぜひ一度このページをご覧くださいませ。

詳しくは、以下の「国家資格CC更新講習のご案内ページはこちら」の
ボタンをクリックしてご覧ください。

みなさまのお越しを心からお待ちしております。

7/11に一部講座の日程変更を発表しています。
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