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6月10日(土)キャリアコンサルタント スキルアップ講座(苦手CL)の様子

6月10日(土)キャリアコンサルタント スキルアップ講座(苦手CL)の様子

執筆者 | 合同会社働く楽しさ研究所

6月10日(土)に、ZOOMを用いたweb形式にて、
「キャリアコンサルタント スキルアップ講座」
~苦手なクライアントとの向き合い方と面談の組み立て方~

を開催いたしました。

こんにちは。働く楽しさ研究所の八阪です。

6月の中旬になり、どの地域も梅雨入りがはじまったことで、
ちょっとどんよりしたり雨模様のお空が増えてきましたね。
みなさんが住んでいる地域では、いかがでしょうか。
雨だからこそ、家でじっくり学べる機会と前向きに捉えていきたいですね。

この日は先月に続いて2度目となる、弊社オリジナルのスキルアップ講座を開催しました。
今回も少人数でこぢんまりとしていましたが、よくよく顔を見知った方たちばかりでしたので、
おかげさまでわたしも落ち着いてお話ができたかな、と思っています。

ご新規さんにもお会いしたいなという想いもあるので、
次回はいろんな方が混ざった状態で、わたしも参加者の方もいい刺激になるような、
そんな学びの場ができることも期待したいなと思っています。

さて、それでは、ここからは講座の内容から特に大事な点をピックアップして
あらためて記事にしていますので、参加された方は復習に、
まだ参加されていない方は今後の検討材料に、ぜひご活用いただければ幸いです。

苦手CLとの向き合い方」の講座の振り返り

面談を組み立てるときに、自分が到達させたい地点をゴールにしないこと。

このお話は苦手なCLが生まれる原因について触れた後、
ちょうど講座の中盤あたりの座学中心のパートの時にお伝えした部分ですね。
ここは特に参加者のみなさんもグッと聞き入ってくださっていたので、
今回の振り返りで取り上げてみようと思います。

今回参加された方は全員2級CC技能士の資格をお持ちでしたので、
面談を自己都合で組み立てたり、CLを無理やり引っ張って行ってはいけない、という
原則の部分はすでに十分理解しておられました。

他の講座でもわたしが口酸っぱく「それはダメだよ」とお伝えしていることですが、

1回の面談で○○地点まで進めないといけないから、もう次の話に移りましょう。

なんて自分勝手な面談の展開をしている方が時々いますね。
この講座では、なぜ自分の目標に向けて進めるように面談をすることがダメなのか、
身近な事例として「水泳」を例に挙げながらお話をしました。

例えば、まだ水が怖くて泳ぐ勇気がない子がいたとして、
時間が無いから・教える側が掲げたゴール地点に届かないから、という理由で
無理やり先に進めようとすると…どうなるでしょう?
当然、怖がってしまいますし、下手をすると溺れるかもしれません。
そして、その子は二度と水泳を好きになることも、そのコーチを好きになることもないでしょう。

こうしてわかりやすい例を挙げてみると、
それは当たり前じゃないかと気づく方もたくさんいると思います。

では、先程の話に戻して、CCの到達させたい目標まで、一定の時間内に無理やり進めようとすること。
それがどういう意味を持つのかを考えてみてください。
それは、泳げない・泳ごうとしていない子を、プールサイドから突き落とす行為と変わりません。

今回参加された方も、わかってはいたけれど改めて例示されると
怖いことだなと実感されていた様子でした。
今この記事を読んで初めて気づいた方も、
絶対にCLを突き落とすような面談の仕方はしないようにしましょうね。

では、上記のことを踏まえて、あらためて考えてみて欲しいのです。

CLのペースに合わせる・CLに寄り添うとはどう関わることなのか?

自分の面談は本当にCLに寄り添うことができる形になっていたのか?

そこを考えるのが「面談の組み立て」でしたよね。
その中でも特に注目して欲しいのが、CLが持つ”速さ”と、
それを構成する「意欲・能力・関係性」の3要素でした。

この3つの要素がどういう状態なのかをCCがきちんと見極めることで、
CLの持つ”速さ”がイメージできるようになり、”速さ”がイメージできるようになることで、
1回の面談でどこまで進められそうか、ゴールまでにどの程度の支援が要るか(何回の面談が要るか)も
見通せるようになる、ということを学んでいただきました。

そして、最後の事例を使ったワークでは、
時間をかけていくとだんだんとCLの問題点が明らかになって、
最初に想定していた”速さ”ではなくなっていくという疑似体験もしてもらいました。

実際の支援現場でも、CCの思ったとおりに、
なんでも順調に進む面談ばかりではないですよね。
攻撃的や他責的なCL、すっかり自信を無くして閉じこもっているCL、
口では「わかりました」と言いつつ実際は行動をしない/できないCL…。

難しいな、苦手だなと感じるCLさんと出会うことは、きっとたくさんあるはずです。
そんなときはぜひ、この講座で学んだCLの”速さ”の部分に注目してください。

CC側の期待しているゴールへの到達(距離)ありきで考えるのではなく、
あくまでもCL自身の持つの速さを基準に面談を組み立てること。

それができれば、面談中の焦りや不安も軽減されていきます。
自分が到達させたいゴールを見て、あそこに行きたいと気持ちがはやっているとき、
実は目の前のCLのことは見ていなかった…そんな風にならないでください。
見るべきものは、ゴールではなくCL自身だと心にとめておいてくださいね。

では、ここからは参加されたみなさまの感想・お声をご紹介します。
今回もたくさんのメッセージをいただきましたので、
一部だけになりますが、ぜひご覧ください。

参加された方の声

これまでは「CLのペースに合わせる」ことの重要性は意識していましたが、「ペースを合わせる」の中身については深くは考えたことはなく、ゆっくり話す人にはゆっくりと返すことや、沈黙されたら待って応答を無理に引き出さないことや、問題共有しないまま方策を提示したり主導しないこと、程度の理解だったと思います。
今回、当講座を受講したことで、「ペースを合わせる」とは、CLはどのような状態で来談しているのかというスタート地点の状態をよく理解することに努めることから始まり、かつ、面談が進む中で上下するCLの意欲や能力やCCとの関係性を見ながら、どのようなかかわりを行うかを考え実行することだと思いました。

苦手なCLとの向き合い方と面談の組み立て方は、CCにとって一番の課題ではないかと思っています。面談の組み立て方がわからなくなり、私の気持ちのどこかで、”いい加減に気持ちを入れ替えて早く就職活動してよ”が出てくると、相手に伝わっているんだな~と改めて反省しました。

自分は、目の前の相談者が”どんな段階で、何に悩んで、どんな気持ちで来ているか”までは理解していたと思っていた。あなたの立場やこれまでのこと理解しました。今後このようにすると、上手くいくんじゃないかと説明確認し、じゃ動こうよ。と一般論というか私のペースで進めていた。相談者第一義になっていないこと。講師のたとえ話で自分の課題点にも気づきました。よく嫌われずついてきているんだと逆に感謝しなきゃいけないだと思った。

早く就職させたいという気持ちと、いい加減に立ち直ってよ(背景には、かなり重いトラウマをしょっているのに)と相談者の歩調に合わせていない。1回の面談でどこまで進められるのか、その面談の進捗(1回分の距離)を決定づけるのは「速さ」と説明があった。講師の説明に「思ったほどには前進しない」という状態を理解し、その現実を受容したうえで、面談の設計をする必要があるという言葉を忘れないようにしたいと思います。これからは、関係性を大事にしながら、速さを尊重し、CLの歩調に合わせていけるように努めたいと思います。

当日の講座の様子

アンケートにご協力をいただいたみなさま、ありがとうございます。
まだの方も、よろしければぜひご感想をお聞かせください。

今回参加されたみなさんも、講座の最中に素敵な笑顔を見せてくださったのですが、
シャイな方が多かったようで、お顔はみなさん伏せております。
それでも、少しでも講座の内容や受講中の様子が伝わればいいなと思っています。

実際のスライドの中でも、特に強調してお話をしていた箇所をピックアップしているので、
この写真や記事、あるいは参加者の感想などを読んでみて、
気になるな・参加したいなと思った方は、ぜひ次回(8月)のスキルアップ講座にお越しください!
この記事の末尾に、スキルアップ講座のご案内も掲載しています。

そして、参加されたみなさまは、今回の学びを普段の支援に活かして、
苦手が生まれる理由を自分自身との対話の中で振り返り、落とし込んでいきましょうね。

それでは、また。

弊社のCCスキルアップ講座 特集ページのご案内

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